午前1時に家を出ると、到着は午前4時半になりはそうです。
『寝る時間がないなあ』
仕方がない、スタートを7時にしよう。
しかしさすがに眠くなってしまい、北関東道の途中で朝を迎えることになりました。
起きてみると空は鉛色。降るって言ってたもんな。
とりあえず現地に向かいます。
そして車で行ける限界のところにキックボードをデポしました。
再びスタート地点に戻って歩き始めます。
ちょうど良いところに駐車スペースがあって良かった〜。
キックボードでは坂を登れないので、ここは下から登って行くことになります。
でも、わざわざ2度歩かなくて良いので時間的には短縮できます。
今日は出来ることなら3コース歩きたい。
そうすれば明日の行程がぐっと楽になります。
ま、楽になると言っても暗くならずに済むというレベルでほぼ1日使うことになるでしょう。
このコースはなぜかアクセス出来る場所が2箇所あります。なぜだか分からないですが、キックボード使うなら林道花見ヶ原線を使うのが有利です。
誰もいない林道は舗装されていて歩くのは余裕です。
車での移動中に雨がパラパラ降ってきましたが今はやんでいます。
片道4kmを1時間ほどで登りました。
実際の山道ならばその半分しか歩けないし、舗装されているのでキックボードを使えることは確認済です。
一台の軽トラが上がって来ました。
何か僕を気にしているような感じです。
そりゃそうだ。この先にはキャンプ場しかないのですから。
おそらくそこの管理人さんなのでしょう。
あたりにはレンゲツツジがまだ残っていました。そして緑がきれいでした。
スタート地点では肌寒く感じて、わざわざ長袖シャツに着替えましたが、少し登ると「気温の逆転現象」が起きているようで、生ぬるい風が漂うように吹いてきました。
気温の逆転現象は筑波山でも起きますね。
みかん園があるのはそれを利用しているからです。
コースポイントはこの先にある花見ヶ原
キャンプ場になります。
先程の軽トラが停まっていて、おじさんがゴミを燃やしていました。
こちらに気付く様子がないので、そのまま進みました。
折り返し地点から戻ってキックボードを準備します。
街中では危ないけれど誰も来ない道は結構いけます。
そのかわり車が来たら降りて歩くことにしています。
結局この日はそのままずっと行けました。
登りは押して下りは乗りながらで、時速10kmほどでの移動という感じでした。
コース27終了。
車に戻るため、ずっとずっと下って行きます。
本線より長いこの距離を歩く人もいますが、公共交通機関がないこのコースは歩くかタクシーしかないのです。
そこで僕の秘密兵器はキックボード。
車は数えるほどしか来なかったので、その都度降りてもそんなに時間的なロスはありませんでした。
次のコース26の終点に、またもやキックボードをデポします。終始点にはだいたい関東ふれあいの道の大きな看板があります。
そこにワイヤー式のロックで『近くを散策しています、少しの間こちらに置かせて下さい』という札を作ってぶら下げておきます。
これでよし。
そして車はわたらせ渓谷鐵道の本宿駅に無料駐車場があるので、そこを使わせていただきました。
歩道橋を渡り、GPSのルートに従って進んで行くも、なぜか人のお宅に入り込んでしまったようです。
『こんにちはー』とりあえず挨拶。
『こんにちは、どこへ行かれます?この先は我が家ですけど』(笑)
『えええーっ、それはすみません』
『うちと隣りの家の庭を抜けると向こうの道に出られますよ、どうぞ案内しますから』
『忙しいのにすみません』
『いや、暇ですから』
またまたこんな出会いがありました。
おじさんの髪がパーマかかってて、えらく決まっていたので頭にばかり目が行ってしまいました。
おじさんありがとうございました。
そして最後におじさんは『この先、道があんまり良くないから十分気をつけてな』と言っていました。
そのすぐあと、うわさに違わぬ薮道が待っていました。
道標はあきらかに薮に入れと言わんばかりにそちらを向いています。
『これが前評判高い難ルートか、これは素人には入れないな』
まだ朝方の雨が乾かない育ちきった草木、倒木、蜘蛛の巣、飛び回る変な虫たち。
突然コースが何本かの大木で塞がれました。
これは普通「この先行くな」ですけど、このコースには普通にこれも有り得ると思いました。
GPSのルートはここから右に行っていますが、右側を見回してもただの荒れた登山道と沢があるだけです。左手は切り立った崖です。
困ったな。でもどこかに道があるはずなんだ。
この大木は本当に行かせないためのものだと思いました。
すると、突然草に覆われた木段を見つけました。
声が上がりました。
『これはわからないでしょう』
年月の経過で、朽ち果ててしまった関東ふれあいの道を露呈しているかのようです
なんせ、整備の着工が昭和57年、完成が昭和63年ですから、それなりの時間の経過がこの木段を隠す結果になっているのかと思いました。
考え方を変えました。
この薮ルートは、さらに関東ふれあいの道を面白くしていると思います。
ただのハイキングでは味わえないサバイバルな気分になりました。
ありがとう関東ふれあいの道、ありがとう最難関群馬県コース、ありがとう薮漕ぎと道探しゲームをさせてくれたコース。
やがてそれも終わりが来ました。
ルート終点です。
ここからあらかじめデポしておいたキックボードで下って行きます。速い速い(笑)
国道に出ました。
車が来ない時だけキックボードを使うので、歩く時間の方が長かったですけど時間を短縮できました。
タクシーに断られたところを自分の力でクリアしたのは最高の気分です。
改めて絶対に「ここでタクシーなんて乗るもんか」という決意を固めました。
やがてマイカーが僕の目に入ってきました。
心なしかいつもより目に沁みる赤でした。
その3
『寝る時間がないなあ』
仕方がない、スタートを7時にしよう。
しかしさすがに眠くなってしまい、北関東道の途中で朝を迎えることになりました。
起きてみると空は鉛色。降るって言ってたもんな。
とりあえず現地に向かいます。
そして車で行ける限界のところにキックボードをデポしました。
再びスタート地点に戻って歩き始めます。
ちょうど良いところに駐車スペースがあって良かった〜。
キックボードでは坂を登れないので、ここは下から登って行くことになります。
でも、わざわざ2度歩かなくて良いので時間的には短縮できます。
今日は出来ることなら3コース歩きたい。
そうすれば明日の行程がぐっと楽になります。
ま、楽になると言っても暗くならずに済むというレベルでほぼ1日使うことになるでしょう。
このコースはなぜかアクセス出来る場所が2箇所あります。なぜだか分からないですが、キックボード使うなら林道花見ヶ原線を使うのが有利です。
誰もいない林道は舗装されていて歩くのは余裕です。
車での移動中に雨がパラパラ降ってきましたが今はやんでいます。
片道4kmを1時間ほどで登りました。
実際の山道ならばその半分しか歩けないし、舗装されているのでキックボードを使えることは確認済です。
一台の軽トラが上がって来ました。
何か僕を気にしているような感じです。
そりゃそうだ。この先にはキャンプ場しかないのですから。
おそらくそこの管理人さんなのでしょう。
あたりにはレンゲツツジがまだ残っていました。そして緑がきれいでした。
スタート地点では肌寒く感じて、わざわざ長袖シャツに着替えましたが、少し登ると「気温の逆転現象」が起きているようで、生ぬるい風が漂うように吹いてきました。
気温の逆転現象は筑波山でも起きますね。
みかん園があるのはそれを利用しているからです。
コースポイントはこの先にある花見ヶ原
キャンプ場になります。
先程の軽トラが停まっていて、おじさんがゴミを燃やしていました。
こちらに気付く様子がないので、そのまま進みました。
折り返し地点から戻ってキックボードを準備します。
街中では危ないけれど誰も来ない道は結構いけます。
そのかわり車が来たら降りて歩くことにしています。
結局この日はそのままずっと行けました。
登りは押して下りは乗りながらで、時速10kmほどでの移動という感じでした。
コース27終了。
車に戻るため、ずっとずっと下って行きます。
本線より長いこの距離を歩く人もいますが、公共交通機関がないこのコースは歩くかタクシーしかないのです。
そこで僕の秘密兵器はキックボード。
車は数えるほどしか来なかったので、その都度降りてもそんなに時間的なロスはありませんでした。
次のコース26の終点に、またもやキックボードをデポします。終始点にはだいたい関東ふれあいの道の大きな看板があります。
そこにワイヤー式のロックで『近くを散策しています、少しの間こちらに置かせて下さい』という札を作ってぶら下げておきます。
これでよし。
そして車はわたらせ渓谷鐵道の本宿駅に無料駐車場があるので、そこを使わせていただきました。
歩道橋を渡り、GPSのルートに従って進んで行くも、なぜか人のお宅に入り込んでしまったようです。
『こんにちはー』とりあえず挨拶。
『こんにちは、どこへ行かれます?この先は我が家ですけど』(笑)
『えええーっ、それはすみません』
『うちと隣りの家の庭を抜けると向こうの道に出られますよ、どうぞ案内しますから』
『忙しいのにすみません』
『いや、暇ですから』
またまたこんな出会いがありました。
おじさんの髪がパーマかかってて、えらく決まっていたので頭にばかり目が行ってしまいました。
おじさんありがとうございました。
そして最後におじさんは『この先、道があんまり良くないから十分気をつけてな』と言っていました。
そのすぐあと、うわさに違わぬ薮道が待っていました。
道標はあきらかに薮に入れと言わんばかりにそちらを向いています。
『これが前評判高い難ルートか、これは素人には入れないな』
まだ朝方の雨が乾かない育ちきった草木、倒木、蜘蛛の巣、飛び回る変な虫たち。
突然コースが何本かの大木で塞がれました。
これは普通「この先行くな」ですけど、このコースには普通にこれも有り得ると思いました。
GPSのルートはここから右に行っていますが、右側を見回してもただの荒れた登山道と沢があるだけです。左手は切り立った崖です。
困ったな。でもどこかに道があるはずなんだ。
この大木は本当に行かせないためのものだと思いました。
すると、突然草に覆われた木段を見つけました。
声が上がりました。
『これはわからないでしょう』
年月の経過で、朽ち果ててしまった関東ふれあいの道を露呈しているかのようです
なんせ、整備の着工が昭和57年、完成が昭和63年ですから、それなりの時間の経過がこの木段を隠す結果になっているのかと思いました。
考え方を変えました。
この薮ルートは、さらに関東ふれあいの道を面白くしていると思います。
ただのハイキングでは味わえないサバイバルな気分になりました。
ありがとう関東ふれあいの道、ありがとう最難関群馬県コース、ありがとう薮漕ぎと道探しゲームをさせてくれたコース。
やがてそれも終わりが来ました。
ルート終点です。
ここからあらかじめデポしておいたキックボードで下って行きます。速い速い(笑)
国道に出ました。
車が来ない時だけキックボードを使うので、歩く時間の方が長かったですけど時間を短縮できました。
タクシーに断られたところを自分の力でクリアしたのは最高の気分です。
改めて絶対に「ここでタクシーなんて乗るもんか」という決意を固めました。
やがてマイカーが僕の目に入ってきました。
心なしかいつもより目に沁みる赤でした。
その3