のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

来年も。来年は。

2010年12月31日 23時52分41秒 | 日常生活
いよいよ2010年も終わりです。
今年はクリスマスケーキを家族でゆっくり食べられなかったため、大晦日のデザートにケーキ。

父上には「来年も福が来ますように。」という願いを込めてふくろうケーキを渡しました。


父上からは
「来年『も』じゃない。
 来年『は』。」
と訂正されました。
どうやら2010年、我が家に福は来てなかった模様。
へー。福来てなかったんだー。
と最終日に認識したムスメ。

とにもかくにも。
来年は、みんなみんなに福が来ますように。
来年も笑顔と共に過ごせますように。

12月の読書

2010年12月31日 01時09分36秒 | 読書歴
2010年も通勤時間にたくさんの本と出会えました。
私の通勤時間を華やかに彩ってくれた本たちにただただ感謝です。
来年もたくさんの本と出会えますように。

159.夢を食った男たち/阿久悠
■感想 ☆☆☆
 サブタイトルは『「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代』。
 言わずと知れた名作詞家、阿久さんによる昭和の歌謡曲史です。
 読みながら、「昭和」は本当に元気な時代だったのだ、としみじみ
 感じ入りました。まさに「黄金」時代です。
 あとがきで阿久さんが昭和をあみだくじに、平成を巨大迷路に
 例えられていました。あみだくじはゴールまでの道のりが
 スタート地点でも、その途中でもなんとなく見えているし、
 ゴールまでの時間も短い。実に単純な構造だし、「それぞれが
 1本棒を書き足してよい」というような「支援」ができる。
 何よりどのスタートにも何らかの「ゴール」が存在する。
 それに対して、巨大迷路はゴールがひとつしかないうえに、
 そのゴールまでの道のりが実に複雑で、迷路の中にいる人は
 アドバイスのしようがない。迷路の外にいる人もアドバイスは難しいし
 何より、中にいる人にその声が届かない。中で迷っている人は
 ゴールも見えず、外にいる人の姿や声を確認する術もない。

 なるほどなぁ、と思わされました。昔ばかりがよかったわけではないし、
 昔がよかったからといって、もう昔に戻ることはできないけれど。
 私たちが何を失ったのか、今の私たちに何が必要なのか、そのあたりは
 きちんと自分自身で認識しておく必要があるかもしれない、と
 思いました。

160.RDG(1)(2)/荻原規子
■感想 ☆☆☆☆☆
 荻原さんの新シリーズ。面白さのあまり、先へ先へと急いで
 読み進めましたが、現在3巻まで刊行されて、そこで止まっているようです。
 年1冊のペースっぽいので来年の夏ごろに4巻が刊行。
 待ちきれません・・・。

161.シャドウ/道尾秀介
162.背の眼/道尾秀介
163.片眼の猿/道尾秀介
164.ソロモンの犬/道尾秀介
■感想 ☆☆☆
 職場の先輩から「道尾さん面白いよー。人間が描かれているよ。」
 というお勧めを受けて、手を出してみました。
 確かに面白いような。
 でも、のめりこむほどではないような。
 4作品読んでまだ自分の好みなのか、そうではないのかを
 掴み取れていません。しばらくは作品を手に取ってみようと思います。

165.光待つ場所へ/辻村深月
■感想 ☆☆☆☆☆
 久々のホワイト辻村です!辻村さんの青春小説群が大好きな人だったら
 小躍りして喜ぶであろう「あの人たちのその後」です。
 そのため、「冷たい校舎の時は止まる」「凍りのくじら」
 「ぼくのメジャースプーン」「スロウハイツの神様」「名前探しの放課後」
 などを既に読み終えている方のほうがより一層楽しめること間違いなし。
 私はやはり辻村さんといえば青春小説!と思っていますし、
 彼らに対する作者の優しく温かい視線が大好きです。

166.アコギなのかリッパなのか/畠中恵
■感想 ☆☆☆
 畠中さんの現代小説の中ではもっとも好きな作品となりました。
 代議士のセンセイ方を巡るちょっとした謎を解いていく日常ミステリ。
 ミステリ部分よりも代議士センセイ方の日常のほうが色々と
 興味深く面白いです。

167.ひとかげ/よしもとばなな
■感想 ☆☆☆☆
 過去のつらい体験にとらわれ、心に傷を抱えながら愛しあう二人。
 深い闇で起きたたくましい生命の復活を描く「祈り」の物語。

 という物語「とかげ」を14年ぶりに作者自身がリメイクしたものが
 「ひとかげ」です。1冊の中に「ひとかげ」「とかげ」という順で
 入っていて、どんなふうにリメイクしたのかを読み比べることが
 できるつくりです。
 ただただ感嘆しながら読み終えました。確かにストーリー展開は
 同じ。大まかな設定も細かい設定も多くは同じ。けれど選ぶ言葉と
 描き方が異なるだけでこんなにもテイストが異なる作品になるのか、と。
 「ひとかげ」は14年分大人になった作者による「大人の作品」です。
 人との関わり方も、仕事へのスタンスも、恋人との「明日の迎え方」も
 どれも今のばななさんだからこそ、の変化で、年を重ねるってことは
 悪いことばかりじゃないな、と思いました。
 リメイク前、リメイク後、どちらの作品のほうが好みなのか
 ぜひぜひ読み比べてみてほしいです。

168.阿川佐和子の会えばなるほど/阿川佐和子
■感想 ☆☆☆☆☆
 阿川さんホストの対談集です。対談相手へのニュートラルな立ち位置、
 素直な質問が対談相手の心をほぐし、実に気持ちよく色々なことを
 しゃべっていただいています。阿川さんの人との接し方、相手の懐への
 飛び込み具合が大好きで、改めてこんな女性になりたい!と憧れの
 想いを強めました。
 この対談集のおかげであまり知りもせずに苦手だと思っていた
 (苦手だからこそ、彼に関する記事はほとんど追いかけていませんでした。)
 政治家さんのことを「悪い人じゃないのかも。」と思えるようになりました。
 というか苦手だ、苦手だと思っていたけれど、読む限り、大筋の意見に
 賛成できてしまいました。苦手だと思う前に相手のことを知ろうと
 努力することって大切だな、と思いました。

11月の読書

2010年12月31日 00時31分43秒 | 読書歴
11月、12月は読了数がいきなりがくんと落ちました。
年に数回、こんな時期があって、今現在も絶賛、
「文字とあまり仲良くできていないですよ」キャンペーンです。
このまま今年は文字と仲直りできないまま終わりを迎えそうです。

148.愚者のエンドロール/米澤穂信
■感想 ☆☆☆*
 再読。無気力少年ホータローのモットー
 「やらなくていいことはやらない。
  やらなければいけないことなら手短かに」に激しく共感しながら
 読み終えました。私の目指す仕事の取り組み姿勢はまさにこれなのですが
 (じつにサイテー)いかんせん、ワタクシは仕事ができないので
 「できることは何でもします。できないことが多すぎますから。」
 というなんとも情けない(上に、下心見え見えで実に卑劣な)スタンスで
 仕事に取り組んでいて。だからこそ、ホータローの不言実行な生き様を
 憧れの目で見つめていました。
 現実世界でもフィクションの世界でも低音動物に弱いのよねぇ。
 と自分の好みの殿方を再確認しました。

149.海辺のカフカ(上)(下)/村上春樹
■感想 ☆☆☆☆☆
 世間はもうすっかり「村上春樹と言えばIQ84」になっている中
 私は数年前のベストセラーにようやく巡り会えました。図書館では
 村上作品になかなか遭遇できないのです。
 それにしても面白かった。分かりやすかった。今までの村上作品とは
 かなり異なるテイストで、なんだか一気に読みやすく分かりやすく
 なった気がします。古くからの村上ファンがこの作品に拒絶反応を
 抱いていた気持ちがなんとなく理解できました。
 もっとも私は読書にも割りに「分かりやすさ」を求めるタイプなので
 この変化を喜んで受け入れられました。また、分かりやすいように
 見えて分かりにくいというか、声高には語られていないあれこれが
 行間に隠れている様子は伝わってきて。
 分かりやすいストーリー展開にも関わらず、結局のところは
 いつもと同じように考え悩みながら読み終えました。

151.ねこのばば/畠中恵
152.おまけのこ/畠中恵
153.うそうそ/畠中恵
■感想 ☆☆☆☆☆
 このシリーズ、作品を読み進めるにつれて、どんどん登場人物たちに
 愛着が沸いてきます。私のお気に入りは、勿論若旦那なのですが
 最近は若旦那になついてまとわり付いている鳴家がかわいくてかわいくて。
 こんなペットがほしい!!と心底願いながら読み終えました。

154.はじめてのことがいっぱい/よしもとばなな
155.ついてない日々の面白み/よしもとばなな
■感想 ☆☆☆
 相変わらずのよしもと節炸裂。かっこよく年を重ねているなー、
 と勝手によしもとさんに親近感を抱きながら読み終えました。
 個人的には、よしもとさんのエッセイを読むようになってから
 ようやくのこと「作家」という職業がいかに大変なのか、に
 想いを馳せることができるようになり、それが私にとって
 大きな収穫でした。

156.窓際OLのトホホな朝ウフフの夜/斎藤由香
■感想 ☆☆☆
 「作家の娘」という境遇が同じだからでしょうか。
 読むたびに(と言っても今回が2冊目。)阿川さんを思い出します。
 気さくな感じとか、自分を落としてエッセイをしめる感じとか。
 とはいえ、斎藤さんのほうがちょっぴりオトナテイスト。
 夜の噂話などはうちの会社ではありえない(と思っています。
 信じています。)お話満載で楽しく読みました。

157.別冊図書館戦争1/有川浩
158.別冊図書館戦争2/有川浩
■感想 ☆☆☆☆☆
 ・・・すごい。すごすぎる。
 久々に読んだ図書館戦争シリーズ。「図書館戦争」シリーズから
 しばらく遠ざかっていたために、このシリーズのこのベタ甘な展開を
 思い出すのに時間がかかりました。
 「そうだった!そうだった!!この人たちはこんな感じだった!!」
 と納得するまでに、照れ臭さのあまりに何十回となく読みかけの本を
 膝の上に置いてきゃーきゃー言っておりました。(客観的に見て
 なんとも痛々しい構図だなー。)
 結論。やはり私は「図書館戦争」シリーズが大好きです。
 このベタ過ぎるぐらいベタな展開も、甘い甘いストーリー展開も
 どれもこれも癖になります。

SPEC

2010年12月31日 00時30分48秒 | テレビ鑑賞
■SPEC-警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿-
■のりぞう的2010年度秋クール4位
■金曜22時 TBS放送
■出演
 戸田恵梨香、加瀬亮、竜雷太、神木隆之介、福田沙紀、城田優、
 安田顕、田中哲司、椎名桔平、大森暁美、岡田浩暉
■脚本 西萩弓絵
■演出 堤幸彦、加藤新、今井夏木、金子文紀
■感想 ☆☆☆*
 大好きだったドラマ「ケイゾク」のスピンオフ的作品で同じ世界観
 同じテイストを踏襲していたこの作品。やっぱり大好きでした。
 でも大好きだからこそ、中盤あたりから不安がむくむくと胸の中に
 湧き上がってました。
 ・・・もしかしてもしかすると、ラストの迎え方まで「ケイゾク」を
 踏襲しちゃう?このドラマもあのなんとも言えないもやもやした
 「で?全部解決してるんだっけ?結局、結末はどうなったんだっけ?」
 というような終わり方を迎えちゃうんじゃないでしょうねぇ?
 むしろ、広げすぎた伏線を回収できないまま、「あれはどうなったの?!」
 という疑問を多数ばらまいたまま、終わりを迎えちゃうんじゃ・・・。
 それはちょっとやだなー。

 で。
 見事に予想は当たりました。最終回、ラストの場面を迎えての感想。
 「え?!」
 この一言に尽きます。もーね。あたしの貧弱なノーミソでは
 すべての伏線をドラマのストーリーから回収できませんでした。
 ドラマの行間をまったく読み込めませんでした。
 きっぱりはっきり分かりやすく教えてくれないと、わかんないよー。
 もーね。せめて公式ホームページに解説掲載しちゃってください。
 と嘆願書を出したくなったぐらい、頭の中がはてなマーク一色になりました。

 どうしても釈然としたかった私は(「なるほど!」という気持ちで
 ドラマの終わりを迎えたかったのです。)最終回の翌日に、ついつい
 「SPEC 結末」でグーグル大先生に「教えて!」と泣きつきました。
 でも、依然として分からず。

 とはいえ、ドラマの大筋はなんとなくつかめたし、黒幕はきっぱり
 はっきり分かったし、はっきりとは語られなかった経緯もなんとなく
 「こうなんだろうなぁ。」という推測はできたので、
 もう「これが結末なんだよね!」と納得することにしました。
 無理やり、すっきりさせました。ドラマ自体は大好きだったし。

 どの登場人物もキャラが立ちすぎているぐらい立っていて
 どこもかしこも濃厚すぎる登場人物ばかりでしたが、
 その濃厚なテイストが大好きでした。
 どいつもこいつもぶっきらぼうで一癖も二癖もあって、
 頭良いのに人付き合いがまるでダメだったり
 根性がありすぎるほどありすぎる筋肉バカだったり、
 何も考えてなさそうな昼行灯ふうの上司だったり。
 がっかり感漂う登場人物たちが真実を求めて泥臭く懸命に
 駆け回る姿がなんともかっこいいドラマでした。

 もうね。なんといっても野々村課長演じる竜さん!
 とにかくかっこよかったー!大好きでした。
 いつもはふにゃふにゃの課長で仕事に対するやる気なんて
 微塵も見せないのに、要所要所で見せるシリアスな表情、
 そして力ある言葉に心の底からしびれました。
 ギャップって必要なんだなー、と納得しました。
 特にしびれた科白は「真実に向かってひた走れ」。
 これって確か「ケイゾク」でも使われていた科白で
 その科白を野々村課長の口からまた聞けたのは嬉しかったなー。

 全体的に映像やカット割りがかっこよくてかっこよくて。
 「何かありそう」「何か起きそう」と思わせてくれる映像に
 心臓をどきどきさせられっぱなしでした。
 うん。ラストで思わずちゃぶ台をひっくり返しそうになったものの
 やはりこのドラマのこと好きだったなー。