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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

貝母の種がたくさんなっています。球根の移植作業の準備。ホタルカズラ、ヤマツツジ、コバノガマズミ、シナノタンポポ、クサノオウ、ギンラン(妻女山里山通信)

2024-05-03 | アウトドア・ネイチャーフォト
 妻女山陣場平の貝母(ばいも・編笠百合)は全て散って実がなっています。今年もたくさんなりました。球根の移植作業の準備で穴をたくさん掘りましたが、気温がどんどん上昇するのできつく休み休みの作業でした。貝母を見に3人女性が訪れましたが、実を紹介しました。加えて堂平大塚古墳の満開のツツジも。

 陣場平の上の入り口の小道を進むとすぐに右にインセクトホテルが見えます。昆虫の越冬用の棲家です。

 そこを抜けるとすぐに貝母の群生地。左の枝の山は、雪や強風での落枝を積んだもの。周囲に何ヶ所もあります。この下は、2mぐらいあるシマヘビの棲家だったりします。この時期、オオスズメバチの女王蜂が巣作りの場所を求めて舞っています。まとわりつかれたら絶対に声を上げたり手で払ったりしては駄目です。おとなしくジッとしていること。やがて去ります。化粧品や香水、柔軟剤やシャンプーの甘い香りに惹きつけられるので、山に来る際は無臭が原則。ミントやハッカの香りは虫が嫌います。防虫スプレーや手作りの防虫オイルがお勧め。黒い服や黒髪もハチに狙われます。

 貝母群生地の小道。今回移植をするのは左奥です。色々な鳥のさえずりが聞こえます。GWの観光地の喧騒とは無縁の静かな森の中です。ベンチに腰掛けて森林浴をしながらティータイムをお勧めします。

 菱形基線測点の手前の移植地。昨年も移植をした場所です。密度を高めます。移植の穴を掘りました。15ぐらいですが、この2倍は掘ります。暑いので今日はここまで。タンポポコーヒーを飲んで喉を潤します。

 たくさん結実しています。葉の先が丸まっているのは、互いに茎や葉をからめあってこの時期発生する爆弾低気圧の強風から 身を守るためと解説していますが、このカットでそれが分かると思います。

 大きなもので15ミリぐらい。7月には30ミリぐらいになって枯れると弾けて種が飛び出します。

 先日まで満開だったウワミズザクラも散って、すでに小さな実ができています。ウスバシロチョウを初見しました。

 陣場平の下の入り口の右に咲くホタルカズラも数が増えました。蕾は赤紫で、咲くと白っぽくなりやがて青く染まります。あちこちに咲くギンランはまだ。GW明けでしょう。

 色々なツツジが満開の堂平大塚古墳へ。山の斜面一面にヤマツツジが咲いています。

 先日の妻女山SDPの作業で伐採したため、北アルプスがよく見えます。仁科三山の爺ヶ岳。

 前回は蕾も多かったコバノガマズミも満開になりました。

 シナノタンポポの種。

 茶臼山の向こうに白馬三山。テレビではGWの高速の渋滞や観光地の混雑ばかりやっていますが、信州では野菜の苗や肥料を買いにホームセンターが満車です。農家もサラリーマンも畑仕事で忙しい。私はミニトマトの苗などを買いに行きました。

 咲いているシナノタンポポ。カントウタンポポの亜種で、花の下の総苞が閉じていて草丈が20〜40センチあります。私が発見した最高は、高さが80センチありました。

 妻女山登り口の上杉謙信槍尻ノ泉近くに毒草のクサノオウ(瘡の王)の群生地があります。小学生の遠足のコースなので触らないように注意が必要です。

 山のあちこちで山藤が満開です。巻き付かれた樹木はいずれ枯れて倒れることが多いので、貝母の群生地のものはすべて伐ります。

 千曲川の向こうに爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳。台風19号で、外来種のブルーギルやブラックバスはすべて流されてしまったので、それ目当てのルアーフィッシャーはいなくなりました。汗をかいたので温泉へ向かいます。

 ギンラン(銀蘭)ラン科キンラン属。白い花は蕾ではなく、これでもせいいっぱい咲いている状態です。ギンランは、「菌根菌」という菌類と共生する特殊な生育形態をもっています。特に菌に対する依存度が強く、「外生菌根菌」は特殊な土壌にのみ生息するため、この花を採取して移植しても家で育てる事は不可能です。

 ハモグリバエの仲間の被害に遭うことがあるようです。林床の藪を刈って明るくしてやることも必要。

 環境省の絶滅危惧II類(VU)-2012年レッドデータ。長野県では準絶滅危惧種に指定。採取は厳禁。

「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な人生が見られます。

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