さあ、いよいよコロナの感染拡大は顕著となり、緊急事態宣言の指定地域も増えて、医療崩壊も進んで日本はとんでもない状態になってきました。1日に全国で2万人以上の人が感染する状況。
でも、ピアノのレッスンは止められない。行ってきました。
まずは、藤井さんの"My One And Only Love" から。スローバラードなので、跳ねることなく静かに弾いてみました。ゆっくりでいいので、思ったほどの問題もなく、弾くことができました。「これは、簡単だったんじゃないですか?」と先生。「簡単ではなかったですが、どうにかゆっくりなので、弾けました」。 それで、スローで弾くのはOKになり、次は、跳ねない譜になっているのを、ジャズ風に「跳ねる」ように弾いて練習してきた演奏へ。。
さて、この弾むときに一番難しいのが下の例5のような場所でした。
上の2連譜を「タータ」と跳ねる。これが、最も基本となる形ですが、その下の例5の方が、非常に跳ね方を間違えやすいところ。 例5は、手描きした下のB3とD3の楽譜をどう「跳ねて」弾くかを藤井さんが丁寧に書いてくれたところです。
「おいおい、全然違うじゃん」って感じですよね。初めてこの説明を見た時に、目が点になりました(笑)。
でも、まさにこれを知らないと、ジャズの「跳ね」にはなりません。下の手描きの楽譜から、ジャズピアニストなら皆、上に書かれたようなリズムを感じ取って弾いているんですよね。なんとも不思議な世界です。
他に譜の書きようがあるのではないかと素人の私には思えます(笑)が・・・。なにはともあれ、(a)の方では楽譜でみると「レ」の音が8分音符で短そうに見えますが、すべて3連符で感じて弾くジャズでは「レ」は3連符の2個分の長さを保って「タータ」(「レ」2 「ド」1)の「ター」の長さを保って弾く。続きにタイが続くので、「レ」2 「ド」1+3+3+3・・・というようになります
(b)も同じく「ミ」と「ド」は通常ならもし前のスラーがないと考えたら、「ミ」3 で「ド」1の割合で弾くのですが、ジャズでは四分音符を3カウントするので、「ミ」3+2で5、「ド」1で、5:1。だから、感覚的には「ド」はかなり遅れて短く弾かないといけないんです。さらに続きの「レ」と「ド」も、まさに、これの前の(a) で弾いたように「レ」2と「ド」1と弾くので、「レ」はちょっと長め、「ド」は1+3で弾くことになります。つまり、D3は、楽譜では「ミ」:「ド」:「レ」:「ド」が、(3:1:1:3)になるように書いてあるのに、(5:1:2:4) の割合で弾かなくちゃいけないんです。
さすがに少し慣れて来ましたが、「跳ね」がピント来ない間はこの楽譜の頭の中の置き換えが、まさに至難です!!!
今回も、跳ねない指定の"My One And Only Love" を跳ねて弾く練習は結構たいへんでした。でも、お披露目すると、「ちゃんと跳ねるの間違えてなかったですよ」と言って下さいました。但し、「跳ねて弾くようにはやっぱり曲が書いてないから、これは跳ねるとやや不自然な感じもあるかもしれないな・・・」との感想。ついでに、「『アラバマに星おちて』も、先生が跳ねた方が自然だと言ってたので、跳ねて弾いて練習してきました」とお披露目。「こっちは、跳ねて弾くと全体に自然かも」と先生。少し、ジャズの「跳ね方」が身についてきました。
次は、藤井さん編曲のガーシュイン”Summer Time" のゆっくり版を終えて、同じ曲を違う手味わいで♩=184の高速版に編曲したヴァージョンへの挑戦です。最初の1ページは頑張ってかなり速く弾けるようになりましたが、それでも♩=110位。2ページ目からは先生に「ここからは、さらに低速になります」と、それでも喘ぎ喘ぎの演奏に。でも、3ページ目の最後までどうにか頑張り抜きました。
聞くだけの先生も、私の大変さが理解されて「左手をもう少し単純にしてくれていたら、もう少し弾きやすかったかもしれませんね」との感想。「でも、よくよく見ると、音は2つの和音の繰り返しだったりがあり、色分けしてみたら、少しは弾きやすくなりはしたんです」と説明すると、「ほんとだ、カラフルだねぇ」と私に渡されていた楽譜本を見ながら聞いていた先生が、本から顔を上げて苦笑。
素人さんは、素人さんなりにいろいろな工夫で攻略してみたのですが、やはり左手は完璧には入らず、ただ、右手の音のメロディーはかなりつかめて来ました。次は、最後まで弾いてくることになりますが、左手を少し諦めて音楽的になるように弾くか、諦めずに挑戦を続けて、頑張り続けるか、やや迷うところです。
そして、最後は前回いただいた先生の編曲による「ワインレッドの心」。難しかったです。でも、アドリブまでは手が届きませんでしたが、どうにか全体が見渡せるところまでは辿りついてお披露目。
音取りの間違っているところの修正と、オリジナルにはない先生のB♭M7♯11のコードを使った部分の弾き方を質問などをしました。すると・・・「♯11はE♮で、その前のAmのE♮の響きを残したもの」との答え。もう一つのこれも先生らしい和音の感じが面白いE7♭9の♭9の音F♮の音をどういれたらいいかが分からないと尋ねると・・・これも「その前のFM7の音のF♮の響きを残したかったので、入れたもの」とのこと。なるほど、なるほど。先生が、その2カ所について、その前の小節から弾いてみて下さるのを録音させてもらいました。すると、「この前の小節のAmの「E♮」を残して、感じに感じに~~~」。「こっちも、前の小節のFM7の音の「F♮」の響きを残して、次へこう流れて・・・」というのが、気持ちいいように音が自然に変化して流れていくのが分かりました。ということで、ようやくテンションに書かれていた音の意味が理解できました。(おもしろ~~~い!音って、そんな風に作られていたんですね)。
こちらは、次回はアドリブ部分を加えて練習してくることに。