TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

関東ふれあいの道 群馬 27.26.25 その2

2019年05月31日 | Weblog
午前1時に家を出ると、到着は午前4時半になりはそうです。
『寝る時間がないなあ』

仕方がない、スタートを7時にしよう。

しかしさすがに眠くなってしまい、北関東道の途中で朝を迎えることになりました。

起きてみると空は鉛色。降るって言ってたもんな。
とりあえず現地に向かいます。
そして車で行ける限界のところにキックボードをデポしました。

再びスタート地点に戻って歩き始めます。
ちょうど良いところに駐車スペースがあって良かった〜。

キックボードでは坂を登れないので、ここは下から登って行くことになります。
でも、わざわざ2度歩かなくて良いので時間的には短縮できます。

今日は出来ることなら3コース歩きたい。
そうすれば明日の行程がぐっと楽になります。
ま、楽になると言っても暗くならずに済むというレベルでほぼ1日使うことになるでしょう。

このコースはなぜかアクセス出来る場所が2箇所あります。なぜだか分からないですが、キックボード使うなら林道花見ヶ原線を使うのが有利です。

誰もいない林道は舗装されていて歩くのは余裕です。
車での移動中に雨がパラパラ降ってきましたが今はやんでいます。

片道4kmを1時間ほどで登りました。
実際の山道ならばその半分しか歩けないし、舗装されているのでキックボードを使えることは確認済です。

一台の軽トラが上がって来ました。
何か僕を気にしているような感じです。
そりゃそうだ。この先にはキャンプ場しかないのですから。
おそらくそこの管理人さんなのでしょう。

あたりにはレンゲツツジがまだ残っていました。そして緑がきれいでした。
スタート地点では肌寒く感じて、わざわざ長袖シャツに着替えましたが、少し登ると「気温の逆転現象」が起きているようで、生ぬるい風が漂うように吹いてきました。

気温の逆転現象は筑波山でも起きますね。
みかん園があるのはそれを利用しているからです。

コースポイントはこの先にある花見ヶ原
キャンプ場になります。
先程の軽トラが停まっていて、おじさんがゴミを燃やしていました。
こちらに気付く様子がないので、そのまま進みました。

折り返し地点から戻ってキックボードを準備します。
街中では危ないけれど誰も来ない道は結構いけます。

そのかわり車が来たら降りて歩くことにしています。
結局この日はそのままずっと行けました。
登りは押して下りは乗りながらで、時速10kmほどでの移動という感じでした。

コース27終了。

車に戻るため、ずっとずっと下って行きます。
本線より長いこの距離を歩く人もいますが、公共交通機関がないこのコースは歩くかタクシーしかないのです。
そこで僕の秘密兵器はキックボード。

車は数えるほどしか来なかったので、その都度降りてもそんなに時間的なロスはありませんでした。

次のコース26の終点に、またもやキックボードをデポします。終始点にはだいたい関東ふれあいの道の大きな看板があります。
そこにワイヤー式のロックで『近くを散策しています、少しの間こちらに置かせて下さい』という札を作ってぶら下げておきます。
これでよし。

そして車はわたらせ渓谷鐵道の本宿駅に無料駐車場があるので、そこを使わせていただきました。

歩道橋を渡り、GPSのルートに従って進んで行くも、なぜか人のお宅に入り込んでしまったようです。
『こんにちはー』とりあえず挨拶。
『こんにちは、どこへ行かれます?この先は我が家ですけど』(笑)
『えええーっ、それはすみません』
『うちと隣りの家の庭を抜けると向こうの道に出られますよ、どうぞ案内しますから』
『忙しいのにすみません』
『いや、暇ですから』
またまたこんな出会いがありました。
おじさんの髪がパーマかかってて、えらく決まっていたので頭にばかり目が行ってしまいました。
おじさんありがとうございました。

そして最後におじさんは『この先、道があんまり良くないから十分気をつけてな』と言っていました。

そのすぐあと、うわさに違わぬ薮道が待っていました。
道標はあきらかに薮に入れと言わんばかりにそちらを向いています。
『これが前評判高い難ルートか、これは素人には入れないな』

まだ朝方の雨が乾かない育ちきった草木、倒木、蜘蛛の巣、飛び回る変な虫たち。

突然コースが何本かの大木で塞がれました。
これは普通「この先行くな」ですけど、このコースには普通にこれも有り得ると思いました。
GPSのルートはここから右に行っていますが、右側を見回してもただの荒れた登山道と沢があるだけです。左手は切り立った崖です。

困ったな。でもどこかに道があるはずなんだ。

この大木は本当に行かせないためのものだと思いました。
すると、突然草に覆われた木段を見つけました。
声が上がりました。
『これはわからないでしょう』
年月の経過で、朽ち果ててしまった関東ふれあいの道を露呈しているかのようです
なんせ、整備の着工が昭和57年、完成が昭和63年ですから、それなりの時間の経過がこの木段を隠す結果になっているのかと思いました。

考え方を変えました。
この薮ルートは、さらに関東ふれあいの道を面白くしていると思います。
ただのハイキングでは味わえないサバイバルな気分になりました。
ありがとう関東ふれあいの道、ありがとう最難関群馬県コース、ありがとう薮漕ぎと道探しゲームをさせてくれたコース。

やがてそれも終わりが来ました。
ルート終点です。

ここからあらかじめデポしておいたキックボードで下って行きます。速い速い(笑)
国道に出ました。
車が来ない時だけキックボードを使うので、歩く時間の方が長かったですけど時間を短縮できました。

タクシーに断られたところを自分の力でクリアしたのは最高の気分です。
改めて絶対に「ここでタクシーなんて乗るもんか」という決意を固めました。

やがてマイカーが僕の目に入ってきました。
心なしかいつもより目に沁みる赤でした。


その3
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関東ふれあいの道 群馬 27.26.25 その1

2019年05月30日 | Weblog
関東ふれあいの道、群馬県コースもいよいよ踏破する時が来ました。

最難関の群馬県。
何が最難関なのか、自分なりの感想を述べてみると・・・
はっきり言って整備が不十分(悪意はまったくありませんよ)そして土地が広くて全てを繋ぐことが困難ゆえ、連絡コースが多くさらに独立したコースもいくつも存在するのです。

つまり、連続で歩きにくいのです。

連絡コースもすべて歩く猛者もいらっしゃいますが、そのほとんどが里を歩くというものではなく、ただただ次のコースに行くにはここを歩くしかないというものです。
それが国道であったり、歩道がなかったりというようなレベルです。

そして、何通りもの計画を何度立ててもどうにもならないコースが残りました。

日本百名山の一つ「赤城山」の山頂と周りを巡るコース郡です。

何がって、ただ赤城山を西から東へ抜けるだけならいざ知らず、さらに数本のコースが入り乱れるように配置されているからです。

しかしながら、決められているものには従うのが作法。
嫌ならやらなければ良いだけのことです。
男なら、一度やると決めたことは簡単には諦めてはならないでしょう。

連休の時に一気にテントを担いで踏破する計画を練りました。
アクセスの方法、歩行距離から割り出す所要時間、高低差からくる疲労度などを計算するとなんと槍ヶ岳日帰りよりもキツい結果になりました。
かといって1つ1つやるにはアクセスが悪すぎます。廃線になったバス路線なんてどうすればよいのか。

さて、どうしたものか・・・。

そこで今まで導入してきたのが自転車。
ですが、アップダウンの多い地域ゆえ、使える場所はどうしても限られ、自転車を積み込むためには折り畳んで積み込み、寝る前に外にだし、コース終点に置いて始点に戻ったら積み込んで戻るのです。
楽じゃない作業です。

それが何コースかに渡った場合、回収は不可能に近い。
1日ではどうにもならないのです。

そりゃあ時間がある人は一つずつこなせばいいですが、それでは時間も経費もバカになりません。
160のコース、距離は1799kmもあるのですから。

極力連絡コースを歩かず、他の交通機関での移動を考えると、やはりタクシーが1番です。
また、機動力を上げるには隣接した宿泊施設の利用でしょう。

このコースだけはそうするしかないな・・・。

よし決めた。タクシー代12000円払うぞ。
宿も検討しよう。

仕事が忙しく、頭を悩ます時間が不十分で、そのタクシー会社に電話を入れるまでにもかなりの時間がかかっていました。
なるべく早い時間に赤城山の頂上付近まで行かないと、陽のあるうちに戻って来れない計算です。

僕『もしもし、わたらせ渓谷鐵道の水沼駅から赤城山のビジターセンターまで乗せていただきたいのですが』

長距離の時間外、べらぼうな売り上げになる美味しいお客だと思っていました。
ところが・・・

タクシー『あーそれは無理無理、うちはその辺をカバーしてないし、乗務員もそこまで早く出勤しないですから』

えっ?
ホームページに24時間365日って書いてあるけど・・・。
観光貸し切りタクシーもやってるって・・・。

そうか、やる気無しか。

『わかりました。それでは他の方法を考えます。ありがとうございました』
電話は呆気なく終わりました。

それからというもの、別の方法を模索するも、どうしても無理な計画になってしまうのです。
夜中に歩かないとダメなのか。

そのコースにもよりますが、群馬県の荒れたコースをヘッドライト1つではかなり難しいのです。

よし、宿泊だ。
1件目『明日ねぇ、東京に買い物に行かなければならないのよぉ。またの機会にお願いします』
2軒目『廃業』
3件目『あー明日は宿泊は受けてません』

はあー?
商売を舐めてるのか!

よし、あれを使おう。

最近、お客様のニクマ〇君に紹介してもらったキックボード。
いつも車に積んでおけるぐらい小さいし、下りなら何とかなるかも。
山頂付近からスピードを上げて下ってくれば時間的にもいけるはず。
それに折り畳めば電車にも載せられる。

別の駅からタクシー使おう。そしてコース終了地点から駅までキックボードで時間を節約すれば、何とかなりそうだ。

僕『大胡駅からビジターセンターまで行けますか?』
タクシー会社『・・・ 山を大きく周りますよ』
僕『そうですねぇ、分かっています』
タクシー会社『前橋駅なら赤城山まで近いしタクシーがいくらでも常駐してますから』
僕『無理なんですか? 無理ならけっこうです』
タクシー会社『あ、はいすみません』ガチャ。

おーい!

だめだ。無理だ。
明日は雨も降りそうだし、行くのはやめて1日かけて研究するか・・・。

夜も更けて午前0時。
そういえば前に赤城山登った時に写真と撮ったけど、そこにコースポイントの写真無かったかな?
1度登ってるんだからそれさえあればわざわざ2度目を登らなくてもいいんだけど。

パソコンを立ち上げて、膨大な写真の中から7年前の赤城山のフォルダを見つけました。
1枚ずつ見ていくと・・・

あ!あった!
しかも自分入りだ!
それにしてもなんという奇跡だ!

ここが鬼門だっただけに、天から神が降りてきた気分でした。
『おお、GOD』

そしてあっという間にイメージが出来上がった僕は、午前1時に家を出たのであります。


その2へ続きます。
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雨巻山 (四山縦走)

2019年05月17日 | Weblog
昨日の神峰山に続いて登るのは、新関東百名山の「雨巻山」です。
前々から一度は登ってみたい山ではありましたが、なかなかその機会に恵まれず今日まで来ました。

お客様のエンド〇君が、先週先々週と連続で登ったという報告を受けてパチンとスイッチが入りました。

天気も優れないし、翌朝起きてから行ける近場の山だし、やっぱりここにしようと決めました。

前日、マッサージチェアで寝ただけだったので眠くなるのが早いです。
誰と約束している訳でもないので、何時と決めずに起きた時間で出発することにしました。

寝たのが19時半あたり。
こんなに早く寝たことなんて山小屋以外ではないですね。
目が覚めたら出ようと思っていました。

そして目覚めたのが午前4時。
コーヒーをポットに詰めて、家にあったドーナツ持って、コンビニでおにぎり1個だけ買って大川戸の駐車場を目指します。

4時半に家を出て、現地に着いたのが6時半。
昨日たまたま食事に家族と出かけたついでに買った低山用の登山靴を履いて、スタートしたのが6時52分。

大川戸登山口にある駐車場には雨巻山のガイドマップが備え付けられていました。

これによると「初心者は上りに利用してください」と書いてあるところがあります。
ということは足尾山から取り付くのがいいんだな?
よし、じゃ左巻きだ。

道はよく整備され登りやすいです。
足尾山沢コースというところに難所があるようです。
行ってみると、なるほど沢だから濡れているコケのついた岩場の通過ですね。

短いロープは濡れていて、たるんだ感じがするので握らずに行きました。
そのあとは沢から離れ、つづら折りの急登を登って行きます。

7時25分足尾山413.1m。
木々に囲まれた山頂には古びた板2枚を貼り付けただけのベンチがありました。
腰掛けてみると、これがなかなか良い感触で高さもちょうど良いです。

7時43分御嶽山433m。
鎖の付いた岩場を登りますが、下は土混じりで傾斜はあるもののストック着きながら登れるレベルでした。
このぐらいの気軽な難所は楽しくて良いですね。
山頂には大きめサイズのベンチが1つあり、北側の山が見えています。
まだあまり湿気を持たない南風が心地よいです。

先へ進みます。
「猪ころげ坂」というところに出くわしました。
イノシシが転がって落ちるほどの斜面だという意味なのでしょう(画像)。
見上げると30°ぐらいはありそうですね。
でも、登ってみると直登ではなくジグを切って登って行きますし、最大傾斜部分は大きく振りながらのつづら折りとなっていて、登りやすいです。

猪ころげの上部には丸太を裂いただけのベンチがあって、妙に尻にハマった気持ちよさです。ここから30分ほどで雨巻山に着く予定です。

8時43分雨巻山山頂533.3m。
ここでコーヒ&ドーナツ休憩します。
西側になるのかな?開けています。
雲多めながら展望もありました。

お客様のエンド〇君に山頂の画像を送りました。
すぐに返信があったんですけど、仕事大丈夫?(笑)

雨巻山の沢コースに行ってみてくれと言われたので、一度沢を降りて再び尾根に戻ることにしました。

つづら折りの急坂を下っていくと沢上部に水場がありました。水質はどうか分かりませんが、浄水器使えばいいと思います。

それからは半分沢の中、半分沢の脇を通る感じで下ります。滑りやすいのと虫が多いのがちょっとね。
ちょっとしたゴルジュ帯もありました。

尾根コースへ上がる分岐点から登り返します。なんだか黒い雲がやってきたように見えました。
ここで一気にギアを2つ上げ、ガンガン登りました。その先も得意な腰を使った大きなストロークでグイグイ行きます。
下りはスタタタタ〜とね。

三登谷山手前に展望が効くところがありました。
日光白根方面に雲から伸びる太い帯が見て取れます。あれは完全に土砂降りですね。

10時06分三登谷山山頂433m。
あとは下るだけなので、降られても負担は少ないと思い、おにぎりを出しました。
ムシャムシャやって、ちょっと合わないけどコーヒー飲みました。

すると下から登ってくる足音がします。

おじさん『こんにちはっと』
僕『こんにちは、お疲れ様です』
おじ『いや〜暑いね』
え?そうかなぁ・・・
僕『そ、そうですね。でもまだまだこれからですよね。お近くですか?』
おじ『そうそうここらへん。おたくは?』
僕『龍ケ崎です』
おじ『おー、よく通るよ。飛行機が好きでねぇ空港行く時に牛久大仏の脇通るよ』
僕『あ、ウチの近く通るには通行手形いりますよ』
おじ『ありゃ、わはははははは』
おじ『よく来るの?』
僕『初めてです。よく整備されていて初心者や中高年には人気ありそうですね』
おじ『そ。東京からバスで来るなんてのもあるし、12月にはトレランの大会もあるんだよ』
僕『え?ここで?狭くないですか?』
おじ『うん、だからその時来るとずっと端っこで待ってなきゃならないんだよ。ははははは』
僕『うちの方では宝篋山って山が同じように人気です』
おじ『へぇ〜、今日は靴を新しくしてね』
僕『あっ、僕もです』
おじ『キャラバンのなんだ。ちょっと広めじゃないとダメなんだよ』
僕『そんなに登ってたら長生きしちゃいますね(笑)』
おじ『だめだー下半身ばっかり元気になっちゃってさー』
と言って立ち上がったらポンポンの太鼓をお腹に乗せてました。なるほどー。
おじ『さ、んじゃ行くわ』
僕『はーい、楽しんで下さいね』
おじ『お〜、どうせまた明日も来るんだけとねぇ〜』
は?ゴールデンウィーク10連休ならぬ、人生365連休か!?

おじさんと別れたあとはマッハで下山。
40分の標準コースタイムを16分で下山し、帰路に着きました。

帰りは下道でのんびり。
かつて女房と関東ふれあいの道を歩いたところがどんどん現れて、懐かしく楽しかったことが思い出されました。続きはいつになったら行けるかな。


おしまい。

歩行距離 10km
17200歩
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「神峰山」早くしないと雨降っちゃうよの巻

2019年05月15日 | Weblog
今週はせっかくの連休なのに予報は雷雨。
計画していた関東ふれあいの道群馬のフィナーレはおあずけとなりました。

毎日仕事が忙しく、予習する暇全くなし。
さらに腰の張りが気になり、疲れがたまってるなーという感じです。

ふと思ったのが、新関東百名山に選ばれた茨城県日立の神峰山。
縦走すればそれなりに軽い運動になりそうです。

前夜、女房とうなぎ食べに行ったらなんだかまったりしちゃって、そのままマッサージチェアでひと眠りしちゃいました。
ふと目覚めると、上の娘がバイトから帰ってきて『よっ』と手を上げてます。

『ちゃんと寝なよー』と言われたものの、なんだかすっかり目が覚めてしまい、バソコン立ち上げてGPSルートだけでも入れておこうと考えました。

午前2時半、とりあえずログをダウンロードしてGPSに転送しました。
ふと天気予報見ると、やっぱり雨。
しかも夕方は雷雨になりそうです。

でもね、神峰山あたりはお昼頃からっていう予報だし。縦走して、帰りはバスとかあるのかな? なんて考えていたらその気になってきました。
調べもしないでとりあえずの荷物を従えて、家を出ました。

この時間はトラックぐらいしか走っておらず、スイスイです。
4時半に現地に着いてサッサと登ります。

へ〜登りやすくて、ほんと軽いハイキングには最高ですね。
登山道も土の舗装路と言えるぐらい快適でした。
海が近いので、潮の香りのする登山道なんてなかなかオツなものです。
さらに、なだらかで疲れないのです。

ツツジが見頃でした。
そして、あっという間に山頂に到着です。
山頂には神峰神社奥宮があり、百葉箱があり、さらに日立大煙突記念碑というものがありました。
なんぞや?

神峰山観測所の建物が残っていました。
今は稼働していないですが、明治43年から昭和27年まで日立鉱山の基礎観測所としておかれたようです。
目的は周辺の町の大煙突を中心に、10km圏内の情報を集め、煙害を防ぐために気象条件によって煙の制御を指示するために作られたということです。

そして、そこには小さな池が作られていました。何か飼育していたのかな?
その形がハート型なのでした。

ささっ、雨が降る前に下山しよう。
やっぱりすごく降りそう。
今朝は普段だったら諦める天気だけど、ここまで来てちょっと満足しました。

あっという間に下山しました。
ちょうどその時、鼻の頭にポツンと小さな飛沫が当たりました。
車のウインドウにもゴマ粒をトッピングしたような模様が付き始めました。


距離 4.7km
総上昇 265m
所要時間 1時間25分
8130歩
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帳付山、大山、天丸山(西上州) その3

2019年05月11日 | Weblog
いよいよ山頂というところで、先ほど聞こえてきた声の主と出会いました。

道は狭くすれ違い困難です。
僕は身体を寄せて『ここですれ違いましょう』と言いました。

『ああ、すみません。今日は誰にも会いませんでした。山頂も貸し切りですよ』
『天丸で声が聞こえましたよ(^^)』
『天丸は濡れていたからやめたの』
『ああ、やめて正解ですね』
『天丸の下にストックがぶら下がっていたけど、あなただったのね?』
『そうです。神様からのプレゼントとか言って持っていかないでくださいよー』
『わははははは』

こんな会話を交わして別れました。
ライムグリーンの上着をペアで着ていたおじさんおばさんでした。

11時19分、帳付山の山頂に到着しました。
風が強く顔が冷たくなって、軽く頭痛がします。体感的には相当低く、持ってきた化繊のダウンを着ました。

今回は火を起こすのが面倒になりそうだったので、大きめのポットにお湯を従えて来ました。
カップ麺に注いで準備します。
コーヒー飲みたかったけどそれすら面倒になって白湯のまま2杯飲みました。
少し温まります。

帳付山の山頂は木々に視界を阻まれて良くは見えないですが、それなりに奥秩父や上州の山々が見えました。

寒いので立ち上がり来た道を戻ります。
来た道なのにその通り戻る事すら難しく、どこをどう通るかまた考えちゃいました。

危ない登山道を慎重に行きます。
1ヶ所垂直に近い岩に木がL字型に伸びています。そこをロープに掴まりながらまたぎ、いったんその木に腰掛けるようにして次のロープに移ります。

通過してホッとし、先に進みます。
どんどん行きます。
目の前にまた同じような難所が出てきました。
またぎます。
そして次のロープに掴まったところで・・・
『あ、ここは・・・ループしている』

そうです。
戻ってしまったのです。

GPSで確認すると、確かに楕円を描くように回って来た軌跡が残っていました。
油断しました。1本の尾根とはいえ視界の効かぬ岩場と難所の連続で方向感覚を失ってしまったのです。

落ち着いてまた1からやり直します。
そうさ、今日はのんびり行くと決めたんだ。
面白いじゃないか、どこで間違えたか検証しよう。

なるほど、行きは岩塊を回り込んだけれど帰りは乗り越えた。ここから降りる時に見えたテープに引き込まれたんだな。

今度は無事にそこから脱出出来ました。
そして「馬道のコル」へ着きました。
あとはイージーな一本道です。

高度が下がっていくのと同時に温度が上がっていきます。シャツ1枚になります。

大きな岩のベンチでドーナツを食べながら白湯で休憩します。黄緑色の若葉が風に揺れる様子を見ていました。
空はすっかり青空になりました。

いきなり舗装路が見えてきて、社壇乗越に下山しました。
GPSの位置がデータと異なっていたのですが、方向を見ると左。
ちょっと?を感じましたが、そのまま左手に進みます。

あれ?路面にやたら落石が多いぞ。
これってもしや。
道無き道をGPSの軌跡が 辿っていました。
方角は北。
ヤバい埼玉側に進んでる。

なんと初歩的なミス。
一旦右に出て、そこから左に回り込むように進んでいくのが正解でした。
ま、こんな日もあるさ。

しばらく進むと今日登った大山と天丸山が見えました。
大山はところどころアカヤシオのパッチワークが美しく、天丸山はとても登れそうもない程のそびえ方をしていました。

突然目の前にマイカーが現れ、終わりになりました。
ゆっくり帰り支度をします。
そういえば、夜中は鹿に十数匹会いまして、悲鳴のような鳴き声と漆黒の闇にうごめく森のざわめきで不気味ですが、日中は手のひらを返したように穏やかです。

ささ、温泉温泉。
連休後でどこも休みのだったりして。

一抹の不安はどこへやら、すぐに現われた「ヴィラせせらぎ」という日帰り温泉施設で、やまびこ荘(宿泊施設)を併設しているところにお世話になりました。

食事処はお休みですが、お風呂はOKです。
同じく老夫婦が入浴出来るか確かめていました。
お先に湯船に浸かっていると、おじさんが『ぅりゃーっ、ふぅぅぅ』
『あああ〜』
遠吠えにも似た雄叫びの声が何度も何度も響き渡っていました。

こうして今日の山は終了しました。

そして帰り道、下仁田から高速に乗りましたが、すぐに眠くなってしまいます。
パーキングエリアに吸い込まれて寝ました。
なんと起きたら22時を過ぎていました。
ははは、やっちまったな。


歩行距離 15.1km
所要時間 10h
累計標高差 1610m
28500歩
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帳付山、大山、天丸山(西上州) その2

2019年05月10日 | Weblog
天丸山への岩壁に取り付いた僕。
今まさに正念場です。

ゆっくりと確実に。
足の置き場が不安なら、改めて他のホールドを探すようにしながら登っていきます。

その時、自分の足元が崩れました。
3点支持を守っていたので右足が下がっただけで済みましたが、石を落としました。
下に誰かいたら危なかったです。

グループで登る時は、1人ずつ登った方がいいと思いました。

さらに左手にあるロープに乗り移る時、左足を支店に身体が回転を始め、振られていきました。
足が外れることはなく、無事でしたが反動を殺しながら乗り移るべきだと思いました。

なんとか山頂です。
怪しく立ち込める寒冷前線から生じる雲が不気味です。

何故かこの靴になってから右足の踵が靴擦れを起こします。
インソールの下にクッション素材を入れているので、それが高さを出してしまい踵がきちんとカップに収まっていないようです。

いきなり靴を脱いでインソールを引っ張り出してみるとシワが寄っていました。ハサミでカットします。
インソール下のクッション素材をハサミを使って切り始め、いきなりカスタマイズ開始です。

まさかこんなところでやり始めるとは、僕も変わってるな。
でも、これから先も長いので快適に行きたいのでちゃんと直すことにしました。

下から声が聞こえました。
楽しそうにおしゃべりしています。
でも、ここには上がって来ませんでした。

やがて声は遠くなり、消えていきました。

しばらく歩くと今度は足裏に圧迫感を感じ始めました、

靴紐を緩くしてしばらく歩きますが、どうもおかしい。
またしばらく歩きますが、やっぱり変。
登山靴を脱いでインソールを剥がすと、インソール裏のウイングがひとつ折れ曲がっていました。

これか。

天丸山で1度インソールを出して、また収める時に折り曲げてしまったらしいです。

よし、今度は大丈夫。

馬道のコルを通過した辺りから尾根はギザギザになっていきました。
道が難しいです。
基本的に尾根に沿って行くのですが、ちょっと間違えると通過できません。
なので慎重に。

それでも何度かルートをロスしました。


その3に続きます。
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帳付山、大山、天丸山(西上州) その1

2019年05月09日 | Weblog
なんとなくちょこちょこ登っていた「関東百名山」がいよいよ佳境に入りました。99座目となります。

帳付山(ちょうづけやま)は西上州に位置します。
上州の山はギザギザの岩峰がほとんどで、他の山とは一線を画していると思います。
今回は、隣接した大山と天丸山、そして帳付山を周回します。

関東百名山は最近「山と渓谷社」によって改定されたばかりですが、以前からあるカテゴリーで登頂を進めていき、新しく選出された山はおいおい登ってみたいと思っています。

さて、今回は移動が長めにも関わらず、自宅を出たのが23時過ぎ。
頑張って運転して午前2時半に天丸橋の駐車場に着きました。

この山、以前来た時に雨上がりで滑りやすいからという理由でやめた山。
結局今回も雨上がりでした。
地元の方があまり降っていなかったので、大丈夫だろうと出てきたのですが、こちらは結構降ったみたいです。

3時間寝てゆっくりスタート。
いろいろ悩んだけど結局天丸橋から大山、天丸山にも登って帳付山に登頂し、社壇へ下り林道を歩いて天丸橋へ戻るという周回コースにしました。

駐車場には僕の車がたった1台、山の上部は雲の中という状況で、これから晴れてくることを期待してのスタートとなりました。

6時08分駐車場を出ました。
登山道は沢沿いで渡渉を何度か繰り返しながら山の奥へ詰めていきます。
風はいまのところ穏やかですが、気温が低いです。薄手の手袋で指先がちょっとかじかむ程度です。

やがて沢から離れ、尾根に向かってつづら折りの急登を行きます。
風が強くなってきたのでいよいよ尾根に出るのだなと感じます。

辺りは苔むしていて、新緑も綺麗です。
今のところは何も難しくない普通の登山道です。

尾根に出る前に分岐があり、大山方向へ左折します。ここからちょっと登らせられます。

体調がイマイチらしく、スピードが上がらない。こんな日もありますね。
雨上がりの岩峰なのでのんびり行くと決めました。

7時45分大山山頂です。
一面が雲の中でしたが、アカヤシオが見頃を迎えていました。
このあたりは素晴らしいアカヤシオの群生に出会えるらしいので、ちょっと楽しみです。

大山を降りて、 倉門山を経て天丸山へ向かいます。
天丸山こそ危ない山です。
尾根から80°はあろうかという岩壁をロープ伝いに登ります。

ホールドはあるものの、小さく雨で濡れています。
ズルっといったら腕だけでは支えきれないと思います。

緊張感がすごい。


その2へ続きます。
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雨の御岳山 その2

2019年05月02日 | Weblog
メンバーを1人欠いてしまいました。

残りの3人でこの後の行動を話し合います。
その結果、とりあえずロックガーデンまで行って、昼飯にしたいですね。

七代の滝(画像)にてしばし瞑想(笑)

長い階段を降りるていくとこんな滝があります。
周りの石と相まって、いい感じの場所です。

長い階段を登り返すと天狗岩があります。
郷ひろみの弟みたいな顔した従弟が鎖を握り、上に上がります。

降りてくるまでにたっぷり時間がかかりました。寒くなってきました。
ささっ、先を急ぎましょう。

ロックガーデンの奥に東屋があります。
トイレも併設されていて、そこに落ち着きます。
お湯を沸かしてカップ麺。追い飯におにぎり入れてひと煮立ちさせます。
デザートもあって、時間を忘れるほど楽しい時間でした。

『さて相談。下山ルートだけど、ここから3時間かけて鳩ノ巣へ下るか、ケーブルで降りてバス電車で駐車場へ戻るか』
初登山の弟に選択を一任しました。
『うーん、歩いて降ります』
おっ!頑張るねぇ。

歩きやすい道が続き、急斜面もそれほどは続かず最後まで頑張って歩きました。

雨は最後まで降り続きましたが、達成感と満足感に満ち溢れていました。
最後に記念写真を撮って駐車場へ戻りました。

途中リタイアした従弟が車から出てきて『お疲れ様でした』と迎えてくれました。
歩き方が変だったので、痛かったのだろうと思います。
ただ、今日歩き通せなかったことは富士山も登れないだろうということです。
対策を考えて、なんとか一緒に登りきりたいですね。

4人揃ったところで、奥多摩駅近くの「もえぎの湯」に行きました。
かなり混んでいました。さすがゴールデンウィーク。
晴れていたらもっと凄かったと思います。

食堂で全員同じ大盛りザルそばを食べて、雑談しているうちに僕は寝落ちしてしまいました。

駐車場へ戻り、無事を讃え合い再会を誓って別れました。
と言っても、帰ったのはリタイアした彼だけで、残りの3人は駐車場で寝てから帰りました。

僕も23時半に駐車場を出ました。
弟は車の中で寝たまま「令和」を迎えてしまったということです。
そこだけが悔しかったようですが、それよりも今回歩ききれたことで満足感もひとしおでしょう。


おしまい。

37700歩
歩行距離 22..1km
累計標高差 1400m
所要時間 10時間
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雨の御岳山 その1

2019年05月01日 | Weblog
平成最後の日、この夏親戚同士で登る富士山の練習会として計画していた登山。

参加者8名のうち、この練習会に参加したのが4名。
週間予報では晴れだったこの日も、だんだん雨がらみの予報になり、結局本降りの雨になってしまいました。

参加者のモチベーションが下がらないかと心配していましたが、LINEグループでお互いを励まし合いながらこの日を迎えました。

さて、当日のコースは当初計画していた丹沢大倉尾根より変更して、雨でも歩ける樹林帯として東京奥多摩の御岳山に決定しました。

御岳山と言ったら、奥多摩を代表する山で高尾山や筑波山とならぶ観光の山ですが、実は何本も登山道が走っているのです。

この日は雨に加えて風も強い予報なので、その辺も考えたルートを設定しなければなりません。

南風が強いので、丹沢大倉尾根のように南斜面は完全にダメ。逆に奥多摩の御岳山の北斜面はほぼ樹林帯なので、雨の影響も少なく、風も避けることができそうです。

雨天決行を掲げていたにもかかわらず、悩みに悩む僕。
仕事が忙しい毎日の合間を縫って懸命に調べるも、やはり雨は避けることができそうもありませんでした。

これは良いと思ったルートは、鳩ノ巣駐車場から古里駅へ移動し、そこから御岳山山頂さらにロックガーデンを回って鳩ノ巣駐車場へ下山するというルートです。
ところが全長20kmを超える距離となりそうです。

さすがに初めて山に登る弟には辛すぎるだろうと思いました。
だめな時はケーブルで下ればいいなと思って行くことにしました。アレンジしやすいのも御岳山の良いところです。

山頂で風速10メートルを超えるという風速も、北側の斜面ではほぼ無風。
雨も思ったより酷くなく、快適です。

登山口から登ること2時間。
大塚山の休憩所に着きました。
先頭を引く登山経験が比較的多い「郷ひろみの弟みたいな顔した従弟」の速度がはやく、ついて行けるけど、長時間ではきついかもしれません。

トランシーバーを本番に備えて試験的に導入してみました。
前後にバラけたときにいちいちスマホでは面倒です。これがなかなか悪くないのだ。
『えー、速すぎ』
『了解〜』
と、こんな感じです。

やがて御嶽神社に到着。
ここで足裏に違和感を訴えていた1人が無念のリタイヤ。
1人で山を降りることになりました。


その2へ続きます 。
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