峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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大切なこと

2006年09月23日 | 家族
昨日は第4金曜日・地域デイサービスの日でした。いつものように、午前8時半に有線放送で町内会のみなさんにお知らせをし、その後、会場の設営を行いました。
9時過ぎから有志のみなさんが集まってこられます。正午からの食事に備え、準備が始まります。お一人おひとりに心からの感謝の気持ちでご挨拶をし、食費をお預かりします。有志の方も民生児童委員もご高齢者のみなさんも等しく一人分の食材の費用の一部として200円を負担します。

午前11時半過ぎ頃からご高齢者のみなさんがお集まりくださいました。体調を崩し欠席の方もあれば、体調が回復されて久し振りにお顔を見せてくださる方もいらっしゃいます。去年までお元気にお顔を見せてくださったのに、それが出来なくなられた方が4名もいらっしゃいます。ある方が、年寄りはたった1年で変わってしまうんですよとおっしゃいました。実感にあふれたお言葉です。
子供とご高齢者の心と身体の変化は急激です。

この日、みなさんと昼食をご一緒した後、中座し、佐世保市で開かれた保護司の定例研修会に出席しました。保護司の研修は年6回行われます。
この日の研修テーマは「性犯罪者の処遇について」でした。幼い子供や女性に対する痛ましい事件が頻発【ひんぱつ】したことを契機に、特に性犯罪者の再犯防止についての議論が高まっています。
今回の研修では新たに実施されることになった「性犯罪者処遇プログラム」の概要【がいよう】やプログラムにおける担当者の役割を理解することが目的でした。

保護司の研修を受け、公民館に戻ると夕方の4時頃でした。月曜日に出す生ゴミを片付け、戸締りをして自宅に帰ると間もなく塾生(小学4・5年生の兄弟)がやってきました。
いつものように本棚から選んだ物語の音読10分、書写10分、百マス計算の足し算・引き算、その後算数をして、「先生あのね」の書き出しで始まる作文を終える頃、6時半近くになります。迎にこられたお母さんに、いかに子供が変化しているかをお話し、子供に対する共通の理解を深め、見送ると6時40分です。7時からの授業に備え、急いでシャワーを浴びて浴室から出てくると、女房どのが誕生日祝いのケーキを求めてきてくれていました。
くるみさんが「ローソク、何本あると?」と女房どのに聞いています。「56本よ」「エッ、お父さん56歳?55歳じゃないと」たいして変わらないのに驚くほどのことでもありません。それよりローソクが56本の方が気になります。「大きな1本が10本分よ」と女房どの。「な~んだ」
くるみさんがケーキにローソクを立てます。「お父さんがやるんだろ」と私が言うと「何、むきになって言ってるの。ローソクに火をつけるのはいいじゃない」とくるみさん。くるみさんは、幼い頃からケーキにローソクを立てること、ローソクに火をつけること、そしてそれを吹き消すことに大変な執着【しゅうちゃく】を示してきました。そこは今でも、少しも変わりません。
電気を消し、「ハッピー・バースデイ」を歌い、ローソクを吹き消す儀式を終え、教室に入りました。

ちょうど、くるみさんからフレミングの左手の法則・モーターの仕組み・電磁誘導など、電流と磁界についての質問を受けているときでした。今年、佐世保北高に進学した拓海君が顔を見せてくれました。
塾のOBが訪ねて来るときは事前に連絡が入るのが普通ですから「きょうはどうしたの?」と訊ねると「きょうは先生の誕生日でしょう」と言いながら、プレゼントの品らしきものを差し出すではありませんか。ちょっと驚いて「ありがとう」と早速中を開けさせてもらうと、例の早実の斉藤君が使っていたものとそっくりの青いタオルハンカチが出てきました。
「俺の誕生日、覚えていたの?」「ボクのケータイ、誕生日が記録されるんですよ」
拓海君は、しばらく学校のことなどを話した後、カバンから教科書とノートを取り出し、10時過ぎまで勉強して帰りました。迎えに来られたお母さんが「親には話さなくて、先生にいろいろ相談しているようでありがとうございます」とおっしゃられました。「それが自然だと思います」と私。
子供にとって、親や学校の教師とは異なる価値観や思想を持った大人と接することは大切です。
たま~に奇特【きとく】にも誕生日を覚えていてくれる生徒がいますが、嬉しいかぎりです。

昨日・9月22日は私の56回目の誕生日でした。この日、明け方に目を覚ますとケータイの着信を示す灯りが点滅しています。長女の絵理子さんから誕生日を祝うメールが届いていました。朝、女房どのも開口一番「誕生日、おめでとう!」と祝してくれました。しばらくして、居間に下りて来たくるみさんも同様です。次女の有紀さんからは夕方、やはり誕生日を祝してくれるメールが届きました。

私には、私の生まれた日を心から祝ってくれる家族と生徒がいます。
コメント (2)
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