松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

やさしさに包まれたなら

2012-04-12 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
今年の桜はゆっくりと愛でることができました。
この季節、毎年桜は咲いているのですが
なぜか去年の桜の記憶は定かではありません。
ああ、桜が咲いたんだなあと思って見上げたことは
何となく覚えてるのですが。


3月は相馬で暮らす友人の誕生月でした。
去年の誕生日は彼女と彼女の家族の安否情報を
探しまわる中で迎えました。
今年は桜の花のカードでメッセージを送りました。


そして先日、彼女から手紙が届きました。
《昨年を振り返ると本が一冊書けそうなくらい
いろいろなことがありました》

あれから一年を経て
少しずつ平穏を取り戻しつつあるものの
周りには今もつらい環境にたたされている人が多く
心から喜ぶことはできないといいます。

そうでしょうね。
日常生活は周囲の環境も含めてのことなんだなあと
改めて思います。
素直な感情表現、とくに喜びや嬉しさ、楽しさとか
本来なら周りまで明るくするようなエネルギーが
ふっと抑え込まれてしまいそうになる状況というのは
せつないですが、同じ状況にあれば
私もそうすると思います。
デリケートな“きもちのもんだい”ですね。

そういえば整体スクールの師匠から
ある地区の仮設住宅を訪れた時の話を
聞く機会があったのですが、
皆さん芯から疲れていらっしゃるそうです。
仮設住宅はあくまで仮の宿のようなもの。
我家ではありません。
身も心も芯から休まる所ではないのです。
たとえどんなボロ家でも
帰ってくればほっとするもの。
ほっとしたいのですよね。



北上を続ける桜の花が
みなさんの張りつめたこころやからだを
すこしでもやわらげてくれることを祈ってます。