のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

耳をすませば/1995年日本

2008年02月29日 22時39分17秒 | 映画鑑賞
8.耳をすませば/1995年日本
■原作:柊あおい
■監督:近藤喜文
■ストーリ
 雫は中学3年生。両親と大学生の姉とともに東京近郊の団地に住む
 ごく普通の読書好きの女の子だ。そんな雫が親しくなった同級生の
 少年は、中学を卒業したらすぐに、バイオリン職人になるために
 イタリアに渡ると言う。進路について深く考えていなかった自分に
 気づいた雫が、自分のやりたいこととして選んだのは・・・。
 思春期の迷いや焦り、そして出会いがもたらす成長を、変わりゆく
 季節の様子とともにみずみずしく描き上げた作品。

■感想 ☆☆☆☆*
 ジブリ作品の中で一番好きな作品は文句なく「ナウシカ」だ。
 これはダントツ。迷うこともない。けれど、その後は甲乙つけ難く
 色々と悩んだ末に、トトロ、ハウルを選ぶことが多い。
 この「耳をすませば」はあまり挙がってこない。
 けれども、テレビ放映されていると必ず見てしまう。それ故に
 ジブリ作品の中ではおそらく最も多く見ている作品だ。
 そう、私はこの作品が好きだ。けれども「一番」に挙げることはない。
 それは、この作品が持つ「初恋」の雰囲気が私にとって
 「照れくささ」や「気恥ずかしさ」とギリギリのライン上で
 隣り合わせにあるからだ。

 たとえばヒロイン雫と天沢聖司のお互いの呼び方。
 知り合った当初、苗字で呼び合っていた二人は突如、下の名前で
 呼びあうようになる。その前触れのない変化に、私はどうしても
 違和感と身の置き所のないような気恥ずかしさを覚えてしまう。
 そして、ラストの「結婚しよう」という告白。
 この畳み掛けるような甘い展開に、私の恋愛偏差値では
 どうしてもついていくことができない。

 けれども、こんなに否定的なことを言っておきながら、私は
 この作品がどうしようもなく好きだ。
 この作品の持つ雰囲気が好きだ。町並みも坂の上にある図書館も
 気まぐれに開いている雑貨屋も、雑貨屋の裏から見下ろす風景も
 ふてぶてしい表情の猫も、すべてが大好きだ。
 そして、何よりヒロインが好きなのだ。
 ヒロインの抱える悩み、逡巡、両親への小さな反抗、未来への
 焦り、そのどれもが愛おしい。彼女の初恋さえ、見るたびに
 気恥ずかしく思いながらも、やはり愛おしく、ほほえましく
 見守ってしまう。

 最も好きな場面は、ヒロインが小説を書き終え、自分の小説の
 稚拙さに泣きじゃくる場面。
 己の力不足に泣きじゃくるヒロインは、泣きじゃくっていても
 未来の持つ未知数の輝きによって、キラキラしている。
 この場面だけではない。この作品は、その至るところから、
 未来への希望を感じさせる。そして、同時に「大切な過去の
 思い出」の持つ輝きも作品のそこかしこからこぼれ落ちてきている。
 私は、そのきらめきに惹かれて、この作品を見返しているのだと思う。
…。

金髪の草原/1999年日本

2008年02月29日 22時18分52秒 | 映画鑑賞
7.金髪の草原/1999年日本
■原作:大島弓子
■監督:犬童一心
■ストーリ
 自分を20歳と思い込んでいる80歳の老人、歩(伊勢谷友介)と
 18歳のホームヘルパーなりす(池脇千鶴)の不思議な恋模様を
 綴るファンタジー。

■感想 ☆☆
 とにかくなりすを演じる池脇千鶴から目が離せない。彼女の持つ
 甘い声と幼い顔つきは「かわいい」という言葉がよく似合う。
 けれども、彼女の魅力は「かわいらしさ」ではない。
 憂いを含んだ瞳、言いたいこと、伝えたいことがあるのに
 伝えられないでいることを伝えている表情、涙を懸命に
 こらえているような唇。
 どこか翳がある彼女の存在がこの作品のファンタジーめいた
 雰囲気を現実につなぎとめている。

 大島さんの原作を読んだことがあって、彼女の作品特有の空気感
 世界観が好きなだけに、最後までこの作品への違和感を拭い去る
 ことはできないでいた。それでも池脇千鶴の演じる「なりす」には
 原作と同じくらい魅力を感じた。彼女の女優としての魅力を
 最後まで堪能した。

神様、お願い

2008年02月29日 08時30分34秒 | 日常生活
ふと気が付くと、二月も今日で終わり。
明日からはいよいよ三月です。
三月が来た以上、四月も来るのです。しかもあっという間に。
なんせ三月は去っていくものですから。

最近のワタクシは四月の訪れを間近に感じ、
「明日、起きたら六月になってればいいのに。」
と、この時期になると呟いているここ数年の決まり文句を口にする日々。
春の訪れを再確認中です。

昨日は不用意にも幼なじみに向かってこの言葉を呟き、
「ちょっと!やめてよ、恐ろしい!
 六月なんて、来んでいいけん!
 むしろ四月で時間が止まってほしいんやけど。」 と息巻かれました。
どうやら、五月に迎えるミソジをものすごく恐れている模様。

ジョセイの毎日は、心配する事が色々と多くて大変です。