野村克也さんが亡くなりました。84歳。
奇しくも2017年の暮れに亡くなった奥さま沙知代さんと同じ虚血性心不全が原因でした。
沙知代さんも野村さんも、長く寝付くことはありませんでした。
「あら、あなたもう来てくれたの?」
あの世で、沙知代さんに言われていそうです。
『ありがとうを言えなくて』を読んだのは昨年の夏。
著作の多い野村さんが上梓した、野球関係以外の数少ない本です。
薄くて、字が大きくて、行間も広くて、このところとみに読むのが遅くなった私にも、すぐ読めた本でした。
世間がなんと言おうと終始かばい、寄り添った、沙知代さんへの感謝の気持ちを書き残しておきたかったそうです。
彼女がついた真っ赤なウソも、野村さんの活躍の場を狭めるようなわがままな言動もすべて、
「僕のためにやってくれたことと」気にもとめていませんでした。
キャンプ中のヤクルト、阪神、楽天の選手たちが黙祷したようですが、扱いの大きかったのはやはりヤクルトでしたね。
関東で生まれ育った私が、ここ数年虎ファンになったのは、今思えば野村さんが阪神の監督になってからです。
野村さんが監督で強かったヤクルトの前身は400勝投手金田のいた国鉄です。
父が国鉄職員だったので、何となく応援していたのはサンケイ→ヤクルトでした。
ところが、野村さんのID野球は阪神にはなじまなかったようで、監督だった3年間は最下位でした。
野村さん、お疲れさまでした。