TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

鋸山地獄のぞき

2022年09月27日 | Weblog
今週のお休みは下の娘が帰って来たので、山はお休みです。
というよりも忙しくて調べる時間もありませんでした。

まあ地獄続きだったので少しのんびり過ごす日もあっていいのかな? なんて言い訳しちゃったりして。

行き先はいくつか候補を上げてメモしておいた中から娘と女房が選んだのがなんと「鋸山」。
前回来た時に女房が登る前にビール飲んでアジフライ食べちゃったので、地獄のぞきに着く前にグロッキーになって帰ることになったというところ。

結局今週も地獄つながりの「地獄のぞき」かい。


そのアジフライはこれ。
みんな知ってる「漁師料理 かなや」の大アジフライ。とにかく旨い。
アジが好きな人は食べに行った方がいいです。


飲んだビールは「氷結ビール」。
これ飲んじゃったら動けないですよね。

なので今日は『先に登る』と。


お金(1000円)払って初めて有料道路側の駐車場に停めました。
地獄のぞきまであっという間に着きました。


定番の位置取りからの一枚。
楽しそうですね。
ずいぶん久しぶりで普通に家族のお出かけっていうパターンです。

ちょい裏側の「百尺観音」も見に行ってみました。
石切場跡まで行かせてあげたかったけれど、ちょっと急な階段を降りていくので、登り返すのは具合悪くなってしまいそうなのでやめました。

展望台が少し下にもあったのでそこからの景色をどうぞ。
天気が良いといいですね!


「漁師料理かなや」では配膳ロボットが行き来していました。
音楽鳴らしながら決まったルートで近づいてきます。
料理を取り上げると来た道を戻っていきます。


我が家の席にも来ました。


刺し身の舟盛りは手で運んできました。
大きすぎるのでロボットには運べないんです。


帰りは「アルペン」のフラッグシップショップに寄りました。
すでにスキー用品が所狭しと並んでいました。
もうすぐ雪の季節です。

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栗駒山

2022年09月21日 | Weblog
9月21日、ガクンと気温が落ちました。
数年前の北海道トムラウシでの生涯忘れられないあの燃えるような紅葉の中、たった一人という信じられないような現実。
忘れられない数々の風景は、僕の脳裏に激しく焼き付いて離れません。

いつしか僕は紅葉の季節が大好きになっていました。

栗駒山はお客様で山友の大石くん(芸名)に教えてもらったルートで、須川高原温泉側から登ることにしました。
大石くん(芸名)は紅葉と温泉の神です。
何度となく素晴らしい紅葉を当てている猛者(つわもの)です。

今回はTさんをいよいよ本格的な「いい山」というカテゴリーにお誘いする事にしました。
天気もふまえ、火が着いたばかりの紅葉と期間限定でお目にかかれる「昭和湖」の姿をこの目で見てみたいのです。


ちょっと遠いけれど、いやだいぶ遠いけれど、頑張って運転しました。
片道450km、約5時間半の運転は別な意味での地獄ですね。

そんな状況でもTさんはなるべく下道を使うという人です。その根性はすごいと思います。


露天風呂が連なるところをすり抜けて行くと登山道になります。


こんな感じです。
早くも温泉に浸かりたい衝動にかられます。


おいおい、そっちじゃないから。


何の花?
野菊の類ですか?
葉っぱが似ているような気がしますけど。


アキノキリンソウ。
これは分かる。


ウメバチソウ。
間違いない。


エゾオヤマリンドウ。
秋の花と言ったらもうこれ。


草もみじ。
木道を行きます。
空は曇天。おかしいなぁ。


雲に切れ目が出てきました。
予報だとこれから良くなるはずです。


渡渉もありました。


昭和湖への入口。
10月16日までのわずかな期間のみ通行出来ると知って、行くしかないと思いました。
4年ぶりの規制解除です。


「地獄谷」
硫化水素ガスが噴き出しています。


風の無い日は危ないので速やかに移動すること。


見えてきました。
「昭和湖」です。


水蒸気噴火によって出来たのがこの「昭和湖」で、栗駒山自体が活火山でいつ噴火してもおかしくない山であることに留意しなければなりません。


まあまあ色付いていますね。
これだけでも来た甲斐があったというものです。


東栗駒山へ向かいます。
風が強くなりました。


そそくさと立ち去ります。
寒いです。


来た道を戻って栗駒山へ向かいました。
栗駒山の山頂は雲の中です。


山頂手前の斜面でお昼にしている人がたくさんいました。
ということは上で食事は無理なんだなと思いました。僕らもそうしました。


ついに雨です。
山頂付近だけ降っていると思いました。
Tさんはカッパ着たかったみたいですが、僕はさっさと高度を下げた方がいいと言いました。

けっこう降りましたが、上がりました。
というより、雨ゾーンから出ました。


振り返ってみるとやはり山頂付近だけ雲の中でした。

晴れる予報は虚しくも外れてしまいました。


下界は少し青空がのぞいていました。
北風だったので風下側(いわかがみ平側)は晴れていました。


渡渉ポイントでズッコケるTさん。
さすがエンターティナー、カメラの気配を背中に感じたのかナイスです。


昭和湖分岐まで降りてきました。
太陽が当たった昭和湖をもう一度見ようということに。

立ち入り禁止区域にはガスの濃度を調べる人達が入っていました。


またもや雲に覆われてしまいました。
待てども待てども太陽は顔を出しませんでした。

あきらめて来た道を戻っていきました。


シーズン目前の静かな栗駒山でした。


駐車場に戻るとようやく晴れましたが、山頂は雲をまとったままでした。

今日はそういう日なんだ。

さて温泉温泉。


歩行距離 16km
所要時間 8時間
累計登坂標高差 +1,367m
36,100歩
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茨城県北ロングトレイル C25-29(上小川~袋田).C76-77(西金砂~天下野)+鷹取山

2022年09月14日 | Weblog
茨城県北ロングトレイルも3回目となりました。

前回、地獄送りとなったTさんがこの世に戻ってきたようなので、一応声をかけてみました。
『また県北トレイル行きますけど、Tさんも行きますよね?ね?ね?』

喉元過ぎれば熱さを忘れる。
登山者みんなに当てはまる言葉かも。
Tさんもあのあといろいろ反省を踏まえながら、準備していたようです。そこがTさんの偉いところです。

そして結局踏破目指して挑戦を続けることになりました。


今回は前回歩ききれなかったところと、次回を楽にするための一部分を歩きます。

袋田駅から1つ電車に乗って上小川駅で降ります。
ここまでが前回の修了地点。
まずコースに乗るために歩きます。

鷲の巣山への取り付きはまるで他人の畑へ入って行くようなところでした。


いきなりの薮漕ぎとなりました。
あきらかに道ではあるけれど、この鬱蒼とした感じはあまり気持ちよくないと思いませんか。


Tさんも続いて突入してきます。
暑いけど長袖なのは虫対策です。
今回は前回の反省で、食料と水はたっぷり持っていくと言ってました。
それにしても暑い。


藪の中に花の群生がありました。
なんの花であれ群生していると綺麗なものです。


ハイキングコースはこちらだと道標がありますが、またまた薮っぽいですね。
薮の何が嫌かというと、種。種が全身に着くのですよ。それをひとつひとつ取るのが嫌です。


それを抜けると植林地に出ました。
このあたりの斜面は小さいながらも急斜面が多いのが特徴ですね。


まず最初のロープ。
ここはさほどではありませんが急です。


Tさん、もがくように上がってきました。
それにしてもザックがパンパン。
一日分全部持っていくんだと言っていました。


「穂躑躅(ホツツジ)」かと思われます。
毒性があるので植物にはあまりむやみに触れたりしない方がいいです。
虫も付かないものには気をつけろ、と考えています。


さらに急なロープ場。


おお、見えた上小川の集落です。
流れる川は「久慈川」。


撮ってる撮ってる。


撮ってもらう。


いい感じ。


鷲の巣山の山頂。
ここまで約1時間半。


山頂コンプリート。

さあ下山。
途中で足元滑りまして、転げました。
急だったのでなかなか止まらず720ぐらい回しました。セブン(2回転)回したのはフリースキー時代以来です。
ズボンが破けて肘と腕を擦りむき、腰を強打したようです。
何だか最近転び癖がついてしまったようですね。
気をつけます。


登山口、下山口にあるカウンター。
ここではまだ165でした。


C25ポイント。
ここまでが前回歩き切れなかったルートです。

一旦袋田駅まで戻ります。


汗だく。
気温が上がってきて、風がないのでキツいですね。

着替えて車2台で移動します。

次はC76とC77ポイントを歩きます。
残された区間、篭岩分岐から西金砂までをE君も参加してもらって歩くためです。


天下野(けがの、と読む)のコミュニティセンターに1台デポします。
ここに下山してきます。


もう1台で西金砂の駐車場に来ました。
県北トレイル公認なので安心できます。
トイレは少し先にありました。


神社入口。
次はここに出てくることになります。

さて、今度は短い距離なのでルートを外れて鷹取山に行ってみることにしました。


迷いに迷ったあげく、展望台裏から尾根に取り付いてみることにしました。
どうせ登るならもう少しきちんと調べて来るんだったな。


ルートに乗りました。
しかも薮。


さらに薮。
ルート分かりにくかったです。


ネット持ってないTさん、きっと次回は装備に加わることでしょう。

鷹取山山頂。

ここにはロックチェアなる「お殿様の岩石椅子」があるようです。
知らなかったのは僕の責任です。
行ってみたかったな。

下山はもっともらしい道を降ります。
やっぱり途中は薮でしたが『えっ?ここに出るんだ』というところに吐き出されました。
でも面白かったかな。


ささっ、本線に入ります。
ここから天下野までちょっと登ってあとはズーっとなだらかに下るだけです。


丸々した栗。
時期ですねぇ。


はい到着。
今回はちょうど良い距離で楽しい里山歩きとなりました。


そして温泉。
以前女房と来たことがある「三太の湯」。
お湯がツルっとして気持ちいいですよ。

Tさん、今回もお疲れ様でした。


歩行距離 15km
累計登坂標高差 +805m
歩行時間 5時間
33,100歩
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第8回 みちのく潮風トレイル (志津川~松岩) その2

2022年09月07日 | Weblog
前日のトレイル終了後、車で30分ほど走って温泉に行ってみました。


「追分温泉」鉱山から流れ出る水を沸かして温泉にしたのが始まりというところです。
建物はレトロで完全に昭和です。
海に近いのに山奥でびっくりしました。

さて、二日目のトレイルは「道の駅大谷海岸」を拠点に南北に歩き分ける作戦です。

始発は5時13分の気仙沼行き。
これに乗って「陸前小泉駅」まで行きます。
そこから北上し、最知駅をゴールにそこからバスで大谷海岸駅に戻るというプラン。

道の駅の敷地内にバス停はありました。
一応乗り場を確認して(到着は暗かったので分かりにくかったですが建物の目の前でした)なるべく早めに寝ます。

前日の睡眠時間が少なかったのですが、なかなか寝付けずブログを書いて眠くなるのを待ちました。

朝、まだ薄暗いうちから支度を整えます。
4時30分に起きました。
朝食はおにぎりに鮭と茹で玉子です。

時間があるので少しブログを進めておこうと思いました。
思ったよりも時間が経ってしまったらしく、覆った窓の隙間からバスが来るのが見えましたが何とも思いませんでした。

さ、時間だ。
と思ってバス停に行くと… なんと時間過ぎてるじゃん!
さっきのバスに乗るんだったのか。
しばし呆然としました。
一度車に戻って頭を整理しました。

次の便は一時間後です。


すっかり明るくなった道の駅大谷海岸で次のバスを待つか計画変更で歩き始めるか、考えているとトレッキングポールを持ち忘れたことに気がつきました。

僕にはポールはあった方がいいので、慌ててバス乗って忘れてガッカリするよりもむしろ良かったのかな?と思うようにしました。

で、ただ待っていても仕方がないので陸前小泉に向かって歩き始めることにしました。

変更後の計画は、大谷海岸から陸前小泉まで歩く→バスに乗って最知まで行く→歩いて大谷海岸に戻る。
よし、これでいくぞ。


道の駅大谷海岸からは海が見えました。
震災後の防潮堤建設で海が見えるところは少なくなってしまいました。

5時25分スタートします。


海沿いは小さな漁港が点在しています。


稲刈りはまだです。
なんの品種でしょうか。粒は小さめでした。


斜面に何故かユリの群生があったり。


真ん中の凹んだところは三陸鉄道の線路の跡です。


復興道路として新しい道路の建設が進んでいます。ここもそのうち景色が変わってしまうことでしょう。


たまたま通りかかったBRTの駅。
場所によって違いますが、だいたいこのデザインです。


「津波浸水区間」の表示。
あちらこちらで見かけました。


おっ、バス来た。
これがBRTバスです。


BRT路線。
ここをバスが走ります。
遮断機は一般車両の侵入を防ぐために路線側に取り付けられています。
水没した箇所などや地域に必要な施設などには一般道に出て進みます。


さらに歩くと「風越の七里塚」が現れました。
旅人の休息の場所でした。

そろそろ陸前小泉駅の時間を気にしておかなければなりません
歩きながら時刻表を調べます。

現実的なのは9時44分でした。
距離的にもそこ狙いかな。

ところが思いのほか順調に進み、9時14分に間に合いそうです。
そうなると欲が出てきて少し走ってみました。
発車時間と到着予定時間が同じです。

ところが、駅の場所がわかりません。
建物の影に隠れているのか、まっすぐ行くのか右なのか左なのか、まごついてしまいました。

結局道路の反対側の影に隠れていました。
走るしかない。
道路を駆け下りていきます。
車道を走り降りればいいものを歩道に飛び移ろうと思った瞬間⋯

左のつま先が縁石に触れました。
スピード乗っていました。
バランスは前のめりに突っ込んだ体制です。
リカバリーできそうな感じでした。

その時、下を向いた僕に対して背中のザックが上にずれ上がってきました。重心が頭の方に移動したため、僕は頭から路面に打ち付けられたのです。

さらに、さらにですよ、下り坂だったものですから身体はでんぐり返しをした状態になりました。
昔、フリースキーで脱臼した肩が痛みました。
肩には激しい擦り傷と痛みが残りました。

構っている暇は無いのですぐに歩き出します。
額をさわってみるとタンコブになっていました。
『なんだこりゃ、スーパーボールか』
(スーパーボール=昭和世代の人ならみんな知ってる)
出血は無いようなので急ぎます。

あ! 来ちゃった。
バスが上の路線を走ってきます。
手を上げてアピールします。
バスが駅に停りました。
あとは階段を半分上がるだけ。

「プシュ〜、ブロロロロ〜」

行っちゃいました。
なんと。なんと。なんという絶望感。

ガッカリした僕は併設されたトイレに入って〇〇〇をしてやりました。
個室にいるととめどなく汗が流れ出て止まりません。

『行っちゃったものはしょうがない、とりあえず次を待つんだ』
考えてみれば最初はその次の便に乗るはずだったんだ。
いいじゃないかそれで。
いいじゃないかそれで。
いいじゃないかそれで。
何度もその言葉が頭の中を回っています。

だいたい一時間に一本しか来ないところなのに、次は30分後があるんだし、あの時でんぐり返ししなければ間に合っていた訳だし、僕は負けて何なんかいない。
むしろたいした怪我もなくてラッキーだったんだ。
よし、これをチャンスに変えるんだ。

持ってきたフルーツを食べてエナジーチャージ。
地図を見て予定を変更する事にしました。
どうせならひと駅先の「松岩駅」まで行ってやる。
なーに大したことないさ。


バスが来ました。
僕が待っているはるか手前に停車しました。
みると下には「乗車口」の表示がありました。
緑っぽく汚れてて見えねーんだよー。なんて不機嫌なフリをしました。
僕は不機嫌になった事など人生で一度もないので念の為。

誰も乗っていません。

気に入った位置に腰掛けて地図を確かめます。
よし覚えた。
いつの間にかバスはたくさんの人が乗っていました

バスが最初に決めていた「最知駅」を過ぎました。
次は目的地だ。
と思ったら違う駅名が。
急いで調べます。
『あーびっくりした』地図に駅名が載っていなかっただけでした。
つまりふた駅先ということになります。

松岩駅に着いた僕はバスから降ります。
さてと、まずルートに乗らなきゃな。
ところが
ルートに乗った瞬間何だか不安になりました。
工事車両が多いのです。これって経験上通行止めになる確率高し。


はい通行止め〜。
と思ったら横に抜けられました。
結局その道の1本向こうを戻るように歩いて行きました。
ぼーっと歩いていたら曲がるところを行き過ぎてしまい、しばらく戻りました。


行き過ぎた先にはこんな札がありました。


「羅漢かかし」
われも傷つき 語れず突っ立ったまま されど残された人々よ 悲しみを乗り越え不屈であれ

かかしはそう願っているはずです。

こう看板に書かれていました。
そうだった。この道は震災復興の道であった。

ルートを行き過ぎた僕が出会った像でした。
つまり行き過ぎてラッキー。


緑が美しい田園風景。
もうすぐ美味い米が穫れる。
これを食べて元気に暮らそう。


以前歩いたルートにもこんな岡が幾つもつくられていました。
あの岡の中身はあの時の岡と同じように震災瓦礫かもしれません。
一抹の虚しさを覚えました。


「絆」
あなたを忘れない
『ここにいれば大丈夫だ』
しかし、無情にも第一波で
下手から家や車が押し寄せ
そして、第二波、第三波が⋯
九十三名の尊い命と
すべての財産が海へと散った
あの一声が無常の叫びに
私たちはあなたを忘れない
今までありがとう
こころやすらかに

と刻まれていました。


ひたすら歩き続けるとゴールが見えて来ました。

まあちょっと疲れたかな。


帰り支度を整え、少し北上しました。
「友の湯」へ行ってみました。
この日の営業は15時からということでしたから、少し駐車場でブログを書いて待っていました。


こちらが駐車場。
狭いです。

すると車の窓を叩く音が。
店主と思われる人がOKサインを出してくれました。

準備をして入ってみると、さっきのお父さんがいました。
『初めてですか? あっそう。うちは銭湯です。日に一回しか湯を溜めません。なので湯船に入る前に身体を洗って、湯船のお湯は使わないでください』とおむろに言われました。

440円。
『こまかい方がいいですよね?』と言って財布の中からちょうど440円をだそうとすると、
『細かくなくていい、お金かかるから』
そ、そうか今は100枚以上は預けるにも手数料かかるんだったな。

昭和中期そのままの浴場は懐かしさだけではなく、取り残された空間の虚しさを感じました。

上がって店主にお礼を言うと、優しく応えてくれました。
『ここはいつからやってるんですか?』
『親父の代から、創業は昭和33年。震災のあと俺が継いだんだ。一銭も国から補助は出なかったんだ。やめたくてもやめられないんだ借金あるから。やるんじゃなかったよ』
『震災の被害はどのくらい⋯』
『めちゃくちゃだよ』と言って首を振りました。

『また寄らせて下さい』と言ってその場を後にしました。


壁にはあの時受けた傷跡がありました。


おしまい。

2日目
歩行距離 28.4km
累計登坂標高差 +471m
所要時間 8時間30分(BRT移動時間含む)
44,000歩

2日間合計
歩行距離 58.4km
累計登坂標高差 +1,591m
所要時間 17時間
102,200歩
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第8回 みちのく潮風トレイル (志津川~松岩) その1

2022年09月06日 | Weblog
久しぶりの「みちのく潮風トレイル」です。

いろいろ道草くってましたからね。
ま、これが僕のやり方です。
"みちのく”はなんせ遠いのでこれからは連休の時にやる事にしていきます。

さて、今回のルートはこちら↓


BRTによる移動が簡単なルートです。
さて、BRTとはなんぞや。
バス・ラピット・トランジットの略でバスを基盤にした大規模輸送システムです。
東日本大震災による鉄道輸送の復旧には膨大な時間がかかるため、地域輸送の責任を担うためにJRが提案した仮復旧の方法です。

今回僕が"みちのく”を歩きに来ているということは、つまり連休です。
ティンカーベルは第一第三第五の水曜日を火曜日に続き連休とさせていただくことにしています。
第五水曜日は年に数回なので、その際はご容赦下さるようお願い申し上げます。

では本題。


とにかく運転に時間がかかるので、前夜なるべく早く出ようと思いましたが、コンビニなどでの買い物もあって結局21時30分になってしまいました。

到着は午前2時20分となりました。
実際に身体を横にしたのは午前2時30分あたりだと思います。
3時間ほどの睡眠となりました。

「南三陸さんさん商店街」の駐車場が広くてよろしいという情報を得ました。
いってみるといいじゃないですか。

起床は5時30分としました。

目の前にコンビニもあり、その裏手が「志津川駅」となっています。
駅と言ってもBRTですから、普通のバス停よりちょっと高級な程度ですよ。



下りの始発(6時19分)に乗りました。
Suica使えます。

念の為回送車両の運転手さんに「陸前小泉」へ行くバスはここで待てばいいのですか? と聞いておきます。
不安なことはすべて人に聞く。
これも慣れると平気になるものです。

陸前小泉駅の写真は撮り忘れました。
『こんなところで降ろされても~』というぐらい辺ぴなところでした。

ここから田束山(たつがねさん)経由でマイカーに戻るのが一日目のルートとします。

最初は山裾をふらふら歩く舗装路メインですが、2時間ほど歩いたあたりから山に入っていきました。


「樋の口集会所」まで来ると『そろそろだな』と感じます。

一応バス停もありますが、電話して呼ぶシステムとなります。
路線定刻で動かすよりも経費かからないのでしょう。


鐘がぶら下がっている御堂を通りました。

天気は曇り。
まあまあのまあですね。
少々湿気があるものの気温はさほど高くないです。

天気予報は終日曇りでしたが、朝のうちは雨が降っていました。
のっけから傘を出しました。
ズボンは撥水伸縮素材の透湿素材かつ薄手という秘密兵器をじかに履きました。
結局カッパより快適で一日これで通すことになりました。


山野草もたくさん咲いていました。
ま、山野草と言えば聞こえはいいですがつまり一般的に雑草の部類に入るのかな。


花はその部分その部分で群生が分かれるので面白いです。
これはこれで目を楽しませてくれます。

それにしても誰にも会いません。


沢沿いのルートです。
先週の茨城県北トレイルではぷ〜ん虫とアブがうるさかったけれど、今日はとても少ないです。
助かります。


苔むした木段。
滑りそう。というよりもほとんど歩かれてないんでない?


「行者の道遊歩道」というらしいです。


彫り物が随所にありました。
これなんか手が付いていて行く先を示しています。


だいぶ奥深くなって来ました。
滝があります。
これは「蜘蛛滝」。蜘蛛の巣みたいに流れるのかなと思いましたが、土蜘蛛が多くしばし行者を悩ませたから、というのが由来だそうです。


橋を渡ります。


沢の中を登っていきます。
水量が多いと難儀しそうです。
森は雨でしっとりとしてツヤツヤです。


次に現れたのは「穴滝」滝の背に穴が空いているそうです。


こんなところに「レンゲショウマ」ここ一ヶ所だけ静かに咲いていました。


「キバナアキギリ」


「あじさい園」だそうです。
残念ながら時期は終わっていますが、この界隈はずっとあじさいが群生していました。


野菊の類でしょうか。


「マムシグサ」実をつけるとこんなふうに変化します。毒あり。


ここは「行者の道」としつこいぐらいに出てきます。


「ツユクサ」よく見かけますね。


「メマツヨイグサ」この季節なのにちょいちょい花があって楽しかったです。


ガスってきました。


そしてついには雨です。
気温もかなり落ちて汗で濡れた身体が急速に冷えていきます。
誰もいないので女子トイレの入り口にあった腰掛けスペースに座りました。

どうしようかなと思いましたが、田束山(たつがねさん)の頂上に行ってみることにしました。

強風と雨で面白くなかったです。


経塚群がありました。


なんか書いてあるぞ。


あまりの雨で嫌気がさしました。
速攻降りて行きます。
どうやら山頂付近だけが荒れていたようです。


降りてくると「千本桂」がありました。
「うたつ」というのは地名です。


東屋見っけ。
ここでザックを下ろし、パンを食べました。
ここまでペットボトル4本ぐらいを消費しました。


「波来の地」の石柱は数カ所で見受けられました。
ここも被災地です。


志津川「南三陸さんさん商店街」が見えてきました。
本日のノルマ達成です。


その2へ続きます。

歩行距離 30km
累計登坂標高差 +1,120m
所要時間 8時間30分
58,200歩
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茨城県北ロングトレイル C30~C56 (2日目)

2022年09月02日 | Weblog
地獄見たさに今回のトレイルに挑戦したTさん。
初日は日没を迎えてしまいましたが、とりあえず目標とする道のりは踏破できました。

僕が思うにTさんは体力もあるし、身体能力も高いと思います。
5歳年上なので僕があと5年経ったらこの気力が残っているかどうかわかりません。


2日目、僕はもっと早くスタートを切りたかったのですが、Tさんは寝ないと回復しないような顔つきでした。

宮川コミュニティセンターで夜を明かしたので移動しなければなりません。
車2台攻撃です。
1台をゴール地点の袋田駅に、もう1台はスタート地点のつつじヶ丘駐車場(篭岩分岐から進みます)にデポします。

朝、5時30分起床。
朝食を簡単に済ませ、準備を整えます。
ところが全然Tさんの車内に動きなし。
窓を叩いて起こします。
これ以上は遅くなれないぞ、というところまで寝かせておきました。

10分で車を出してきました。
いろいろ忘れ物があったみたいです。
やはり前もっての準備は大切ですね。


つつじヶ丘というくらいなので、つつじが咲き乱れるのかな?

登山口はこの下の舗装路を右手に行った先からでした。


この階段を上がって行きます。


登山道はしっとりと濡れていて蜘蛛の巣と耳元に来る小さな虫、所によりアブの襲撃を受けます。


道標と言えないレベルのパウチされた案内標識はもう使い物にならないレベルとなっています。
ストックの先でめくってみます。


展望台です。
展望はなし。


けっこう時間がかかってやっとルートに乗りました。
小さいけれど急登のアップダウンは疲労を蓄積させていきます。
今日も一日長いので長距離マラソンの感覚で完走目指して歩き始めます。


始まりました篭岩(かごいわ)の鎖場です。
なんせ濡れているのでけっこう滑ります。
ここは慎重に。
篭岩から男体山まではこんな地形です。
なので今日は二人ともしっかりとした登山靴で望みます。


篭岩山頂。
なんとここまで2時間超えです。
思っているよりも時間がかかっています。
とにかくコースタイム通りに歩けていません。


今日も展望は無しかと思った瞬間、


あらららら、突然目の前が開けました。
そうそうこの感じ。
これぞ奥久慈。まるで西上州に居るかのような気分になります。


切れ落ちたぞくぞくする足元とは裏腹に、吸い込まれるような濡れた緑があまりにも美しいのです。


ここにだけホトトギスが咲いていました。


男体山に取り付きました。
634m、スカイツリーと同じ高さという看板がありました。


奥久慈男体山到着。
コースタイム通りに登ってみると、けっこうこたえました。


茨城百景。
せり出した祠が凄いのです。


健脚コースは登りに使うべきです。
特に雨の日の濡れた岩はグリップしません。
しかし、今日は下るしかありません。


Tさん上手いです。
あまりにもスムーズな下降にちょっと驚きです。

僕は鎖をまたぐ時に両足のグリップが外れ、鎖の支柱に股間を激突させるという事件を起こしました。
幸いにも問題ない部分を強打しただけで済みました。


やっと鎖場を抜け、いつものアップダウンに変わりました。
歩いてきた稜線が見えます。

とにかく暑い、辛い、滑る、のオンパレードです。

あまりの疲労感にC42ポイントで座り込みました。Tさんのスピードが落ちてきました。
今日は昨日よりも距離は短く設定してありますが、明らかに袋田駅まで歩き切ることは不可能となりました。
最後に切れ落ちた急峻な岩尾根を抱える山「鷲の巣山」をヘッドライトで乗り切るにはあまりにも危険です。

この時点での時刻は15時30分、リタイアするにしても相当な距離を歩かないと西金駅に到着できません。

西金駅に降りるか、あと少し頑張って長福山を越え、上小川駅にエスケープするかの二択になりました。
どうせならコースから離れず、次に繋げやすい上小川駅を選択したい。

Tさんの様子はもう限界に達しそうでした。

『さあ行きましょう』腰をあげ覚悟を決めたらすぐに行動です。


一般道に出ました。
しばらく舗装路を歩きます。

とぼとぼと歩き続けるTさん。
頑張るんだ。


16時50分、再び山中に引き込まれていきます。

奥に進むと長福山へ登る駐車場がありました。
林業も行われていて、伐採した木を運ぶキャタビラーが置いてありました。
その脇を登りつめると、長福山へ登る分岐となります。

足元はドロドロだし、アブが凄かったです。
僕は手の甲にガッツリ喰いつかれ、Tさんも全身に攻撃を受けていました。


Тさん遅れています。
頑張れTさん!


木々に囲まれた長福山山頂。
ここに来るまで、いくつものニセピークを越えます。
あそこか?あそこか?と思わせておいてまたその奥、その奥と7~8回騙されました。

とにかくやっと着いた感じです。

Tさんもだいぶ遅れて到着です。

『この先日没は確実です。ヘッドライトを用意しておきましょう』
Tさんは置かれている現状がよく理解出来ていない表情をしていました。
もしかして地獄に行きかけてる?

そこからは再び森に入っていきますが、もうのんびりもしていられません。
少し引っ張るようにスピード上げます。


薄暗くなったところでお寺の階段が出てきました。
なかなか長い階段で、これを降りている途中で日没を迎えました。


もう真っ暗です。
Tさんは必死のようですが、なんか様子が変です。

僕『大丈夫?
T『なんか目が見えなくなってきて』
僕『それ熱中症じゃないの?』
T『いやいや、違うと思います』
僕『水は?』
T『これしかないから』と言って見せてくれたボトルには指2本分しか残っていませんでした。

どうやら昨日のイメージで用意したらしく、ギリギリの量でした。
さらに500ml1本車に置いてきたらしく、水をあまり飲んでいない状態でした。
それに気がついていたら山には入らなかったと思います。

Tさんは脱水から来る熱中症だと思います。


普段なら水をあげたりもらったりは山では絶対的にタブーです。なのでギリギリまで我慢していたのでしょう。
さすがに『よく目が見えない』と言う危険な状態なので、僕の口をつけていないスポーツドリンクを半分あげました。

これで回復するといいなぁ。

ついに『地獄を見ました』と、Tさんは言いました。
それは良かった。希望通り地獄を見れて。
願いがかないましたね。

そういう僕もここのところ毎回「地獄行きバスの運転手」みたいになっています。
僕だってつらいのですよ。


19時、C32ポイントを通過しました。
ここで一旦区切りを付けることにしました。
ここから「上小川駅」までさらに歩きます。
時間的にもまたもやギリギリです。

途中にコンビニがあるので、ドリンクとアイスを買いました。
Tさんの胃というか身体全体に染み込んだこと間違いなしですね。

Tさんの思考回路はすでに麻痺していて、訳の分からない勘違いをしていました。
どうやら本当に地獄を見たようです。

その様子を知ったE君(ゼロ富士達成のときのバディ)は『変態同盟にようこそ。これでTさんも立派な構成員ですね』とたいそう喜んでいました。
うちの女房はTさんに『(地獄から)帰ってこーい!』と言ってました。

Tさん、このたびは「地獄への旅」にご参加下さいまして、ありがとうございました。
またのご利用をお待ちしております。


歩行距離 19.1km
累計標高差 +1,582m -1,737m
所要時間 12時間15分
59,000歩



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茨城県北ロングトレイル C1~C24(1日目)

2022年09月02日 | Weblog
スキー仲間のTさんが言いました『地獄を見てみたい』と。
えっ?地獄とは?
つまり自分の限界に挑戦したいということです。

山に登り始めてまだわずかなのに良い根性だ。
ならば縦走に挑戦してみたらいいんじゃないかな。

いろいろ悩んでみたところ僕も行ってみたかった「茨城のジャンダルム」ここは「茨城県北ロングトレイル」のコースになっています。
せっかくだからここを通過するトレイルを歩いてみることにしました。


宮川コミュニティセンターの裏手は広い駐車場になっています。

夜中に着くと分かりにくいですが、ここはトレイルの公認駐車場になっています。


ほらね。


Tさんは前回僕がプレゼントした中古のキャップを被って来てくれました。

この出で立ちを見ればお分かりでしょうが、雨です。
まあ分かっていた事です。


一日目。
赤線のところを歩きます。
「月待の滝」登山口より取り付きます。ここがC1ポイントになります。

県北ロングトレイルはまだ全線開通していませんが、C77ポイントまでの区間が歩けるようです。
さて、どのような道なのかな?


取り付き点にはカウンターがありました。
見ると数百人がカウントしています。
まだまだこれからですが、期待できそうです。

それにしてもいきなり急登だなぁ。


トレイルにはみちのく潮風トレイルと同じように「トレイルテープ」が結んであります。
黄色くて鮮やかです。ですが、古くなってくると白っぽく変色していまい、周りの景色と同化してしまい分かりにくいです。
特に天気が悪いと気が付きにくいです。


写真が斜めなわけではありません。
こういう角度なのです。
だいたいの登りが25度前後の角度を保ち、小ピークを過ぎるとすぐに下降させられます。

結論から言うと、ずっとこうでした。


標柱が立てられていました。
ずいぶん登ったつもりでしたが、やっとC2です。
この先大丈夫かなぁ。


Tさんの姿勢を見ると傾斜がキツいことが分かりますね。

この山域には「緩やかに登っていく」なんてのんびりした道は一切ないようです。


うーん、いいですねぇ。
上半身をフォールラインに向けたまま、きっちりとテレマーク姿勢とってます。
それに、笑ってやがる。


木々と霧に煙ったはざまは「地獄への落とし穴」です。つまりその先は断崖絶壁。
今日はこんな天気なのでその高度感は分からないですね。


キミたちの家を壊しながら進むのはちょいと気が引けますが、こちらにも都合というものがありましてね。
申し訳ないのですが、これは災害です。いや、人害か。


ロープが出てきました。
Tさん余裕です。


おっ?
「生瀬富士」ここが茨城のジャンダルムと呼ばれるところです。
この山域は何度も来てるけど、ここは初めて来ました。


へ〜、こうなってるのですね?


両サイドが切れ落ちた形状といい、先端にある 盛り上がった部分といい、確かにジャンダルムの模型のような感じです。


北アルプスのジャンダルムにある天使とそっくりな天使が居ました。
茨城のジャンダルムいいじゃないですか。


先端からの眺望です。
ちょうどこの時は霧も晴れてくれました。


相変わらず厳しい道のりです。
時間ばかりがかかって、なかなか進むことができません。

ここは初めて来るピークだなぁ。


おお見えてきたぞ。
袋田の滝上部です。
この姿が見れるのはここに立った者だけです。
水量は少なめでした。


袋田の滝は上をかすめて行くだけです。
まだまだ終わりは来ないのです。
「生瀬の滝上部」に着きました。
生瀬の滝は袋田の滝のさらに上部にあります。

水量が多いと渡渉できません。
その時は大きく迂回しなければなりません。


ようやくC20です。
時刻はすでに16時を回りました。


分かりにくいかもしれませんが「第二展望台」です。
トレイルマップにはコースタイムが載っていますが、実際このタイムで歩き続けるのは困難でした。


鍋転山を経て、


「第一展望台」を越え、


やっと「月居山」に到着しました。
時刻は17時です。

Tさんは『いや〜地獄ですよ。そう言ってもらいたいでしょ?』とまだまだ地獄に堕ちきっていないようです。


この階段地獄を降りると袋田の滝下部に着きます。ここを登る観光客もいますが、知らずに登るとそれこそ天国まで行きそうなくらい果てしなく感じると思います。

お暇な方は是非お越しいただきたいです。
そしてコロナ渦のストレスを発散しましょう。
タオル、飲み物、根性を持って行くといいです。
お手軽に地獄の入口ぐらいは見ることができるかもしれません、


やっと袋田の滝の吊り橋に到着しました。
無理に笑顔で写真に写るTさん。
山から降りたので終わったような気分だと思うんですが、ここから袋田駅まで歩くしかないんです。


誰もいなくなった売店を抜けていきます。
そして道路に出たらそこから約40分歩くのです。

昔、山田と男体山から袋田まで縦走した時と同じ天気でした。山田はこの時のことをはっきり覚えていて『ものすごく遠かった』と言っています。

Tさんの足が遅くなってきました。

水郡線って1時間に1本しかないので、乗り遅れると辛いですからね。
けっこうギリギリです。


袋田駅到着です。
完全に夜になりました。

でも、忘れないで。
ここに車は無いですよ。
ここから電車に乗って2つ目の駅で降りてから歩くんです。そこにマイカーが待ってるのです。

あ、電車来ました。
乗ります。
『次は〜終点常陸太田〜』
えっ?終点?
結局そこで降りるしかなく、ホームで1時間待つしことになります。

常陸太田の駅は比較的栄えていて、タクシーが控えていそうです。
よし、出てみよう。

1台だけ停まっていました。
よっしゃラッキー、これで駐車場まで戻れば温泉にも間に合うかもしれないです。
まさかこの状態で風呂なしは辛いですから。

Tさんも憔悴している様子です。
地獄に行ったのか⋯

20時、やっとマイカーに到着しました。
電車を待っていたら22時にはなったでしょう。
タクシー代2,000円(実際には1,830円ぐらいでしたが、お釣りはチップということで)は価値が高かったです。
タクシーの運転手さん『これでお客さん来なかったら帰ろうと思ってた』と言っていました。

タクシーのおかげで地獄に行きそこねた僕らは、一日の疲れを温泉で癒すことに成功しました。

その後23時までかかって明日の計画の見直しをしました。今日のペースでは明日こそ本当に地獄に堕ちてしまうから。

Tさんに明日の計画を伝え、眠りに着くことにしました。
宮川コミュニティセンターは静かで安眠できました。


二日目に続きます。

歩行距離 20.6km
累計標高差 +1,899m -1,958m
所要時間11時間40分
57,000歩


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