TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

スノーカントリートレイル③ 六日町坂戸山~越後湯沢駅 その2

2019年07月25日 | Weblog
こんな思いまでしてこんなことして、僕はこういうのが好きなのかな⋯。

電話をくださった担当者に『巻機山の展望台は別の地区の担当ですか?』と聞くと『うちです』と。
『じゃまだ付いてないとか』
『はい、通行止めとかが多くて⋯すみません』
じゃ通れないの?
そんな情報はどこからも入って来てないけど⋯。
こんな山奥を何時間もかけて歩いて通行止めで戻って下さいと言われたら死にたくなるな(笑)。

今日の天気は相変わらず良いです。
梅雨が長引いてぜんぜん安定しない天気だけど⋯ 先週は豪雨に遭遇したけど⋯ まあまあなんとか歩けているし今のところ順調だと思いました。

暑い。
とにかく暑いです。
持ってきた水分だけでは全然足りず、2リットルぐらい買い足しました。
ロードがメインのコースはこれが出来るから良いです。
来週からは水分量も増やし、購入できる自動販売機などの設置があるかどうかも調べておかないとダメですね。

林道の奥に割と大きな山が見えます。
まさか上まで行かないよな。
そんなことを思いながら標高を上げていきます。
日陰が⋯ない。

這い出してきたモグラが何匹も行き倒れていました。
バッタやミミズ、トカゲなんかも出てきてました。

まだかまだか展望台はまだか。
もう少しもう少しと思い、そこにあるベンチに腰掛けて休憩しようとかなり我慢しました。
それから我慢すること1時間、やっと展望台に着きました。

笑いが込み上げてきました。
苦笑いです。
展望台ではなくて、ビューポイントです。
展望台って地図には書いてあったけど、ただ「ここから見る巻機山はいい感じだよー」的なだけでした。
展望台の形もテーブルも椅子すらも無いただの道路です。
当然ここで休憩は出来ませんでした。

仕方なく重い身体を引きずって先に進みます。ここまで来たら風の抜ける日陰の休憩適地までがんばるぞ。

ところが、なかなかそんなところは現れません。日陰であっても風が抜けない、風が通り抜けるけど直射日光⋯ そんな所ばかりでした。
それでもやっと見つけた場所は道の真ん中ではないけど、つまり道端です。
ま、車ぜんぜん来ないですけどね。

休憩時間もなるべく短時間にします。
靴を脱いで中の湿気を飛ばし、パンをかじりながら大事に担いできたアイスコーヒーをごくごく飲みます。
ここからは下りになります。
雲がどんどん湧き上がってきます。

やっと下りになりました。
下り入ると当然スピードも上がりますね。
スピード思いっきり上げます。
だって、空がついに怒り出したので。
今日は坂戸山のタイムロスを最後まで引きずってしまったなぁ⋯。

目指すは前回と同じバス停です。
見覚えのあるところを激しく歩きます。
雨、キター!
雷鳴もキテるー!
傘を差します。

そして残り1kmのところで本降りになり、バス停に着いた頃は飛沫が上がるぐらいに。

やがて本降りの域を超えて土砂降りになりました。
バスは遅れていて、どんどん濡れていきます。

バス到着。前回と同じ時間のバスでした。
乗ってみてびっくり。人が乗ってる。
10人はいたかな?
先週は僕一人だったので、赤字路線かと思いました。大変失礼致しました。

今回は湯沢駅までバスに乗りました。
学習しましたからね(笑)
なんせ自動販売機もない駅でしたから。

ちょっとだけ時間があったので先週女房に買っていってやれなかった和菓子を買おうと思いました。
しかし、残された時間は15分。
切符買ったりする時間を考えると13分で往復1km。先客がいたら終わりです。

やめとくか。

大人しくホームで電車を待ちます。
なにやら騒々しい声で会話する二人連れ。
大声出して丸聞こえです。

乗った車両が同じでした。
しかも斜向かい。

手が痒くなってしまって(仕事での手荒れね)ポケムヒ付けてたら落としてしまいました。
あれ?どこいった?
神隠しにあったかブラックホールに吸い込まれたかと思ったら、正面に座っていた白髪頭のおじさんがスっときてしゃがみこみ、僕の座席の下からムヒを拾ってくれました。
『座席の下に入っちゃ見えないよね』
這うように屈んで手を下に突っ込んで取り上げてくれました。

ありがとうございます。なんとお優しい。

斜向かいの二人連れの方に『山?』と声をかけられました。
ま、そんなところです。
電車の中で見知らぬ方と、それも反対側に座っている方と、他に乗客もいるのに会話するのは初めてです。
でも、まあ変な人じゃありませんでした。
『俺もやってたんだけどな、北アルプス専門だったから』

六日町駅に着きました。
降ります。
北アルプスのおじさん、僕と同じぐらいかな?
ここが俺の実家があるとこなんだよね。と、さらに声が大きかった隣にいたおじさんが言いました。

僕はムヒを拾ってくれた方に再びお礼を言って電車を降りました。

雨がひどいのでタクシーに乗りました。
登山口まで乗せてもらいましたが、けっこう近かったので申し訳なく思いました。
『お釣りはいいですよ』
運転手さんニッコリ笑ってました。

さて、風呂⋯
の前に、先週買えなかった女房が食べたがっていた和菓子を、また湯沢まで戻って買いに行きました。
あったあった、これこれ。
ついでに湯沢と言ったら何年も前に巻機山に登った帰りに偶然食べた「にしんそば」が忘れられず、和菓子やさんに聞きました。

どうやら教えてくれたお店はちょっと違うところです。
スマホで調べたら、ありました。
でも店内は真っ暗。
休みなのか、営業時間外なのか。

電話してみると『今日明日とお休みさせていただきます』と。
ものすごく残念でした。
仕方なく、もう一件評判の良いお店にいってみました。

珍しく天ぷらを付けてもらいました。
『そば湯出ますか?』
『はい、もちろん』
『そのままそばと一緒にいただきたいのです』
『はいはいわかりましたー』
と言ってくれました。
もちろん全部飲みました。

つゆが美味しくて気に入りました。
今日はどうしても美味しいそばが食べたかったので、本当に満足しました。

さ、風呂。やっと風呂。
一番近い駒の湯さんにお邪魔しました。
あれ?こんなんだっけかな?
忘れてしまいましたが、駐車場の形状は思い出しました。
たぶんフリースキーに燃えてた頃、何回も入っていますねここ。

ゆっくり入らせてもらって満足しました。

のんびり運転して自宅に帰ります。
女房はおみやげを楽しみにしていたらしく、起きてました。
喜んでくれました。

今回も満足できたスノーカントリートレイルでした。

※翌日、スノーカントリートレイルの事務局から連絡があり、道標の設置が遅れていてご迷惑おかけしましたと言っていただきました。ぜんぜん怒っている訳ではないので、返って恐縮です。今後、早いうちに設置すると。それと、未設置のポイントまで教えて下さいました。なんとか完歩したいと思うのでサポートよろしくお願いします。ありがとうございました。


おしまい。

歩行距離 32.7km
累計標識差 +1,356m -1,101m
所要時間 8時30分
55,600歩
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スノーカントリートレイル③ 六日町坂戸山~越後湯沢駅その1

2019年07月24日 | Weblog
スノーカントリートレイル、今週は前回歩き終えた「小坂バス停」まで六日町駅から南下するルート取りにしました。

坂戸山を朝イチで登って、その後ロードに入っていく作戦です。
坂戸山登山口の駐車場を利用することにしたためです。

前夜、自宅を21時に出ました。
今回は早めに出られました。
なるべく早起きして日の出から歩くためです。発雷確率が上がっています。
昼過ぎには上がれるようにしたいのです。
坂戸山を最初にもってきたのもこのためです。
雷雨になった時に山には居たくないということです。

六日町インターで高速を降り、坂戸山登山口を探しました。
関越トンネル越すとそれなりに遠いですね。
仕事終わってからの運転は疲れました。
到着は0時半でした。

3時間30分の睡眠をとることにしました。

目覚ましが鳴り『あ、家じゃなかった』というほど毎週快適に寝てます。
出来たらあと少し寝れたらいいな。

今日の朝食は昨夜のロングドライブのお供に買ったポッキーの残りとコーヒーの残りでした。
下山するまでポッキーだけでいけました。

この山、まだ5時にもならないのに、ばんばん人が登って来ます。
みんなここをトレーニング場にしているみたいで、どんどん抜かされます。
70代ぐらいに見える方まで僕を追い越して行きました。ハアハアゼエゼエと怖いぐらいです。
サッと来てパーっと登ってホイ仕事って言う人もいました。

僕は先があるので、そんなに追い込んで登りませんでした。
山頂に着くと小さな神社がありました。
みんなそこでお参りして帰ります。

さて、トレイルの道標はどこかな?

地図には「坂戸山山頂」となっているので、まず標識を見ます。
⋯ない。
神社周辺 ⋯ない。
切り株の椅子 ⋯ない。
周辺の木々 ⋯ない。
山頂に上がる手間の岩 ⋯ない。
神社の扉を開けたところ ⋯ない。
ないぞ、どこにもない。

上がって来る人たち全てに聞いてみました。
みんな知らないといいます。
その都度トレイルについて説明し、しばらく山の話に付き合わされたりします。

ある人が言いました。
『この先に大城と小城という山頂があるんだけど、そっちにはないかな』

普通は設置しないだろうと思いましたが、一応行ってみました。
ものすごい蜘蛛の巣に何度も顔を突っ込みながら、滑りやすい土の斜面を上り下りします。
行ってみるとなーんもない。
⋯ここにも、ない。

1時間が経過しようとしています。
『こまったなぁ、まさか宝探しも兼ねているとか?』
仕方がないので山頂標識とハイカー証を重ねて写真を撮っておきました。
『いくらなんでも、ここだけに時間をかけているわけにはいかないもんな。あとで事務局に相談してみよう』

事務局に電話してみるも、あまりに早朝過ぎて誰も出ないです。当たり前ですけど。
そうだ、メールに画像を添付して『どうしても見つからないので、こういったかたちではだめか』と聞いてみよう。

ダメと言われたらまた来るしかないな。

そんなことを考えながらも下山することにしました。
あまり時間が遅くなると雷雨に捕まるかもしれないから⋯。

地図によると、あとは前回の終点まで山越えはあるもののロードになるようです。
だんだん天気が良くなってきました。
気温がどんどん上がります。
まだ真夏とは言えない時期だけど、これ真夏になって35℃とか出たら、アスファルトの上は40℃を超えるだろうなぁ。
事務局はそういうことも想定しているのかなぁ。

坂戸山の道標以外にも指定された場所に道標は1つも確認出来ませんでした。
なんと難しいトレイルなんだろう⋯。

ちょっぴり思いました『こんな調子じゃ踏破できるわけないな。無駄な時間にならないようにリタイアしようかな。いや、もしかして⋯』

そのもしかしてとは、
『設置が遅れているとか? まさかぁ、だって7月1日に企画がスタートしてるんだから、20日以上も過ぎた今まで放置されることはないでしょ』

悶々としながらもフライパンの上にいるような暑さをただひたすら歩きます。
坂戸山での遅れを取り戻さないと⋯。

持参した地図は3枚。
その2枚目が終わり、山越えの林道に入ったところで電話が鳴りました。

地元の観光課と言っていたので、行政機関だと思いました。
メールに電話番号を添付しておいたので、それを見て電話をかけてくれたのでしょう。
事務局にメールしたので、それを設置担当者に回してくれたのかな?

『すみません、実はまだ道標が取り付けられていないんですよ。天候による通行止めなどで思うように動けなくて⋯』

えっ?
僕は無いものを1時間も探していたのか。
そりゃ無理だ。
何度も何度も言い訳する担当者さんに、ただただうなずく僕。
『トレイル企画はスタートしているのに道標がないのは困りましたね。踏破認定がスノーカントリートレイルの道標と自分のハイカー証を重ねて写真を撮らなければならないという規則なのですが⋯』

どうやら各行政機関に設置を依頼しているようです。
みなかみ町はすでに着いているけど六日町の管轄はまだやってないということですね。

普通に通行できる一般道の標識も付いていないので、付ける気あるのかな?と不信感を抱きました。
こんなに遠くまで時間と交通費と膨大な労力を使って⋯バカみたい。とも思ってしまいました。

本当なら声を荒げて『ふざけるな20日以上も通行止めなわけないだろ!』と言いたい気持ちもほんの少し(ほんの少しですよ)だけありましたが、『道標の無いところを通過したハイカーに対する配慮を検討してもらえるように事務局と相談して下さい』と言って電話を切りました。

事務局のスノーカントリートレイルに対する想いが末端にまで行ってないなと感じました。
現に僕はチェックポイントまで何の問題もなく行けてるじゃないですか。
通行止めならホームページなどで迂回路情報出すとかしないとまずいでしょ。事故起きちゃいますよ。

スノーカントリートレイルの道標設置だけが仕事じゃないのはわかります。
それにしてもね。


その2へ続きます。
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スノーカントリートレイル② 土合駅~岩原スキー場前駅 その2

2019年07月22日 | Weblog
蓬峠へ向かって喘ぐ僕。
あと少しで避難小屋へ出られるところ、最後のつづら折りを無心で攻めているその時でした。

激しく薮を駆け下りる黒い影。
そして低く重厚な唸り声。
間違いなく熊でしょう。

通算6回目の目撃でした。

今日は会いたくなかったな⋯。
なにせ誰もいないし、熊スプレーもない。
武器といったらキャップを外してあるストックと足蹴りぐらいなもんです。
でもね、いつも熊は僕に襲いかかって来ることはなく、6回中5回は逃げてくれました。

つづら折りに登ってくる僕に対して、どちらに逃げたら僕に会わないか熊も落ち着かなかったことでしょう。

睨み合ったあの時も熊は何故か僕を避けようとしていた気がします。
本来、熊は臆病な生き物なのだと思います。
小熊を危険から遠ざけるためや、自分の食糧であるタケノコや山菜、木の実などを盗られている時に覚悟を決めて一撃を食らわせてくるように思います。
彼らも必死なのですね。
とにかく出会い頭にならないように自分の位置を熊に知らせることが一番の防衛かと思います。

突然の出来事でしたが、あまり驚くこともなく僕はさらに上へと向かいました。

避難小屋のあたりで休憩したかったのですが、腰掛けられるようなところもなく、そのまま進みました。
登山道の真ん中に腰掛けやすそうな岩がありました。
ここで冷えたコーヒーをポットからカップに注ぎ、グイグイ飲みました。

1杯のつもりが2杯、3杯⋯
結局7杯も飲んでしまいました。
貴重な水分なのに。

やがてルートは小さな雪渓を渡り、ガレ場のトラバースに出ました。
その雪渓の雪を削って、中の綺麗そうなところをペットボトルに詰めようとしましたが、かなり汚れており、さらに硬くて中の方を取り出せませんでした。

雪渓の下を流れる雪解け水をペットボトルに詰め、手酌で何回も水を飲みました。
少し土臭く、あまり飲むとお腹を壊しそうだったのでほどほどにしておきました。

このあたりは落ちたらタダでは済まない箇所が多く、一歩一歩を確実に歩きました。
危ないところは決して急がず、安全なところでスピードを上げるのが僕の決め事の一つです。
慌てない事。

もうすぐ稜線に出られるというところで、熊の足跡をいくつも見つけました。
大きなものは人間の掌ぐらい、小さなものは鹿より少し大きいぐらいでした。
爪の跡まではっきり分かります。
雨のあとなので下が柔らかく、今朝つけられたものだと思います。
人間熊鈴を鳴らします。

9時20分、やっと蓬ヒュッテに到着しました。
ヒュッテには誰もいませんでした。
ここはA202コースポイントになります。
ヒュッテの前にある道標にマークが付けられていました。

あたりはニッコウキスゲやヨツバシオガマ、ショウジョウバカマ、ハナニガナなどの高山植物が僕を迎えてくれました。

風が汗で濡れた身体を急激に冷やしていきます。
しばらく休憩をとりました。
LINEで女房に現在地を報告していると、それに混じって2件の仕事の予約が飛び込んできました。
休みの日はいつもこうです。ありがたい事です。

10時25分、シシゴヤノ頭に到着。
ここでも少し休憩します。
ここまで朝食べたおにぎり1個とブルーベリーのパンを半分食べたきりです。
お腹がベタンコですが、調子は悪くないです。力が出なくなりそうになってきたら一口食べるという感じです。

10時33分、腰を上げて下山に入ります。1時間ほど下ったところに水場がありました。
岩場の割れ目にパイプが挿入してあるので目立ちます。
ここで、ペットボトル1本を満タンにしました。
これで下山完了まで水の心配はなくなりそうです。

11時51分、林道出合いに到着しました。
素晴らしく早い時間に着きました。
天気もいっときパラパラっときただけで、あとは雲多めながらも晴れが続いてくれました。

一般コースタイムでは9時20分のつもりでしたが、実際は休憩含めて7時20分でした。
相変わらず登りは苦手だけど、下りは得意みたいです。

砂利道だった林道は途中から舗装路となり、少しずつ生活圏に近づいて行きます。
大源太山(だいげんたやま)登山口に着いたのが12時45分です。
大源太キャニオンのバス停にやってくるバスまでまだ40分あります。
なるべく岩原スキー場前駅の近くまで行きたい。

1つずつバス停を詰めて行こうと継続して歩くことにしました。
ところが、反対側にはバス停があるものの、こちら側には無い。
調べてみると、行きと帰りの路線ルートが違うじゃないですか。
『参ったなぁ、どこで合流するのかな?』
調べてみるとかなり先でした。
小坂というバス停なら乗車出来そうなのですが、どうみても間に合いそうにないのです。
『最悪、駅まで歩きか⋯』
GoogleMAPで調べてみると、到着予想はバスが来る時間の8分後でした。

それでもちょっと走ったりして頑張ってみます。
『あれ?いけそうだぞ』
最後に坂を登らせられるという悲劇も乗り越え、小坂バス停に着いたのがバスが来る2分前でした。
激しく肩で息をつき、汗で濡れた身体を拭きながら満足感に溺れていました。

やがてバスが来ました。
誰も乗っていません。
『岩原スキー場前駅に一番近いバス停はどこですか?』

そこで降ろしてもらい、料金150円を支払ってバスを降りました。
少し歩いて駅に行きます。ところが、駅前に何も無いのです。
食堂もコンビニも自動販売機すらないのです。

次の電車はなんと約2時間後でした。
駅の待合室で少し荷物を片付けたり汚れたウェアを拭いたりしていましたが、さすがにお腹が空きすぎたので、1時間早く来る下り線に乗って隣の駅「越後湯沢」に行きました。
ここならお店もたくさんあるでしょう。

最初に見つけた蕎麦屋に入ると決めながら電車に乗りました。
駅の改札を抜け、駅ビルのような商店街に入りました。
『あ、あったあった へぎそば かぁ、どんなだろ』入ってみます。

『ご注文お決まりになり⋯』店員さんが言い終わる前に『冷たいそばは、この へぎそば ですか?』
『はい、そうです』
『ではそれをお願いします。それとそば湯はそのまま飲むのが好きなので、そばと一緒にお願いします。あと湯のみもね』
歳のせいかだいぶ図々しくなりました。

1束ずつきれいに並べられたそばがやってきました。まるで卑弥呼のヘアスタイルのようです。
わさびと薬味をつまんでそばと一緒に「ずビビビビー」っとやります。
おっ? 食感が違うぞ?
束ねたカイワレを噛むように「ぶりっぶりっ」と口の中で切れていきます。
うーん、美味しい。
気に入りました。

そば湯もぜーんぶ飲んで、気分よく店の外に出ました。

お土産を買って下り電車に乗りました。
長いトンネルを越えて群馬側に向かいます。
怖いぐらいの疾走音を響かせながら、トンネルを抜けると土合駅はすぐそこです。

こうして2日間に渡る、スノーカントリートレイルのデビュー戦は無事目標を完遂することが出来ました。

2日目
歩行距離 26.7km
累計標高差 +1,417m-1,609m
所要時間 7時間20分
49,400歩


おしまい。
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スノーカントリートレイル② 土合駅~岩原スキー場前駅その1

2019年07月21日 | Weblog
明日の行動を決められないまま土合駅で夜を明かしました。

時刻は午前4時を少し回ったところ。

車外に出てみると、まだ夜は明けきっていません。
ところが雲がタイル状にヒビ割れ、その隙間から青空が見えるのです。

辺りは水と森の匂いがしました。

これから一時的に天気は回復します。
それも予報よりはるかに良い。そんな気がしました。
もうやめて帰る度99.5%まで行った気持ちは、現在10%未満にまで落ち着いています。

朝起きた時点で大雨だったら、きっと帰路についていたでしょうね。
いい一日になる予感がしました。

遅くなるとまた雨になる予報なので、手早く用意します。
今日は予定していたコースとは違うので、ちょっと足りないものがあります。人けのない山に入る時は、熊鈴と熊スプレーを持っていますが今日はそれがない。

熊鈴が無ければ「人間熊鈴」でいいや。つまり自分の声で熊鈴代わりにするだけです。

朝食は歩きながらのおにぎり1個。
あまり食べると調子が上がらないのは長年の経験と自分の特徴です。
山に入る時は食事のことも気にかけていますが、今日はいつものハイキング程度のパンとおにぎりだけです。
一応水はちょっと多めに持ちました。

午前4時15分、土合駅をスタートしました。
あたりはヘッドライトなしでも行けるぐらいの薄明るい感じになりました。

5時25分、一ノ倉沢支柱(A106)チェックポイント。
SCT(スノーカントリートレイル)の道標をちょっと探しました。だって一ノ倉沢の支柱と言ったらコレでしょ?という所に道標のラベルが無いのです。
ぐるぐる探すこと10分、あったありました。
一ノ倉沢の解説板のところですね。
諦めてスタートし始めた時に見つけました。
色も茶色なので目立ちませんね、おそらく景観を損ねない色になっているんでしょうね。
見つけられて良かったー。

一ノ倉沢が正面に見えるところで、お二人のカメラマンが三脚を立てて立派なカメラをセットしていました。
今日のこの日をよく当てますね。
いい写真を撮るのは粘りと根性が必要なのかな。
朝日が雪渓の残る沢筋に反射して燃えるように輝いて見えます。そして、流れる雲。
空には雲があったほうが写真として映えると聞いたことがあります。

ニッコリ挨拶して先に進みます。
昨夜の気分は何処へやら(笑)。

一ノ倉沢と言ったら、多くの命を飲み込んで来たクライミングゾーンです。
あまりにも美し過ぎるその岩壁に、魂を預けるクライマーたちの叫びが風となって僕をすり抜けていくようです。
壁面には遭難された方たちを慰霊する記念プレートが数多く埋め込まれています。
それぞれにジンとくる文言が刻まれています。

「ブナのしずく」と書かれた水場がありました。
冷たくておいしい水でしたが、少しクセがあるように感じました。

足元がだんだんガレてきました。
山らしくなってきて、先程までのスピードは出せなくなりました。
道標に「蓬峠(よもぎとうげ)」の文字が出てきました。

幽ノ沢を渡渉し、しばらく行くとJR東日本の巡視小屋があります。
時刻は6時15分。
その先にまた沢が流れていました。黄色いペンキマークがありましたが、果たしてこれを渡るべきなのかそうでないのか分からなくなりました。

地図では渡らないで沢沿いに歩くのです。

こういう時は一旦戻ってやり直すしかない。そう思いました。
すると小屋が2つありました。後で知ったのは巡視小屋と寮なのだということです。
寮と思しきところに人がいました。
『すみません、お尋ねします。蓬峠へは沢を渡るのでしょうか』
『そう。黄色のペンキのところを渡ると対岸に蓬峠と書いてあるから』
『そうですか、ありがとうございます。こちらを管理されているのですか?』
『いや、布団干しに来たんだ』

20分ほどロスしてしまいましたが、この方がいなければさらに時間をロスしたと思います。本当にありがとうございました。

本当はこのコースを最初に歩きたかったのですが、沢がある山岳ステージなので天気が悪い日は避けたいと思い、魚沼方面のロードを選択したのです。
一泊するなら昨日のコースと繋げればわけないルート取りだったのですが、あの雨では仕方がないです。
むしろ今日歩けただけでもよしとするべきです。

さて、水量の多くなった沢(それでも雨の後とはいえ許容範囲でした)をなんとか半分登山靴を水に浸しながら渡りました。
すると「一ノ倉沢⇔蓬峠」の文字が大きく書かれていました。
かなりの安堵感がありました。
帰ってから地図をよく見ると、僕が沢沿いに行こうとしたのは「柴倉沢」で、実際に歩くのは湯檜曽川沿いだと分かりました。

コンタクトをしていたので、近くが見えにくかったのもあります(つまり老眼ね)。
まだまだツメが甘いですね。反省します。

谷川岳の東斜面は沢だらけなのです。
以前、西黒尾根を登った時に見えたのはこのいくつもの尾根と沢でした。
谷川岳の裏側を歩くことになるとは思っていませんでした。これもスノーカントリートレイルのおかげです。
関東ふれあいの道も美ヶ原高原ロングトレイルも京都一周トレイルも大阪のダイヤモンドトレイルもそうでしたが、僕に新しい発見と冒険心を与えてくれました。

やがてルートは沢から離れていき、急斜面をつづら折りに登り始めました。

なんど折り返しても森は終わりません。
GPSを覗くと、なんとなくあと10回ぐらい折り返せば上に出られるような気がしました。

数え始めます。
1.2.3⋯8.9.10 ありゃりゃまだ着かないぞ。
上には白樺避難小屋があるので、ひとまずそこに照準をあわせます。
11.12.13⋯18.19.20 なんだよぜんぜん終わらないよこのつづら折りは。
23.24.25⋯
あーやっと見えました。

少しなだらかになるところに避難小屋は建っていました。豪雪地帯らしく頑丈な造りでした。

実はだいぶつづら折りを上まで詰めたところだったでしょうか⋯
激しく薮を駆け下りる音とともに黒い物体が。


その2へ続きます。
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スノーカントリートレイル① 逆桜~土合駅その3

2019年07月20日 | Weblog
画像はチェックポイントの「湯原橋」で撮影した僕のハイカー証です。
こうやって自分の代わりに私物に貼り付けたMYステッカー(ハイカー証)を撮影してポイント通過の証明にするというのは、今までにないチェックシステムです。

さて、到着とともに降り出した雨ですが、夜に降って翌日には回復する見込みと予報では言っていました。

その時の僕は何も不安がない状態でしたが⋯。

とりあえず温泉。
自分をいじめたあとの温泉は格別です。

今回はいつもの「湯テルメ」ではなく別なところにしてみようと思いました。
ちょっと調べて「諏訪の湯」にしました。
水上ICに近かったのが一番の理由で、2番目の理由は飲泉出来るほどのお湯だということ、3番目に300円という安さなのかな。

行ってみると税込で300円。
湯船は1つ、桶と椅子はあるけどシャワーと石鹸やシャンプー類はなし。
泉質はつるっとする優しいお湯で僕好みでした。

風呂から上がって、とりあえず高速道路に乗ってしまおうと思いました。
翌日の予定は魚沼市周辺。

塩沢石打サービスエリアに入りました。
サービスエリアと呼ぶにはあまりにも小さい規模ですが、一応フードコートがあります。
そこで食事をします。
珍しく生姜焼き定食を頼みました。

たまに食べると美味しいかもー。

食事の途中で一人の男性が声を上げました。
『これ高速かー?』
見るとテレビ画面に激しい雨の中を走る車の映像でした。
降るとは言っていたけれど、ここまでとは。

食べ終えて外に出ると北側は真っ黒い雲が地表に向かって覆い被さっていました。
と同時にポツポツとこちらにも雨が降り始めました。
『あの中にわざわざ突っ込んで行くのは危険だな。しばらく待とう』
そう思って車内でブログの続きを打ち込んでいました。

『そろそろいいかな』
約1時間後、車を北に向かって走らせました。
出口は「小出IC」です。
高速を走らせていると雨が強くなりました。
『まだ降るんだ⋯しぶといなぁ』
速度を抑えながらも運転を継続し、小出ICを降りました。
途中でカーナビがルート変更を促してきます。よくある事なので、そのままナビゲーション通りに進みました。

何故かいつまで経っても着きません。
道路標識は関係ない地名を表示し始めています。
『あれ?おかしいぞ。なんで南会津?』
カーナビの残りの距離を見るとなんと残り50kmもあります。
『まさか!』
そこで気が付きました。
目的地までの道路がなんらかの理由で通行止めになっているのです。

『よくある降水量〇〇以上になると通行止めになります』ってやつかな?
だとすれば手前まで行って適当なところで夜を明かすまでさ。
軽い気持ちでそのまま最短ルートを走って行きました。

赤くピカピカした棒がワイパーのように動いています。
警察による通行止めの指示です。
近づくと冠水していました。
あたりは湖のようです。
雨水がゴボゴボいって吹き出しています。
消防の方たちが立ち尽くしています。

路地を曲がるように誘導されました。
そこでUターンして来た道を戻ることにしました。
『これはさすがにただ事ではないぞ』
手前にあったコンビニまで戻りました。
そこで作戦会議を開くことにしました。
天気予報を見て、天気図を見て、発雷確率を見ていますが、どう考えてもこれは無理です。

明日は晴れるというのに⋯。

その瞬間、車のハイビームを前後左右から浴びせられたように光の砲撃を受けました。
ドカーン!バリバリバリ!
雨が叫ぶように車を襲います。
ふと後ろを見ると冠水し始めています。
『やばい閉じ込められる』そう感じた僕は、高速道路の通行止めが心配になりました。
この時点で明日の計画は99%中止という気分でした。

急いで小出ICに向かいます。
幸い通行止めにはなっていません。
たった数キロでこんなに落ち着いてしまうものなのか⋯。

ETCゲートに滑り込みます。
敵の集中砲火から逃げたところは再び塩沢石打SAでした。
『帰った方がいいかな』
そう思いながらも明日の計画を練り直す僕。
『やっぱり群馬側の方が崩れが少ないな』
それならば土合駅から先のセクションが出来るんじゃないか? でも、そこは天気が崩れると厄介なところだぞ⋯。

山間部のセクションを早めに抜けるために、出来るだけ一ノ倉沢出会まで近づきたかったのですが、ロープウェイ乗り場で通行止めとなっていました。

ひとまず土合駅まで戻ることにしました。
大幅に予定より遅くなってしまいました。
土合駅に着いた時点で時刻は午前1時です。
何も考えず眠りにつくことにしました。

その時スマホが鳴りました。
『現在地付近、土砂崩れ、落石、川の氾濫、崩落に注意』とのインフォメーションです。
この時の計画中止度は一気に99.5%に跳ね上がりました。
『とりあえずあまり寝ていないし、明日の朝起きた時点で決めよう』
そして僕は寝袋を身体に巻き付けながら意識を失っていきました。


スノーカントリートレイル②へ続きます。
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スノーカントリートレイル① 逆桜~土合駅その2

2019年07月19日 | Weblog
7時55分「逆桜」のバス停に到着しました。
ここから県道に入り、舗装された道に沿ってジリジリと高度を上げていきます。

沿道の雑草が勢いよく伸び盛り、雪に閉ざされていた鬱憤を晴らすかのように、ガードレールの外側にはみ出して僕に触れようとします。

天候は曇り、気温は19℃。歩くと軽く汗ばんでくるという感じです。

8時15分、坂を登りきったところにサイクルスポーツセンターなるものがありました。ここからやっと下り基調となります。
自転車をテーマにサーキット走行やレース、いろいろな自転車によるサイクリング、さらには遊園地的な遊びも盛り込まれたような感じらしいです。
なかなかこういう施設って維持が大変ですよね。貴重な存在です。

軽快に坂道をおりていくと、途中でついに空が泣きだしました。
ストックをしまい、傘を出しました。
ロード中心のコースにしたのはこの雨を想定していたからです。
雨は歓迎しないけど、優しい雨は思っているほど悪くないです。

10時30分、足裏が摩擦で痛くなってきました。柔らかめのシューズにしたからです。
靴擦れが出来てしまう前に処置します。
明日もあるから⋯。

国道沿いのつるんとした広い歩道の隅に座り込み、足裏にテーピングテープを貼りました。
今ならまだまだ平気です。

やがてルートは「諏訪峡」という川沿いの道に入って行きました。
ここに入る時、橋の中央付近に「バンジージャンプ」と言う文字を見つけました。
昔、家族連れで買い物に出かけた時、ショッピングモールの吹き抜けの3階からバンジーするのを見ました。
『挑戦者いませんかー』
の声に「僕だったらめっちゃスタイリッシュに落ちてやる」と思って『やりませんか?』と声かけられたら『やります!やるでしょ!』と答える妄想をしていたのを思い出しました。
今でもそのイメージが残ったままです。
でもまだやったこと無いのです。

さて、諏訪峡は河原が広く家族連れやグループが数組訪れていました。
さらに進むと⋯
『あれ? ここは 道の駅みなかみ水紀行館 の裏手だぞ?』
雪の時期に水上にくると、必ずと言って良いほどいつも利用するところでした。
ここに出るんですね? なるほどー。

この地区は道標の設置が出来ないらしく「湯原橋」にて利根川をバックに撮影することとなっています。
12時40分、湯原橋にてチェックポイント通過。スノーカントリートレイル最初のコースポイント撮影はここになりました。

利根川を渡り線路沿いを歩くことになりました。そこには D51(SL奥利根号)が走っている ことを説明する看板がありました。
『どれどれ?なんて書いてあるの?』

簡単に要約して説明します。
『昭和11年に貨物用として製造されたここ上越線を走るD51は、昭和47年に引退したのち後閑駅に静態保存されていました。それを1988年JR東日本が大宮工場にてレストアし、高崎⇔水上で年間40本走行しています』
ということです。
つまり本物でした。

水上駅にやってきました。
ここに来るまでに、女房とLINEでやり取りしてまして『飲みたいお酒あったら買って行くよー』と話していました。
すると『これが売ってたら飲んでみたーい』とネットで調べて画像を送ってきました。
いや〜現代は便利ですね。
こうやって画像まで送れて、ねぇ。

酒屋が数件ありまして、覗いてみるとだいたいそれは無い。
でもあるもんですねぇ、はいご購入〜。
されに、周りを見ると他にも美味しそうなお酒がたくさんあります。
お店のおやじさん(ちょっとこわおもてであまり笑わないのです)にいろいろ聞いてついもう一本、背中に入るギリギリかな?

ズシリと重くなった日本酒の瓶を背負うと、僕は満足げに店を出ました。
女房の喜ぶ顔が目に浮かびますね。
僕はお酒は飲めない人ですが、お酒を買うのは好きです。ちょっと変ですけど、あのラベルはアートですよね。
文字といい色といい、素晴らしいと思います。最後はあのラベルで決まるのかも知れません。

14時、湯檜曽駅通過。

道は少しずつ登りになります。
遠くに3人組の方たちが見えます。
だんだん近くなってきます。
追いつきます。抜かします。
僕よりちょっと歳上かな?ぐらいの方たちでした。少し歩いてみようよとなったのかな?
でもこの先なんにもないです。
まさか、歩いて土合駅を見に行こうって?
まさかぁ〜。

14時52分、土合駅に到着しました。
ちょっと疲れました。
そう思った瞬間、雨が降り始めました。なんというタイミングの良さ。

大切に背負ってきたお酒の瓶2本を取り出して、寝袋の上にそっと乗せます。

気がつけばだいぶお腹も空いてきました。

その3へ続きます。

歩行距離 29.9km
累計標高差 +798m -712m
所要時間 7h
44,545歩
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スノーカントリートレイル① 逆桜~土合駅その1

2019年07月18日 | Weblog
僕としては壮大な計画を立てました。

水上、栄、湯沢、津南、十日町、魚沼、南魚沼の広大な豪雪地帯を無雪期に廻る『スノーカントリートレイル』というものがあります。
あるというより、この2019年実に6年ぶりに再整備され、そのトレイルキャンペーンが催されるのです。

このトレイル、生まれ変わって今回は実に307kmに渡るというものです。
また、それは期限付きで11月いっぱいまでとだそうです。

参加にはハイカー証と呼ばれるステッカーを購入します。500円です。
費用はトレイルの経費として使われるということです。

まず、購入するにあたってみなかみ町の観光協会に電話してみました。
送付が可能かどうか尋ねることにしました。
すると、前例がないらしく、しばらく待って『大丈夫です』と言ってくれました。

話によると全線踏破には20日から1ヶ月ほどかかるということです。
しばらく悩んでいましたが、この7月からスタートするということを聞いて、いてもたってもいられなくなりました。

現金書留でたった500円を観光協会に送ります。一応返信用封筒を入れました。
すると、窓口に現金書留を出した日を入れて4日ほどでハイカー証が届きました。
きっと即時に対応したくれたんだと思います。

できればこの火曜水曜の連休に始められればいいなと思っていただけに、この到着は非常に嬉しかったです。
さらに、観光パンフレットまで大量に送っていただき、なかにはとても参考になるものもあって感激しました。

さてこのハイカー証、どのような働きをするのかというと、提示することで協賛施設で飲料水の補給やトイレ、利用料の割引が受けられるというものです。
このハイカー証と道標を重ねて写真を撮ることで踏破認定が受けられるのです。
しかも、これは今のところ今年限りの試験的なものだということです。
もしかしたら幻の踏破認定になるかもしれません。
つまり、今やらないと次は無いかもしれないのです。

あと一座に迫った関東百名山も、あと一県とちょっとになった関東ふれあいの道も投げ出して今年はこれにかけようと思いました。

なんとしても踏破したい⋯。

慌ただしく計画を立てます。
26枚にも渡る地図をダウンロードし、手描きでコースをGPSに落としていく地道な作業をおこない、わかりにくいところはGoogle mapと照らし合わせながら、さらに徒歩での距離とコースタイムも割り出しました。

さすがにすべてのコースタイムは弾き出せませんでしたが、次の休みまでに作戦を練り、コースタイムを捻出していく楽しみ(苦しみ?)もあります。

さあ、出発だ。

いつものようにギリギリになって用意を始める悪い癖が出て、出発は22時過ぎ。
雨の支度もあるし、気温のこともあるしでちょっと悩みましたが、結局関東ふれあいの道を歩いているのと同じような装備になりました。
山岳ステージになれば、きっといつもの登山の準備になるのでしょうね。

ナビにセットした到着時間は午前1時。
まあまあかな。
ところが運転してみると、やっぱり高速道路長いや⋯。
土合駅付近の無料駐車場を検索し、あちこちフラフラしたものの、結局土合駅の利用者用駐車場が利用できると判断してここに落ち着きました。
時刻は1時30分になろうとしています。

ふらふらして戻ってくると、なんとこの時間になってここに停めようとしている方がいました。
『あのーすみません、ここってどう停めたら良いのですか?』
ナンバーを見ると地元の方ではないですね。
『あ、地元の方ではない?』
『はい、でもここは無人駅だしどこに停めても大丈夫だと思いますよ。中でも寝れますし。今連れが中で寝てます』
ほぅベテランさんか。

見ると駅の待合室にテント張ってありました。こんなこと過去のものだと思っていましたが、現代にも受け継がれているんですね。
なんだかワイルドでちょっと微笑ましかったです。
禁じられてないのなら僕もやりたいな。
でもシュラフカバーまでかなー。

6時38分の始発に乗るために、目覚まし時計をいつものように3つかけました。
なぜ3つかって?
鳴らなかったことがあるからです。
時間を間違えていたり、スタートボタン(タイマー式ね)を押していなかったりと、まあいろいろやってます。

起床は何があるかわからないので一応5時30分にしておきました。

寒さで目覚めました。
そういえばパンツ一丁で寝袋に入ったんだっけ。
途中暑くなってチャックを開けたんだな?
下半身が風邪を引きそうでした。

もう一度寝袋に潜って睡眠の続きをします。
ところがさほど時間が経たないうちに目覚めました。
その瞬間目覚まし時計がけたたましく鳴るというタイミングの良さ。

お湯を沸かしてコーヒーでもと思いましたが、なんだか面倒になって昨夜の残りのコンビニコーヒー(ぬるコーヒーです。ぬる→ぬるい)滅多に食べないフィッシュバーガーを食べました。

山の時の朝食はいつも美味しくない。なぜだ。緊張しているのでしょうか⋯。
毎週毎週車で寝てるのにいまだにこうです。

トイレに行ってから駅の構内に入ると、昨日の方(けっこう若め)とテントで寝ていた方がいました。
テントの方は髭っていて見るからにワイルドでした。
軽く挨拶し、昨日のお礼を言います。

構内に入ると『日本一のモグラ駅』という言葉が目に入りました。
そうだった。ここは地獄行きの電車が来るホームに行くための500段に近い階段があるんだった。

降りて行きたかったけど、僕は上り方面の水上行き。モグラは下りなのです。
時間が気になるのでやめました。

ホームに出ると僕1人です。
間もなく電車が入って来ました。
ローカルなのにけっこういい車両だな。
あ、JRだもんな。
いや、ローカルなのはこの辺だけということなのかな?

車掌さんがいるようで、僕に切符を買うように言ってきます。
僕は整理券を取っていたので(バスみたいに)それを渡しました。
『どちらまで?』
『水上です(この電車では)』
『乗り換えはありませんか?』
『あ、ありますあります』
『それはどちらまで?』
『後閑(ごかん)です』
最初から後閑って言えよなぁ(笑)

そういえば、高速から降りる時も何を思ったか一般ゲートから出ようとしていたのです。
係員もいないし、何も不思議に思いませんでした。
『なんでピーって言わないんだ?バーも上がらないし』
するとインターホンから声がしました。
『お客様の入られたのは一般ゲートです。そのまま少しバックして点滅している所にETCカードを挿入して下さい』
そ、そうか、一般に入ったのか。
そこではじめて気が付きました。
初体験でした。

水上まで2駅乗って乗り換えです。
高崎行きに乗り換えるのですが、ホームがわからない。何となくみんな高架を渡って隣のホームに行くので、それについて行きました。
隣に止まっていた電車が乗るべき電車でした。乗った瞬間ドアが閉まり発車しました。
あぶねぇ〜。

降りるべき後閑駅まで2駅。
後閑駅のイメージは閑散としているという⋯。字が、字が悪いのだ。
ところが学生たちがガンガン降りるじゃないですか。面くらいました。

後閑駅からバスに乗り換えます。
こんな旅みたいなこともだいぶ慣れたな。
関東ふれあいの道のおかげでしょうね。

婆ちゃんがバス停に並びました。
ちょっと聞いてみます。
歯の抜けたような声で返事がありました。
すぐにバスが入って来ました。
ぐっと奥まで詰めて『あれ?どうやってバックするのかな?』と思った瞬間ターンテーブルのように地面が回転しました。
ありゃりゃすげー。
相当昔に一度見たことあるけど、こんなところにもあったか。

整理券を取って、座ろうとしましたが運転手さんに一応聞きました。
『逆桜(さかさざくら)には行きますか?』
『いきません』と冷たい返事が⋯。
『猿ヶ京行きに乗って下さい』
『わかりました、ありがとうございます』と言って前のドアを開けてもらい外に出ます。

参ったなぁ。
猿ヶ京行きって言ったって⋯。
時刻表を見ると、なんと2分後に猿ヶ京行きがあるじゃないですか。
そう思った瞬間、バスが入って来ました。
また回転してます。紐のようなものを引っ張っていました。スイッチですね。

もう一度整理券をとって、また運転手さんに聞きます。
『逆桜には行きますか?』
『行きますよ』
どっと安心感が溢れ出しました。
運転手さんは女性でした。かっこいい〜最近多いな⋯。

というわけで、バスの中で安心し切った僕はこのブログを打ち始めました。
途中のバス停は全く聞こえないぐらい没頭していました。なんてったって31駅も乗るんですからね。
ん?『次は逆桜〜』と聞こえたような⋯。
慌ててピンポン押します。
おっとー危っかしい奴だ俺って。

こうしてなんとか今日のスタート地点に辿り着いたという訳です。


その2へ続きます。
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女房と行く関東ふれあいの道 茨城8① その3

2019年07月12日 | Weblog
足尾山を越え反対側へ降りて行きますが、女房は尻込みしています。
そう、女房は下りが苦手。

その苦手レベルは相当なもので、見てて笑えるぐらいです。
全身カチカチです。
這った方が早いと思います。
今日のところはこれで終わりだけど、この先はどうなるやら。

滑りやすい土の斜面を降りると一本杉峠に到着です。
マイカーが僕らの帰りを待っていました。
11時56分到着です。

お世話になった「相棒」は僕の車の中に保管するのだそうです。
次の出番にそなえてもらうと言ってました。
でも、保管は僕の車の方ね。

車で来た道を戻ります。

きのこ山に到着し、また2台に分乗して帰路につくのです。
にょ『来る時にフラワーパークがあったから、行ってみたい』
僕『いいよ』
その前に蕎麦屋に入ります。

にょ『お蕎麦屋さん行くでしょ?目星つけて来たよ』
おっと、気が利くねぇ。
じゃそこに寄って行きましょう。

女房が先頭に出て石岡側に降ります。
なんか良さそうな店構えの蕎麦屋がありました。
入ってみると、すごく混んでます。
『うわーすごいね、美味しいんだよきっと』

おばちゃんたちで切り盛りしているみたいで、適当に座ってくれというので空いている席に座りました。
見渡すと、おなじ作業服を着た人達がたくさんいたので、これは団体で入ったのだとすぐにわかりました。

お隣に陣取った男性がそわそわと落ち着きません。しきりに調理場の方を覗いたり、膝立ちしてみたり、なんかこわーい。
暴れ始めたら何を武器にしようかなんて考えたりしました。
でも『お待たせして申し訳ありません。ごめんなさい』と言われて注文したものを出されると『あ、いいえ』と言って大人しく食べ始めました。

女房は暖かい蕎麦と山菜のミニ天丼のセットで、僕が普通のもりそばで注文しました。
だいぶ待って、女房のセットからやってきました。
一口食べて『しょっぱ』
どれどれ僕も一口『しょっぺー』
いままで食べてきた中の歴代1位のしょっぱい度でした。
天丼も油が酸化したような臭いがしました
うーむ⋯。
ちょっと残して店を出ました。
これもまた蕎麦屋めぐりの楽しさなのです。

さて、フラワーパーク。
今は特別な花はないようです。
チラッと覗くも、そうでもない雰囲気バッチリ。
でもなんで寄ったのかと思ったら、売店なんだそうです。

むかし、ここの〇〇を食べたらすごく美味しかったと。
残念ながらそういったものはなく、帰ってお風呂に行く事にしました。
その道すがら『蕎麦屋とは』の話題にて討論会となりました。
美味い蕎麦屋とまずい蕎麦屋の違いは何か。
結局は麺つゆの味なのではないか。
細いか太いか、つなぎの割合はどうか。
美味いマズい、それを人は好みと呼ぶのではないか。
などなど。

風呂屋に行って、女房はビール飲む人。
僕はバクバク食べる人になりました。
が、ここでもあまり美味しくない。
美味いものを食べたいなーと思いました。

家に帰ると、上の娘が自分がバイトしているイタリアンのお店のメニューを真似して料理していました。
素人の見よう見まねのクセに、今日の食事のどれよりも美味しかったです。
頑張れプロの料理人たち!って感じですよねー。


おしまい。

歩行距離 4.6km
累計登坂 274m
所要時間 2時間
10400歩
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女房と行く関東ふれあいの道 茨城8① その2

2019年07月11日 | Weblog
『あの、すみません』
1人の中年ハイカーが僕に声をかけてきました。

あら、ここを歩くなんて珍しいな。
『はい、どうしましたか?』

ハイカー『足尾山に行くにはここを歩くんですか?』
僕『あ、はいはいこのまま舗装路を行きます。そこからちょっとそれて登ると足尾山です』
ハイカー『いやね、誰に聞いても足尾山に行く登山道が分からないって言うもんでね』
僕『この舗装路を上がってくるか、この中の道を上がってくるしかないですよ。連山縦走かふれあいの道ですか?』
ハイカー『いやいや、筑波山に飽きてちょっと開拓してやろうと思ってね。それにしても詳しいですね、いやぁー助かりました』

そう言ってハイカーは先へ進んで行きました。

僕らもそれを追うように2台で一本杉峠へ向かいます。
ハイカーに挨拶して追い越します。
一本杉峠に駐車場は無いので、ちょいと広いところに停めておきます。

きのこ山に戻ります。
またハイカーに会いました。
僕『もう少しで足尾山に行く分岐がありますよ』
ハイカー『あー、これはどうも』

きのこ山に戻りました。
空きスペースに車を停めて再び一本杉峠を目指して歩き始めました。
9時55分スタート。

女房、いきなり木の枝を拾いました。
『今日はキミをお供にしてやろう』と言いながら、きれいに小枝を取り払い小さな棒状にしました。

振り回しながら歌を歌い始めました。
久しぶりのウォーキングに気分が良くなったのでしょうか。
でもその歌はなぜか童謡です。
相棒(拾った枝のこと)を引きずったり、枯葉をつついたり、リズムを刻んだりしています。

女房『あ、抹茶ケーキだ』
そう言った視線の先には路肩からの脱落防止の縁石がありました(画像)。
それに苔がみっしり付いて抹茶ケーキみたいだと⋯。
まあ確かに似てるっちゃ似てるかも。
本人にはどうしても抹茶ケーキに見えてしょうがないらしいです。

毛虫が糸を垂らし、ぶら下がっていました。
当然相棒を使っていじります。
毛虫が迷惑そうに身をよじっていました。

突然草むらから短パンの男が顔を出しました。
『こんにちはー』むこうから挨拶してきました。なんだか気持ち悪いぞ?

その先にパラグライダーの発射場があります。
そこに先程の短パン男が来ました。
女房が何か喋ってます。
どうやら日本語じゃないようです。
香港から来たというその短パン男、どうやらパラグライダーをやるのか、それともその筋の著名人なのかといったところなのかな?

女房が昔勉強した英会話で流暢に(?笑)話しています。
僕は日本語でまくし立て、思い切り首を傾げられています。
最後に『have a good day!』と言われて別れました。

今朝ほどのハイカーが戻ってきました。
『また会いましたね』
そりゃそうだ。同じところを歩いているのですから。
ちょうど登り終えて戻ってくるところでした。
『いや〜手前の階段がキツくて、その裏に抜けたんだけどそれがまたイヤな感じでね』
もういいかな、って顔してました。

10時58分足尾山に到着しました。
手前の階段がキツいと言っていましたが、まあ、ちょっとは急ですけど段数もさほど多い訳でもないので、僕としては別に普通でした。

山頂は冷たい風がそよいでいて、とても7月とは思えないほどでした。
少しベンチで休憩します。
僕は握ってきたおにぎりを食べました。
パンも1つ食べましたが、ここでポットに入れたはずのコーヒーが入ってないのに気が付きました。
『あー、やっちゃった』

女房は階段の栃木で冷たいお茶を思いっきり飲んだので、ハイボールを見ても飲みたいとは思わなかったようです。
『もっと早く言ってくれれば我慢したのにぃ』
そうでしたね。

ささ、では降りましょうか。


その3へ続きます。
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女房と行く関東ふれあいの道 茨城8① その1

2019年07月10日 | Weblog
天気が難しいですね。
雲りなのか少し降るのか、どこは助かってどこはアウトなのか⋯。

そんなことを調べているうちに、なんだか面倒くさくなってしまいました。

ふてくされ半分で布団に転がったら、そのまま朝まで意識を失ってしまいました。
『やっちまったぜ』

時間は午前4時過ぎ。
なんだか喉が渇いて、一口水分補給。
そのままマッサージチェアに身を沈めると、再び睡魔が。
気がついたのは女房が台所で娘のお弁当の支度をし始めたところです。

『パパー、今日筑波山行くよー』
えっ?まじ?
どうした急に。
そうか、俺がうまく山の予定を組み上げられないのを見て救済処置をしてきたな?
まあ長年連れ添っているとだいたい分かるってもんさ。

『わ、わかったすぐに用意します』
『〇ちゃん(娘のことね)送ってそのまま行くよー』
『は、はいー』

慌ててザックを選んで、雨具と昨日買ったパンをひとまず入れます。
さらに凍らせたお茶、それに冷蔵庫にあったハイボールを保冷バッグに抱き合わせて詰めます。
ハイボールは女房のニトロ燃料です。
いざという時に使います。

残された茨城県の関東ふれあいの道はあと3コース。女房が言う「筑波山」とは関東ふれあいの道のことです。
今回は筑波山の裏側にある「きのこ山」から「雨引山」までの山岳コースとなります。

ここは茨城県コースの中でも「鬼門」となるコースです。
つまり大変なコースです。
エスケープが難しいのと、アップダウンが激しいので、女房に出来るか心配です。
でもいつかはやらないと終わらないですからね。その気になった時がチャンスなのかなって。

そこで考えたのが2分割。
それには車2台で行くのが1番簡単なのです。
女房にはハイボールは我慢してもらうことになるかもしれませんが、そのあとゆっくり飲んでもらうということで。

僕『〇ちゃん、乗せて先に学校に行ってー。それから集合場所知らせるから』
にょ『わかったー』

女房が土浦方面に娘を送ったあと「きのこ山」に集合ということを連絡し、別々に出発しました。
僕は学園都市を抜けて、女房は石岡側からアクセスします。
何故か女房の方が早く着いていました。
つまり学園都市の渋滞はそれだけひどいということですね。

車を1台「きのこ山」に残し、もう1台で「一本杉峠」に向かいます。
その時⋯。


その2へ続きます。
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関東ふれあいの道 栃木18-17 その3

2019年07月07日 | Weblog
画像は「真岡駅」です。
SLの形をした駅舎にD51のプレートを付けた機関車が停まっていました。

真岡鐵道の線路を渡ると「久下田駅」が見えてきました。
赤いマイカーが大人しく僕の帰りを待っていてくれました。

歩いている間、車の鍵をかけたかどうか不安でした。
前科がある僕。
以前、山から降りてきてドアキーをピッとやってドアを開けようとしたら、逆に閉まってしまった経験がありました。
車の中には大切なものもあったので、寒気がした事を覚えています。

幸い今日はちゃんと閉めていってようです。

帰り支度を整え、女房に連絡します。
どうせ帰り道には温泉がなかったはずなので、帰ってから自宅近くの温泉に行く事にしました。

久下田駅を出て、道の駅にのみやに入りました。
改装中で、建物自体を作り直しているように見えました。

かろうじて営業しているお土産やさんで「いちごカレー」を買いました。我が家のぶんと、いつも美味しいものをくれる謎の公務員にお土産を買いました。
ろくなものではありませんが、気は心と言いますもんね。

ちなみに真岡は全国一のいちご生産地です。

僕は珍しく、いちごのアイスクリームを買ってみました。
お味はう〜ん普通。

自宅に戻る途中で女房の車が停まっていました。
どうやら買い物に出たついでに待っていてくれたようです。
お風呂道具も持っていたので、自分の車を駐車場に停め、そのまま車に乗り換えて風呂に行きました。

ひとっぷろ浴びてくるとやはり蕎麦かな。
温泉施設の食堂でざる蕎麦を頼みました。
一口目は美味いと感じましたが、だんだんそう思えなくなってしまいました。
近頃美味しい蕎麦に出会えてないなぁ。
ま、次回に期待しますね。

今回は地元を歩いているような感覚になるほど馴染み深い土地でした。
さ、次の計画立てなくちゃ。


おしまい。

歩行距離 30.4km
47000歩
所要時間 6時間50分
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関東ふれあいの道 栃木18-17 その2

2019年07月06日 | Weblog
根本山から下っていくと自然観察センターがあります。
この辺り一帯は軽いハイキングコースなど設備が整っていました。
まだ営業時間前でした。

自然観察センターには千本桜といわれる桜の名所があります。
当然のことながら今は毛虫しかついていません。いつか桜の時期に来てみたいところリストに加えました。

やがてコースポイントの能仁寺に着きました。
写真を撮って先に進みます。

コース終盤に差し掛かる頃『日本一えびす様』という看板が目に入りました。
大前神社です。
五行川沿いにあり、参道を入るとコミカルな様相のえびす様が鎮座しておられました。

一通りお参りしたあと、五行川に降りる階段に腰掛けてコーヒタイムにしました。
川にかかる橋から丸見えですが、視線も気にすることなくパンをムシャムシャ、コーヒーをゴクゴクやりました。

目の前の五行川を見ると水深が浅く水が透き通っているので、鯉が泳いでいるのが見えました。
魚が悠々と泳ぐ姿を腰をおろして見ているなんて、日常ではあまり無いことでしたから、ちょっと得した気分です。

立ち上がりザックを背負い直します。
五行川沿いにサイクリングロードが整備されており、狭いながらにも走りやすそうでした。

大前神社から3kmほど歩くと真岡駅に着きました。
ここがコース18の終始点となります。

真岡駅はSLをイメージした駅舎の形になっており、実際土日祝日にはSLによる運行もされています。
D51のプレートを掲げた車両も見ることができて、この日は幼稚園児たちが見学に訪れていました。
鉄道ファンも押し寄せるらしく、人気は衰えないようです。

真岡駅で写真を数枚撮って、コース17へと入って行きます。

再び五行川のサイクリングロードに戻ります。

しばらくサイクリングロードを歩いたあと、桜町二宮神社へ向かっていきます。

途中に「磯山」というとても小さな山があった。丘のような山に感じた。
木々が生い茂っていて山頂はどうなっているのか知りたかったが、足はそちらへ向きませんでした。
今思えば登ってみるべきだったと思っています。

桜町陣屋跡(二宮尊徳、つまり二宮金次郎が赴任した役所)は、数人の方々で手入れされている最中でした。
中には入れませんが、覗くことはできました。

裏手に回ると二宮尊徳資料館があり、無料でもあるので入ってみました。
『お名前を御記入下さい。よろしかったらビデオをご覧になりませんか?』と言っていただきました。
見てもいいかなと思いましたが、ふと天気のことが気になって断ってしまいました。
今思えば見た方が良かったかなと思っています。

資料館から出て外のベンチでコーヒーを飲み、パンを1つサコッシュに移動させました。

二宮金次郎の名前は知っていても後に尊徳の武士名になっていることも、生まれは小田原だってことも、1円札A号券の肖像だったことも知らないレベルでした。
薪を背負って歩きスマホならぬ歩き読書している像が学校にあったのだけは覚えています。

学問に勤しむこともなくなり、本を読む事すらスマホに朗読してもらうなど、頭を使うことを怠り、戒めてもらえる人もいなくなった今、少しでも二宮尊徳のことを理解するのは大切な事かもしれませんね。

道はさらに南下し、高田山専修寺(たかださんせんじゅじ)に向かいます。
1226年親鸞聖人によって建立されたと伝えられています。
境内全体が国指定史跡に指定されており、その他多数の国指定重要文化財となっています。

なかでも涅槃像(ねはんぞう)は金箔塗りの3mにおよぶ大作で、大きさや美しさの点で日本一とも言われています。

さて、コースも終盤です。
そこに鹿古墳群がありました。
古墳はどれなのか(3基残っているらしいです)わからなかったが、何故かゲートボール場が作られていて、そこのベンチに腰掛けて最後の休憩をさせてもらいました。

最後に長栄寺の楼門(1632年建立)を見て通りました。
長栄寺自体は860年に創建されたというのですが、建造物は残っていません。
地震が来たら今にも崩れそうなほど古く、時の流れを感じました。
この楼門はいったい何を見てきたのでしょう⋯。

いよいよゴール地点間近です。


その3に続きます。
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関東ふれあいの道 栃木18-17 その1

2019年07月05日 | Weblog
梅雨どきなんてこんなものです。
毎週天気悪いなんてがっかりしてはいけません。天気が良くない日もあるから、天気が良いと嬉しくなれるのです。

というわけで曇天の今週も、高い山はサッサとあきらめて関東ふれあいの道の続きを歩くことにしました。
今週は先週の続きで、益子駅からのコースを歩くことにします。

近いので早起きして行こうかとも思いましたが、現地の駐車場がどうなっているか確認出来ていないので夜のうちに出て作戦を練ることにしました。

今夜は「道の駅にのみや」で車泊しようと思います。

ここはいつも冬になるとスキー場に行く時に通るところです。
どうしても眠いときに何回かここで寝たことがあります。
自分にとっては割と近所だという感覚ですね。

さて、到着してみると意外とスタート地点まで遠いのです。
さらに道の駅によっては長時間の駐車を禁止している所もあります。夜間はまだしも、営業時間中に至ってはちょっとね。

計画では道の駅にのみやから歩き、久下田駅で始発に乗って益子駅で下車、そこからコースを2つ繋いで歩いて久下田駅に戻るというものでした。
しかし、逆に益子駅に駐車して久下田駅まで来た方が、始発電車が早い時刻になると気が付きました。うーむ悩む。

益子は陶器市で盛り上がる時期があるため、駅近の駐車場は多いものの有料がほとんどらしく、無料駐車場も時期に制限があったり遠かったりとなかなか難しいのです。
さらにここから40分北上しなくてはならず、到着は午前1時を過ぎてしまいそうです。
『ちょっとイヤだな⋯』

『そうだ、久下田駅を見てこよう。利用者用駐車場があるかもしれないぞ』

一応途中のコンビニで明日の食料とお茶、コーヒーをゲットしておきます。

久下田駅に着くと、やはり利用者用の駐車場がありました。
狭く普通車4台ぐらいと軽が2台ぐらいが停められそうです。
今夜はここでお泊まりすることにしました。

時刻は午前1時になろうとしています。
目覚まし時計を2つ5時45分にセットして、睡眠導入剤を半分だけかじって服用しました。

始発は6時17分になります。

朝です。
雲が多めながら青空も少し覗いています。
この天気は長く持ちそうもなく、予報では夕刻には雨になると言っていました。

枝豆の入ったおにぎりを1つジャスミン茶と一緒に胃の中に流し込みました。
トイレを済ませ、ホームに入ります。

イヤホンをして音楽を聴いている?女の子に尋ねます。
『次の列車はこのホームからですか?』
イヤホンを外して『はい』と答えてくれました。

ところが、同じ時刻に上下線ともに列車が入ってきました。
マジかよ。
どっちだー。
方角としてはこちらになると思っていましたが、大丈夫かなぁ。

とりあえず乗り込みます。
バスと同じように後ろ乗り前降りです。
整理券を取って降りる時に精算します。
だいぶ慣れてきました。
ローカルな鐵道はほぼこれですね。

久下田駅は無人駅でした。

真岡で7分の待ち時間があり、その後6時49分に益子駅に到着しました。
前回のゴール地点です。

1週間ずっと忙しかったので、腰に疲労感がありますがふれあいの道を歩けないほどではないと思っています。
ただ、距離が30kmを越えそうなので念の為鎮痛剤を服用しました。

歩き出すとすぐに甘いものが食べたくなってしまいました。
少し歩いたところで昨日女房と買い物に行った時に買っておいた、ブルーベリーのアメリカンマフィンを食べながら歩くことにしました。

ザックから出し、フロントにぶら下げたサコッシュに入れておきます。
ところが1口食べるとボロボロに崩れてしまったので、仕方なくおにぎりのように握って団子のようにしました。
ま、味は同じですから。

甘くてほんのり酸味があるケーキタイプのマフィンでした。
ふふふ、美味しい。またこれを買おう。

持ち歩くパンと普段食べたいパンは少し違うようで、けっこう好きなホットドッグタイプは買ってはくるもののあまり美味しいと感じません。
なぜだ⋯。

今日はパンを4つ持ちましたが、どこかのお店に入ってもいいかなとも思っています。
いつもはスピード重視で休憩時間は極力少なめにしているので、もっと楽しまなくちゃとも感じています。

コースは緩やかに高度を上げていき、根本山を越えました。
どこかに山頂標識があるかもしれないと思いましたが、結局見つけることなく下り坂になりました。
唯一今日のコースにある山でした。

下りは雨になることを意識してか、軽く走りました。
でも、走るのはやっぱり苦手です。
全然楽しくないかも。


その2へ続きます。
コメント
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