午前中、居間に家族の賑やかな声が響いていました。時折、はじけるような笑い声が混じります。
家族間のLINEのビデオ通話です。
いつの間にか「なぞなぞ」が始まっていました。
その中心にいたのが5歳になる糸葉さんです。
きょうは日曜日ですが、お父さんが仕事で出かけたことからLINEをかけたのでしょう。
私たち夫婦と三女がそれに応じたのでした。
お父さんは、今日だけでなく昨日の土曜日も朝から出勤したそうです。
糸葉さんのお父さんは、中学の数学の教員です。部活動・陸上部の顧問も務めています。
土曜・日曜と競技大会に出場する生徒を引率するために出勤したとのことでした。
私「昨日、お父さんは何時頃帰って来たの?」
糸葉さん「早かったよ6時位だった。」
父親の夕方6時の帰宅を「早い」と捉えているのです。
そうなんです。平日、お父さんの帰宅は夜の9時、10時になるようです。
朝も早いお父さんは、平日、糸葉さんの寝顔しか見ることが出来ません。
それが、一緒に遊べるはずの土・日まで奪われるとしたら…。
これは、糸葉さんと彼女のお父さんだけの問題ではないはずです。
言うまでもなく、人づくりは国家の根幹をなすものでしょう。
その教育現場の最前線にいる教師の劣悪な労働環境の改善は、国の重要な政策課題として位置付ける必要があると考えます。
政府の速やかな着手を望みます。
また、教師のみならず、様々な職場の第一線で働く若い世代の労働環境、同時にワークライフバランスを個人の問題とするのではなく、社会全体で考えていく空気を、彼らより上の世代の私たちは醸成していく責任があるのではとも考えるところです。