寒波が来ているようで寒い日が続いています。冬は静かにものを考えるのには心が落ち着いていいのではないでしょうか。あまり昔のことを思い出さなくなったのですが、新宿の街に出ていて、妙に懐かしく思い出しました。何年も心の中から追い出せずにいた思い出があります。そこから少しも進歩せずに何十年も時が止まっていたのですね。「あなたが一番楽しかったこと(嬉しかった)何ですか?」という質問の答えで、その人の価値観がわかると、心理学の講義で聞いたことがあります。たしかになにか「こだわり」があるような気がします。そこに一番欲しいものが(欲しかった)あるような気がします。変な例かもしれませんが、子どもの頃大事に抱いていた寝ていたぬいぐるみ。それがないと何か不安で眠れないような。そういうようなものが大人になってもあるような気がします。ずっとずっとそんな心のぬいぐるみを探していたような気がします。今思うと、愛されていたんだなぁ なんて感じられて幸せです。気がつかなかったのは、やはり若さなのでしょうか。
母親と娘の関係も難しいですが、父親と息子の関係も難しいらしい。男同士のライバル意識は想像以上に強いらしく、まずは母親との三角関係から始まるとか?特に長男と父親の関係は難しいらしく、将来の進路を決める時、父親とは違う道を取ることも多いようです。それでも親子で同じ趣味を持つと、一緒に釣りに出かけたり、野球やサッカーなど同じスポーツをすることも多いようです。父と弟もよく釣りに出掛けたりゴルフに出かけたりしていました。私は娘は私に似ると困るので欲しくはありませんでしたが、息子は欲しいなぁ と思いました。今日は親子でもサッカーが楽しめる東大御殿下のグラウンドに出かけました。お父さんと一緒にサッカーをする子どもたちが何人もいました。サッカーを楽しんだ後、お揃いのウエアで帰る親子の姿を羨ましくみつめました。息子が失敗したとき、思わず抱きしめているお父さん。いいなぁ!
新しい年を迎えました。暦が1日進んだだけなのに、やはり新たに感じるものがあります。例年2日から受験生のための仕事を入れていました。今年は4日からで大丈夫なのでほっと一息のお正月です。久しぶりに実家(埼玉県三郷市)帰りました。母が一人、倹しく暮らしています。十六歳の時に東京の文京区から引っ越したので、どうしてもこの地は好きになれませんでした。お正月に帰ると言ったので、母は煮ものをしていてくれましたが、うまくいかなかったとがっかりしていました。まだまだお吸い物の味などは健在です。母とする昔話はやはり千駄木の家のことでした。家内制手工業(洋服裁縫業)だったので、母も労働力でした。若くして嫁ぎ、祖父母や地方から出てきて働いていた娘さんたち面倒を見ながらの生活は大変だったと思います。そんな環境で母との接点が少ないまま育ったせいか、その関係は理解し合えぬまま何十年も続きました。ふと今日母が初めて漏らしました。「母親らしいことってほとんどできなかったわね。学校から帰ってきたからとといって、話をきいてあげられなかったし、一緒に全員で食事はしていたけど、家族という絆は薄かったわね」母がそんな寂しさを抱いて生きていたなんて・・・。私だけがさびしかったのではなかった・・・。強く生きなくてはならなかった母と娘。でも、やっとその寂しさや強がりを認められるようになったようです。母が老いらくの恋をしていた時の幸せそうな写真と最近の私の写真が並んで壁に飾ってありました。母の自慢だそうです。