長崎県西海市立中学校の30代の教諭が2年の男子生徒に体罰を加え、肋骨にひびが入るケガを負わせたと新聞・テレビが伝えた。
県教委・市教委によると、教諭は授業中、生徒に服装の乱れを注意したが生徒が素直に聞き入れなかったため、平手で顔を数回たたき、ひざで背中を数回けったという。
これは、体罰というより一方的な暴力であり、明らかな虐待だ。さらに驚くことに、校長は生徒の保護者に対し「ことを荒立てたくないので、打撲したことにしてほしい」と申し出ていた。
平成21年版青少年白書によると、全国の児童相談所や警察によせられる児童虐待に関する相談件数は増加の一途をたどり、児童虐待事件検挙件数もこの5年間で1.3倍となっている。20年度中、45人もの子供たちが虐待によって尊重されるべき生命を絶たれた。
児童虐待問題は依然として社会全体で早急に解決すべき重要な課題だと白書にはある。
まして長崎県では過去に少年によって引き起こされたいくつかの不幸な事件があり、どの県よりもそのことを重く受け止めなければならないはずだ。実際、子供の健やかな心を育むには、大人の在り方こそが重要だと県をあげて「ココロねっこ運動」だとか「長崎っ子の心を見つめる」教育週間といったものに取り組んでいる。
しかし、いっこうにこの種の事件が後を絶たない。家庭における親の児童虐待の件数は増え続け、学校における教諭の虐待もなくなることはない。
何故なのだろう。
他のさまざまな問題もそうだが、一向に明るい兆【きざ】しが見えてこない。それは、私たちの社会のリーダーが体裁だけをとりつくろっているからだろうか、それとも「一生懸命」のベクトルの向きがあらぬ方向だからなのだろうか。
県教委・市教委によると、教諭は授業中、生徒に服装の乱れを注意したが生徒が素直に聞き入れなかったため、平手で顔を数回たたき、ひざで背中を数回けったという。
これは、体罰というより一方的な暴力であり、明らかな虐待だ。さらに驚くことに、校長は生徒の保護者に対し「ことを荒立てたくないので、打撲したことにしてほしい」と申し出ていた。
平成21年版青少年白書によると、全国の児童相談所や警察によせられる児童虐待に関する相談件数は増加の一途をたどり、児童虐待事件検挙件数もこの5年間で1.3倍となっている。20年度中、45人もの子供たちが虐待によって尊重されるべき生命を絶たれた。
児童虐待問題は依然として社会全体で早急に解決すべき重要な課題だと白書にはある。
まして長崎県では過去に少年によって引き起こされたいくつかの不幸な事件があり、どの県よりもそのことを重く受け止めなければならないはずだ。実際、子供の健やかな心を育むには、大人の在り方こそが重要だと県をあげて「ココロねっこ運動」だとか「長崎っ子の心を見つめる」教育週間といったものに取り組んでいる。
しかし、いっこうにこの種の事件が後を絶たない。家庭における親の児童虐待の件数は増え続け、学校における教諭の虐待もなくなることはない。
何故なのだろう。
他のさまざまな問題もそうだが、一向に明るい兆【きざ】しが見えてこない。それは、私たちの社会のリーダーが体裁だけをとりつくろっているからだろうか、それとも「一生懸命」のベクトルの向きがあらぬ方向だからなのだろうか。