暖かいお正月。今日から仕事。夕方、車窓から見える富士のシルエットが美しい。相変わらず部屋が片付けられない。特に仏間は物置になりやすい。(仏間と言うよりは家具置場)毎朝のお祈りで、きれい好きだった祖父に謝っている。そんなとき思うことがある。「何で大事なことをいってくれなかったの」と。でもこの頃、それが男の優しさなのだ と思えるようになった。女は思う、大事だから言わなくてはならない と。なんとも現実的で自分中心だ。男はそれを聞いた時の相手の気持ちを思うと、それだけで言葉がでないのではないだろうか。そんなことがたくさんあったなぁ。それを男のずるさと思い、許せなかった。「大事なことを言わないなんてひきょう者だ」と。私がそうでない人に巡り合ったから、やさしさと思えるのだろうか。大事な質問には答えてくれるが、相手が悲しむかもしれないことは 言えないのだろ。それはどうにもならない男の性なのかもしれない。男は富士のシルエットのような気がした。
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