夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

団塊の世代の才女から・・最終回

2005-03-11 11:12:45 | 時事【団塊の世代】
《読了後のささやかなメッセージ》

私は昭和19年9月生まれなので、ちょっぴり団塊の世代より上の世代ですが、大学二年で中退し、好きな分野をさまよい、昭和45年4月(1970年)にサラリーマンをスタートした次第です。
従って、同じ頃に入社した人々は、団塊の世代の人達で、何となく交遊を深めた時でした。

私の兄弟は、兄ふたりで、妹は昭和22年1月、その下の妹は23年10月、そして家内は24年12月生まれと、私は団塊の世代の時代の空気は知っているつもりです・・。

堺屋太一・氏の書かれた
【終身雇用、年功序列をはじめとして、先輩世代が作り上げた組織や制度の中で人生を送ってきた、ということです。
大企業に入社してモーレツに働いて管理職になり、交際費を使ってゴルフと宴会に明け暮れる。
郊外に一戸建てを買い、子どもは二人つくって一流大学に入れる。
これが団塊世代の描いた《ジャパニーズ・ドリーム》でした】

私は、日本経済の基盤を先達の世代が造り、我々はバトンタッチを受けた、と度々綴ってきました。
そして、団塊の世代は、最初で最後の物心とも幸福な世代、と断定してきました。


さて、山根基世・女史の今回のエッセイでしたが、女性から視た社会を取り巻いてきた環境を機敏にとらえている、の一言です。

女史が昭和46年4月にNHKに入社し、『社会通念』、『組織の壁』、『男社会の壁』を改めて的確にこの時代を表現しています。

女性の多くは『専業主婦』になった・・家内の場合も、何のわだかりもなく、結婚すれば家庭に入る・・といったような社会通念があったわけです。

この頃の女性が結婚をし、男社会の組織の中で、仕事に邁進する事は、いかに大変かを改めて教示してくれました。


『民主主義』を唱える時は、小さな声で恥らいながら・・・私は、日本における民主主義は憲法と同様に、借り物、だと思考しています。
このような事は、日本人の多くの人々が内面で、玉手箱のようにしまっている、と私は解釈しています。


何はともあれ、この女史のくもりない洞察力ある視線に、私は益々惚れこみました。

NHKには数多くの女性はいますが、この人のような方の後進者はいるのかしら、余計な心配をしました。

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団塊の世代の才女から・・。その⑤

2005-03-11 09:37:01 | 時事【団塊の世代】
団塊世代のもう一つの特徴、私が感じるところでは、同世代仲が良いということ。

私など、初対面でも団塊と聞くだけで嬉しくて、すぐ仲良くなってしまうことが多い。

同世代を生きた懐かしさは団塊だけのものではないかもしれないが。

盛んに同窓会を開いたり、同期生で集まったりするのも団塊だ。

もちろん男女一緒、そこが楽しいのでもある。

毎年わが出身高校では、東京に出てきている卒業生全学年上は九十代から下は二十代までが集まる同窓会を続けている。

ところが、このところ団塊世代の出席率が極端に低くなっている。

少し上の世代の解説によると、ちょうど定年前後というのは、人それぞれ境遇が違ってきて男性は複雑な心理状態らしい。

上の世代でもその時期、出席が悪くなったと言う。

「故郷の高校」の同窓会なのだから、そんな時こそ見栄など張らず出てきて憂さ晴らしすればよいと思うのだが、男心はそうもいかないらしい。

「大丈夫よ、もう少し経って誰もみんなが卒業になれば、また自然に集まるようになるわよ」とのこと。

お楽しみはそれからで、そうなると男女一緒に飲んだり旅行に出かけたり、人生の馥郁たる時間が待っているらしい。
待ち遠しいではないか、リタイアー。


ま、正直に言えば、この年になればお互い古女房や古亭主の傍が、「一番楽」という面もないではない。

夫婦が心通わせることが老後の幸せにつながるとも承知している。

さはさりながら、さりながら・・それだけでは人生味気ない。


定年後の私の夢は、沖縄、福岡、京都等々、食べ物のおいしい町の市場の傍でマンスリーマンションなど借りて、市場で買ってきた新鮮な素材で料理を作り、「港港の男達」と毎夜宴会を開くこと(別に女でもいいのだが)。

とはいってもただの飲み食いだけでは芸がないので、「XXX勉強会」なんてちょっとカッコつけて。

幸い、現役の間は日本中を歩いて人脈には事欠かない。

俳句、町起し、読書、朗読・・勉強会のタイトルは何だっていい。

年取れば衰えていく能力の多い中で、食べ物の味や言葉の味わいへの感性だけは深まっていくような気がしている。


老後の「宴会つき勉強会」は、きっと生きることの「滋味」を教えてくれるに違いない。
                         
                         (昭和二十三年 生まれ)
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団塊の世代の才女から・・。その④

2005-03-11 08:07:46 | 時事【団塊の世代】
何をやっても「女性初」という冠がついたのは私たちより一つ上の世代。

私たちは女性初ではないぶん、楽なもあったが、逆に実質的な力を求められた。

それでいて、均等法以降の女性達ほどのチャンスは、まだなかった。

それは団塊女性だけが生きた現実だ。

どの時代にもその時代の難しさがある。

だから私たちは、私たちが体験した仕事の上の難しさや喜びを、ちゃんと伝えて行こうよ。

過去への恨む節ではなく、次に続く世代がより良い一歩を踏み出せるように。

ほら、私たちが子供時代から信じてきた「誰もが自分らしく幸せな人生を全うできる世の中」を実現する「民主主義」のために。

「定年後の世直し」っていうのも格好いいじゃないですか・・ホラネ、ほっとくとやっぱり話はこの方面に来てしまう。
                          「続く」
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