ふと、向田邦子を思い出した。30代、40代は彼女の作品が大好きだった。「幸福」「冬の運動会」などはTVドラマのイメージが強い。久世の演出もあるのだろう。そんな向田の作品がきつくなったのは、いつごろからだろうか。ばっさりと人を殺してしまう。彼女自身が愛する人を突然失ったためだからだろうか。そして、彼女も突然世を去ってしまった。ある人が言った。「若いころは見える時系列が短く、このまま人生が続くように感じていましたが、年齢を重ねまた、色々な別れを経験して見える時間が長くなったように思います。だからこそ今を生きることが大切なのですが」
なにかを失った喪失感にだんだん耐えられなくなったからだろうか。向田の年で事故で死ぬのがいいのかもしれない。そう、今なのですね。
なにかを失った喪失感にだんだん耐えられなくなったからだろうか。向田の年で事故で死ぬのがいいのかもしれない。そう、今なのですね。
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