この連休はお客様でもあり、山友でもあるE君を誘ってのトレイルです。
朝早い女神湖はグラッシーで、申し分のない状態です。
女神湖を離れ、トレイルは進みます。
重いザックを背負ってのハイクアップは容易ではありません。分かっている事ですけど、やっぱり重い。
蓼科山荘に到着すると、E君のザックがデポしてありました。
少し休んだE君、またもや重いザックを背負います。
木道を歩き⋯
佐久市最高地点を抜け⋯
ゴツゴツの岩だらけの道を降り⋯
再び登り返して「双子山山頂」GET。
再び30分の下りです。
双子池ヒュッテ到着です。
間もなくザックを降ろせますよ。
ささっ、メシ。
E君の家です。
E君テント泊は初めて。
違った山の楽しみ方をE君に知ってもらいたいという意味合いを込めつつ、さらに山好きとしての深みにハマってもらいたい。
ただの登山ではなくロングトレイルとしての登山に付き合ってもらいました。
それではさっそく「八ヶ岳山麓スーパートレイル5回目」のお話を致しましょう。
僕は前夜21時30分に自宅を出ました。
E君は自宅で睡眠を取ってからの出発でした。
その方が調子良いようです。
午前5時30分に「松原湖町営駐車場」で待ち合わせます。
3時間ほど睡眠を取って起きると、E君は少し離れたところに到着していて僕の起床を待っていてくれました。
僕の車は松原湖駐車場にデポし、E君の車で白樺湖に向かいます。
メルヘン街道麦草峠を越えて行きますので、1時間とちょっと移動します。
西白樺湖駐車場に着くと身支度を整え、そそくさとスタートします。
6時45分、さあ長い二日間の始まりです。
このトレイルでもう三度も見た白樺湖を舐めるように進み、女神湖へ向かいます。
女神湖はとても輝いて見えました。
のんびりと1周します。
E君のザック、デカいですね。
テントや食料で満タンです。
朝早い女神湖はグラッシーで、申し分のない状態です。
しばしくつろぎます。
女神湖を離れ、トレイルは進みます。
重いザックを背負ってのハイクアップは容易ではありません。分かっている事ですけど、やっぱり重い。
ようやく「御泉水の森」に到着です。
ここでザックを降ろし、軽く食事をします。
僕はマイセルフのサンドイッチ、E君は味噌汁とおにぎり。
御泉水の森は有料でゲートがありますが、手前にあるベンチで堂々とやります。
にっこり笑ってこれが出来ないとロングトレイルは乗り切ることが出来ないかも?しれませんよ。
半分冗談ですが、ペースを崩さないためにも休むところは休み、先延ばしにしないということですね。
さて、エネルギーチャージしたら先へ進みます。
ところが蓼科山七合目登山口に着いた時点で、双子山へ向かう蓼科スカイラインの大河原峠までが全面通行止めです。
管理している役所や現場を受け持っている土木事務所に問い合わせましたが『通ることが出来ません』という返事しか返って来ませんでした。
さて、どうする⋯ 作戦会議です。
幸いにも時間は予定よりも早かったため、ためらうことなく蓼科山将軍平経由で大河原峠を目指すことにしました。
要するに山越えするということです。
覚悟を決めた僕らは蓼科山特有の急登に取り付きました。
だいぶ登ったところで思いつきました。
『E君、君は登りが強いんだから僕をおいて蓼科山山頂を踏んで来たらいいじゃないか。僕は蓼科山荘で待ってるよ』せっかくあと30分登れば山頂というところまで来たのに、蓼科山に登らせてあげないなんて可愛そうです。
でも、相当あえいでいたので「山頂には行かない」かもしれないなとも思いました。
やはり荷物の重量が相当効いていると思います。
蓼科山荘に到着すると、E君のザックがデポしてありました。
『おー行ったんだ』さすが。若いっていいですね、頑張りが効く。
でも、百名山頑張っていたとしたら僕も絶対に行くと思うな⋯。
空身なので負担は少ないと思いますが、ここまでの疲労が溜まっているので、それなりに時間はかかっていました。
すっかり寒くなってしまい、重ね着して待ちました。その間、通行止めの情報を教わってトイレ(200円)して、小屋の手ぬぐいを買いました。
数えたことないけど、山小屋で手ぬぐい見ると買っちゃう僕。もう7~80本はあるかな。
でも持ってるだけじゃ⋯ と思い、最近はどんどん使うことにしています。
すっかり冷えきった頃、E君が戻って来ました。相当頑張った顔をしていました。
少し休んだE君、またもや重いザックを背負います。
おそらく、背負った瞬間肩や腰にうっすら打撲したような痛みを感じると思います。
天祥寺原方面にいくと人はほとんどいなくなり、空は曇天となりました。
雲海が広がっていました。
木道を歩き⋯
佐久市最高地点を抜け⋯
ゴツゴツの岩だらけの道を降り⋯
大河原峠に到着しました。
だいぶキツい迂回路となりました。
再び登り返して「双子山山頂」GET。
さ、寒いっす。
再び30分の下りです。
笹が人を隠してしまうほど生い茂った道でした。
双子池ヒュッテ到着です。
マスクをして、体温を測ってもらい、消毒を済ませて受け付けをします。
テント場利用は一人1,000円です。
ここでも手ぬぐいを買いました。
ふとE君『風呂って入れるんですか?』と。
ん?風呂は無いよ。
『いや、ほらスリッパ並んでるから』
あーなるほど風呂屋も下駄箱にスリッパ並んでいたりしますね。それを見て「風呂」を連想したんでしょう。
風呂がある山小屋っていうのもありますけど、ここには無いです。
下山後を楽しみに、思いっきり体を汚して下さい。
双子池ヒュッテは感染対策にも万全を期していました。
双子池は雄池と雌池が並んでいます。
双子池は雄池と雌池が並んでいます。
テン場は雌池の奥です。
ヒュッテから5分以上は歩きますね。
間もなくザックを降ろせますよ。
お疲れ様でした。
到着は蓼科山への迂回で予定より1時間遅れの16時過ぎとなりました。
快適なテン場を見つけようと端まで行きますが、地面が腐葉土のような柔らかさでペグが効かなそうです。
さらに真っ平らなところが無いです。
こんなところは初めてです。
張り綱を固定出来る石もほとんど無し。
混んでいたら貼るところ無くなりますね。
僕らは何とかテント二張りできる所を決定しました。
E君のテントは僕が貸したダブルウォール、僕はゴアテックスのツエルトです。
自立式のダブルウォールは問題ないですが、ツエルトはペグが打てないと厳しいです。
立木を利用し、石を運んできて何とか今夜のねぐらを完成させました。
ささっ、メシ。
僕はなんとカツ丼です。
昨夜、仕事帰りに仕入れたカツをジップロックに入れ、凍らせたペットボトルと一緒にここまで運びました。
タレを作り、現地で倍に薄めてジップロックに入れます。
湯煎すること約10分。火を止めて生卵(これも玉子ケースに入れて来ました)をジップロックに割り入れ、軽く混ぜて余熱で半熟状態にします。
付け合わせのたくあんを添えて、あらかじめお湯で戻しておいたアルファ米の上にドバっとかけます。
山飯でのカツ丼は初めてやりましたが、かなりイケます。素晴らしいです。
ただ、せっかく刻んできた玉ねぎを入れるのを忘れました。
この玉ねぎ、ずっと僕の背中で家まで旅をし、到着駅はゴミ箱の中となってしまいました。
E君の家です。
かなり斜めですね。
どうやって寝るんでしょ。
さてさて、ここで本日最大の出来事が!
蓼科山に迂回するより辛〜い出来事が⋯。
斜めになった地面でさば味噌を湯煎し、ご飯を食べていたE君は、さらに肉じゃがを湯煎しようとしました。
フライパンを出します。
ゴトクがうまくセット出来ないまま湯煎開始。
ズレてしまうので、ゴトクを外して⋯
なんと手持ちで火にかけています。
面倒くさくなったのか、じかにフライパンに肉じゃがを注ぎます。
じかに入れるならフライパンじゃなくても良かったのに、せっかく担いできたフライパンを使わないなんて出来ないとばかりにフライパンにこだわります。
E君、フライパン使えて良かったね。
との時!
『あっ!』とけたたましい叫び声が!
見ると火だるまになったバーナーが倒れて転がっています。
肉じゃがは地面に飛び散り、かろうじてわずかにフライパンに残った肉じゃがの残骸が。
ガスを放射しつつ火を放つゴジラのようなガスバーナー。僕が片手にカツ丼を抱えたままもう片方の手でバーナーを逆さにして地面に押し付けますが消えません。
『回して!ガス止めて!』
E君は片手に肉じゃがの残骸を、僕は片手にカツ丼を持ったまま火は止まりました。
ヤバかったです。
テントに燃え移っていたら大惨事になるところでした。
教訓『やめようね、斜めの地面で晩ごはん』
そして地べたに転がったジャガイモやニンジンが、血のけを失って寂しそうに土まみれとなっていました。
ま、これもテント泊の楽しみ方の一つです。
二日目に続きます。
歩行距離 24.6km
累計標高差 +1,542m
所要時間 9時間15分
37,400歩