熊に遭遇してしまった僕、下山ルートを変更して無事一般道まで降りてきました。
何のことか分からないあなた、前々回の記事から読み直してね。
さて、読んだ方はその後どうなったかお話を聞いて下さい。
逃げてくれない熊、僕の行動は正しかったのか…。
とりあえず僕は家に帰ることが出来ました。ご心配をおかけしました。
一般道まで出た僕は、女房に話した通りヒッチハイクという荒業に出ました。なんせ歩くと遠ぉーいのです。
GPSで確認すると道はクネクネと長く、トンネルもあります。トンネルの中をどのくらい歩くのか…地図で見るかぎりエラく長いような感じです。
とりあえず車を停めた駐車場に向けて歩き始めます。通りかかる車は全くありません。1キロほど歩いたところで下の方から車のエンジン音が近づいてきます。
よーし、いくぞー。
両手を大きく振ってアピールします。ボルボだ、こっちを見てるぞ。
スピードが落ちてきた。止まってくれるか…。
と、思った瞬間ブォォォォ~
大きく膨らんで避けるように行ってしまいました。
う~む、なかなか簡単にはいかないなぁ。
なんせ初ヒッチハイクですからね、いきなり成功するとは思えませんけどね。でも、交通量の極端に少ないこの道はでは、通りかかる車1台1台に激しくアピールしないとね。恥ずかしがっている場合じゃないです。
最初の車に行かれてしまって、ちょっと落胆しました。
まあ見ず知らずの人を簡単に乗せるほど世の中は平和じゃないかもしれませんね。
僕なら止まってあげるのに…。でもそれは僕が山に登っているから、同士を乗せることにさほど抵抗感がないからかもしれませんね。現に今まで何人も乗せてきましたから。
またトボトボと歩き始めます。
どのくらい時間が経っただろう…。またもや下の方から車の音が近づいて来ました。
さっきより激しく、ちょっと車道に身を乗り出して両手を大きく振ります。
スピードが落ちてきたぞ。
やった!止まってくれた!
『どうしましたか?』声をかけてくれたのは30代後半ぐらいの男女お二人でした。
少し窓を開けて(全部開けないのは警戒しているからでしょうね)こちらの話を聞いてくれました。
『ポケットパークに車をおいて吾妻耶山に登ったんですけど、仏岩との分岐あたりで熊に会ってしまって仕方なくこちら側に下山して来たんです。朝から相当脚を使ってしまって、ここから車に戻るのは自分の足ではかなり無理があるんです。厚かましいのですが車のところまで乗せて頂けないでしょうか』
『えーっ!熊?いるんですねぇこんな所にも。それは怖かったでしょう、無事で良かったですね。どうぞどうぞ乗って下さい』
おおおぉぉぉ!ありがとうございます。ステーションワゴンタイプの車の後ろを全て荷室にしてあったのを片づけてくれてイスを起こしてくれました。アウトドア系の長靴とかが転がっていたのでなんらかのアウトドアスポーツをしているのでしょうね。
いざ車で走ってみると相当遠くトンネルもかなり長かったです。これを歩くとすれば間違いなく暗くなっても車まで戻れなかったでしょう。
『この辺はヒルも出るんですよ。もうそういう時期です』
そういえばそんな看板が掲げてあったなぁ。幸いヒルの被害には遭わなかったですけど、熊に比べればかわいいもんです。
やはり車だと速いですね。あっという間に駐車場に到着しました。
『あのーこれでお茶でも飲んで下さい。他にお礼出来るものがなくて…』と千円札を2枚差し出しました。(ホントは一万円札ぐらいスポーンといきたい気持ちでしたが…笑)
『いやいやタクシーじゃないんだから』と断られましたが、それじゃ僕の気持ちが収まらないので無理に受け取ってもらいました。
丁寧に車の脇につけてくれて、『車の鍵はありますよね?』とまで聞いてくれました。
本当にありがとうございました。おかげ様で助かりました。
車が見えなくなるまで両手を大きく振って頭を何度も下げて見送りました。
すると助手席の女性が身を乗り出して手を振ってくれました。なんとお優しい…。
さてと温泉♪温泉♪
時刻は18時になろうとしています。女房に連絡して事の一部始終を話したら『よく乗せてくれる人がいたねぇ。どうやったの?』と。
まあいい経験でした。
いくつかの反省点もあるので、ここに記録しておきます。
1 不用意に近づいてしまったこと
2 熊が逃げるだろうと考えてしまったこと
3 熊スプレーを忘れて来たこと
4 何度も熊に姿を見せてしまったこと
5 水に余裕が無かったこと
6 何よりも気持ちに油断があったこと
7 入山時刻が遅かったこと
8 確認するためカメラの望遠で覗き、調子にのってシャッターを切ったこと(笑)
などです。
実際に遭遇して言えることは、熊に対する常識はすべて当てはまる訳ではないことをキモに命じておくことですね。
つまりその時の熊のご機嫌次第だと思います。
いつも身近にいるという意識を持って山と接していきたいと思います。
長々とお話を聞いて下さってありがとうございました。おしまい。
何のことか分からないあなた、前々回の記事から読み直してね。
さて、読んだ方はその後どうなったかお話を聞いて下さい。
逃げてくれない熊、僕の行動は正しかったのか…。
とりあえず僕は家に帰ることが出来ました。ご心配をおかけしました。
一般道まで出た僕は、女房に話した通りヒッチハイクという荒業に出ました。なんせ歩くと遠ぉーいのです。
GPSで確認すると道はクネクネと長く、トンネルもあります。トンネルの中をどのくらい歩くのか…地図で見るかぎりエラく長いような感じです。
とりあえず車を停めた駐車場に向けて歩き始めます。通りかかる車は全くありません。1キロほど歩いたところで下の方から車のエンジン音が近づいてきます。
よーし、いくぞー。
両手を大きく振ってアピールします。ボルボだ、こっちを見てるぞ。
スピードが落ちてきた。止まってくれるか…。
と、思った瞬間ブォォォォ~
大きく膨らんで避けるように行ってしまいました。
う~む、なかなか簡単にはいかないなぁ。
なんせ初ヒッチハイクですからね、いきなり成功するとは思えませんけどね。でも、交通量の極端に少ないこの道はでは、通りかかる車1台1台に激しくアピールしないとね。恥ずかしがっている場合じゃないです。
最初の車に行かれてしまって、ちょっと落胆しました。
まあ見ず知らずの人を簡単に乗せるほど世の中は平和じゃないかもしれませんね。
僕なら止まってあげるのに…。でもそれは僕が山に登っているから、同士を乗せることにさほど抵抗感がないからかもしれませんね。現に今まで何人も乗せてきましたから。
またトボトボと歩き始めます。
どのくらい時間が経っただろう…。またもや下の方から車の音が近づいて来ました。
さっきより激しく、ちょっと車道に身を乗り出して両手を大きく振ります。
スピードが落ちてきたぞ。
やった!止まってくれた!
『どうしましたか?』声をかけてくれたのは30代後半ぐらいの男女お二人でした。
少し窓を開けて(全部開けないのは警戒しているからでしょうね)こちらの話を聞いてくれました。
『ポケットパークに車をおいて吾妻耶山に登ったんですけど、仏岩との分岐あたりで熊に会ってしまって仕方なくこちら側に下山して来たんです。朝から相当脚を使ってしまって、ここから車に戻るのは自分の足ではかなり無理があるんです。厚かましいのですが車のところまで乗せて頂けないでしょうか』
『えーっ!熊?いるんですねぇこんな所にも。それは怖かったでしょう、無事で良かったですね。どうぞどうぞ乗って下さい』
おおおぉぉぉ!ありがとうございます。ステーションワゴンタイプの車の後ろを全て荷室にしてあったのを片づけてくれてイスを起こしてくれました。アウトドア系の長靴とかが転がっていたのでなんらかのアウトドアスポーツをしているのでしょうね。
いざ車で走ってみると相当遠くトンネルもかなり長かったです。これを歩くとすれば間違いなく暗くなっても車まで戻れなかったでしょう。
『この辺はヒルも出るんですよ。もうそういう時期です』
そういえばそんな看板が掲げてあったなぁ。幸いヒルの被害には遭わなかったですけど、熊に比べればかわいいもんです。
やはり車だと速いですね。あっという間に駐車場に到着しました。
『あのーこれでお茶でも飲んで下さい。他にお礼出来るものがなくて…』と千円札を2枚差し出しました。(ホントは一万円札ぐらいスポーンといきたい気持ちでしたが…笑)
『いやいやタクシーじゃないんだから』と断られましたが、それじゃ僕の気持ちが収まらないので無理に受け取ってもらいました。
丁寧に車の脇につけてくれて、『車の鍵はありますよね?』とまで聞いてくれました。
本当にありがとうございました。おかげ様で助かりました。
車が見えなくなるまで両手を大きく振って頭を何度も下げて見送りました。
すると助手席の女性が身を乗り出して手を振ってくれました。なんとお優しい…。
さてと温泉♪温泉♪
時刻は18時になろうとしています。女房に連絡して事の一部始終を話したら『よく乗せてくれる人がいたねぇ。どうやったの?』と。
まあいい経験でした。
いくつかの反省点もあるので、ここに記録しておきます。
1 不用意に近づいてしまったこと
2 熊が逃げるだろうと考えてしまったこと
3 熊スプレーを忘れて来たこと
4 何度も熊に姿を見せてしまったこと
5 水に余裕が無かったこと
6 何よりも気持ちに油断があったこと
7 入山時刻が遅かったこと
8 確認するためカメラの望遠で覗き、調子にのってシャッターを切ったこと(笑)
などです。
実際に遭遇して言えることは、熊に対する常識はすべて当てはまる訳ではないことをキモに命じておくことですね。
つまりその時の熊のご機嫌次第だと思います。
いつも身近にいるという意識を持って山と接していきたいと思います。
長々とお話を聞いて下さってありがとうございました。おしまい。