人間はなぜ高いところに登りたがるのでしょう…。
地蔵岳のオベリスクに登る人がいるというのは良く聞く話でしたが、自分自身まさか登ることになろうとは夢にも思いませんでした。
それが何故?
見るからに危ないでしょう。登って何になる?ただの自慢だろ?そんなことを自分の中で呪文のように唱えながら、だんだんと近くなるオベリスクを見つめていました。
ふと背後を見ると、一人の登山者が目に入りました。空身ですから小屋泊りの方でしょう。見た感じ年配の方のようでありますが、僕とペースは変わらず「いるんだよなぁ~いくつになっても鉄人まがいの人が…」と何気なく思っていました。
やがて僕は稜線に到達、ほどなくその方もそこに両足を揃えたのです。お互いに目の前にそびえ立つモノを見つめながら、たわいもないいつも通りの会話をしていました。
その方72才とか…。
は?なんでそんなに元気なんすか?
驚きはまだ序の口、普段は沢なんだとか。クライミングもやっているらしく、かなりのベテラン。鳳凰三山には40年前に来たと言っていました。40年て…(汗)。
「んじゃ一丁登ってみるか!」
…行っちゃいました。
なんか自分も行かないとならない気がして、近づいてみると、いやこれは行ける行ける。いわゆる三点確保さえしっかり守れば大丈夫そうです。
最後のツルンとした穂先はさすがに無理ですが、すぐその下に立つ事が出来ました。
画像はそこから撮ったものです。下の方に降りて行った先輩の姿が見えますか?そ、ブルーのウエアね。
この穂先にはW.ウェストンが1904年に初登しています。そう、たった100年で人間はさまざまな道具を開発し、一般人でもクライミングの道具と技術があれば比較的容易にその頂に立つ事が出来るようになったのです。
僕にはその技術が無いので、クラックのすぐ下までという事になりました。
それでも空に浮かんだような自分になんとなく満足していました。
72才の先輩、そこにいてくれてありがとうございました。
細心の注意を払いながら、ゆっくり降りて行きます。往路を戻り、テントに潜り込んだ僕は持参したラジオを聴いて明日の行程を確認しながら眠りにつく…予定でしたが、となりのテントから熊のようなうなり声が…。
ボリューム満点のイビキでした(笑)。
いよいよ明日は鳳凰三山の最高峰「観音岳」に這い上がって雲上の稜線歩きになります。
その4へ続く…。
地蔵岳のオベリスクに登る人がいるというのは良く聞く話でしたが、自分自身まさか登ることになろうとは夢にも思いませんでした。
それが何故?
見るからに危ないでしょう。登って何になる?ただの自慢だろ?そんなことを自分の中で呪文のように唱えながら、だんだんと近くなるオベリスクを見つめていました。
ふと背後を見ると、一人の登山者が目に入りました。空身ですから小屋泊りの方でしょう。見た感じ年配の方のようでありますが、僕とペースは変わらず「いるんだよなぁ~いくつになっても鉄人まがいの人が…」と何気なく思っていました。
やがて僕は稜線に到達、ほどなくその方もそこに両足を揃えたのです。お互いに目の前にそびえ立つモノを見つめながら、たわいもないいつも通りの会話をしていました。
その方72才とか…。
は?なんでそんなに元気なんすか?
驚きはまだ序の口、普段は沢なんだとか。クライミングもやっているらしく、かなりのベテラン。鳳凰三山には40年前に来たと言っていました。40年て…(汗)。
「んじゃ一丁登ってみるか!」
…行っちゃいました。
なんか自分も行かないとならない気がして、近づいてみると、いやこれは行ける行ける。いわゆる三点確保さえしっかり守れば大丈夫そうです。
最後のツルンとした穂先はさすがに無理ですが、すぐその下に立つ事が出来ました。
画像はそこから撮ったものです。下の方に降りて行った先輩の姿が見えますか?そ、ブルーのウエアね。
この穂先にはW.ウェストンが1904年に初登しています。そう、たった100年で人間はさまざまな道具を開発し、一般人でもクライミングの道具と技術があれば比較的容易にその頂に立つ事が出来るようになったのです。
僕にはその技術が無いので、クラックのすぐ下までという事になりました。
それでも空に浮かんだような自分になんとなく満足していました。
72才の先輩、そこにいてくれてありがとうございました。
細心の注意を払いながら、ゆっくり降りて行きます。往路を戻り、テントに潜り込んだ僕は持参したラジオを聴いて明日の行程を確認しながら眠りにつく…予定でしたが、となりのテントから熊のようなうなり声が…。
ボリューム満点のイビキでした(笑)。
いよいよ明日は鳳凰三山の最高峰「観音岳」に這い上がって雲上の稜線歩きになります。
その4へ続く…。