歩けど歩けど見えてこない筑波山。
公園通りはいくつもの公園を抜けて土浦学園線を貫くようにエアウォークしていきます。
歩道は自転車と歩行者を分けて通行できるようになっています。
さらに近づいてきた感あり。
桜川を渡ります。
パノラマ画像にしてみました。
さあ「つくば道」の始まりです。
あ、このお店女房と立ち寄りました。
どこかで休みたいと思いながらここまで来てしまいました。
激しい角度で登りが始まりました。
立ち上がってザックを背負う時、背中がそれを嫌がっているのが分かりました。
嫌気がさしながらも再び立ち上がって石段を登ります。
ケーブルカーを使う観光客がいます。
ベンチが出てくるとすべて座りたくなります。
頭から水をかぶって冷やしたかったのですが、なんと枯れていました。
ようやく最後の木段が現れました。
水もちょうど無くなり、うめきながらも御幸ケ原に到着しました。
ガマ石。
ああ、山頂神社が。
出来るだけ平気そうな顔をして自撮りしました。
ここからタオルを振ってつつじヶ丘にいる女房に合図します。
つつじヶ丘までは何十年ぶりかでロープウェイに乗りました。
不安なのはしばらく脚を使ってなかったこと、古傷の靭帯断裂部が痛み出してこないかということ、暑すぎによる熱中症、この3つ。
それ以外の我慢はするつもりです。
公園通りはいくつもの公園を抜けて土浦学園線を貫くようにエアウォークしていきます。
いよいよつくば駅を越えます。
筑波実験植物園の横を通りました。
ここは東大通りです。
この時間帯は右側の歩道が建物の影になり、比較的快適に歩けました。
歩道は自転車と歩行者を分けて通行できるようになっています。
素晴らしいですね。
学園都市に住みたい人々が多いのも納得できます。
やっと小さく筑波山が見えるようになってきました。
そこそこの疲労感が出てきました。
そこそこの疲労感が出てきました。
スピードは抑え気味にしていますが、それが良かったようで靭帯の痛みも出てきませんでした。
違和感を少しでも感じたら消炎ゲルをこまめに塗り込んできました。
さらに近づいてきた感あり。
とはいうものの、やっと半分を越えたところだったみたいです。
桜川を渡ります。
いよいよお膝もとか。
パノラマ画像にしてみました。
右側は「宝筺山」、筑波山は進行方向正面です。
道は果てしなくまっすぐで、先端が針の先ほどに見えます。
気温は33℃となりました。
11時になってようやく「リンリンロード」に入りました。
自転車に夢中だった頃、山田と筑波山目指して筑波神社まで走りましたが、あの時ですら疲労感はものすごかったです。
過去のブログに記事があったと思います。
今、僕はその道を徒歩でなぞっています。
少しルートは違いましたが、要所要所は覚えています。
さあ「つくば道」の始まりです。
ここも女房と「関東ふれあいの道」で歩きました。
ここまで8時間です。
さらに疲労感は強くなり、惰性で歩いている状況です。
あ、このお店女房と立ち寄りました。
おばあちゃんからお饅頭買いました。
あの時、消費税が始まったばかりでおばあちゃんのお店は税金をかけていませんでした。
『きっと計算するのが面倒なんだと思うよ』なんて笑っていた記憶があります。
またここを歩くことになるとは思ってもいませんでした。
どこかで休みたいと思いながらここまで来てしまいました。
出来るだけ日陰で腰掛けたいのですが、思うような場所がないままさらに歩き続けています。
この道は筑波神社まで突き上げるように続いていきます。
激しい角度で登りが始まりました。
ガクンとペースダウンしています。
座って休みたい。
とにかく風がそよぐ日陰を探しています。
腰掛けやすそうなところは他人の家の庭石だったりで、さすがにそれは出来ませんでした。
だいぶ進んだ頃(距離ではなく時間)1軒のお宅に入っていく道との分岐点でたまらずザックを降ろし腰掛けました。
水筒に凍らせてきたお茶を(だいぶ溶けている)注ぎ込みました。
朝買ったおにぎりを出します。
一口頬張りますが喉を通っていきません。
食べるのをやめました。
食べられたのは凍ったペットボトルに貼り付けてきたゼリーやフルーツだけでした。
ほとんどハンガーノック状態となっています。
エナジーゼリーを持てば良かったなと思う瞬間でした。
そこにおばあちゃんがやってきました。
婆『あづいねぇ~』
僕『ほんとだねぇ。大丈夫?』と聞くとおばあちゃんは笑いながら二度ほど頷きました。
婆『筑波山登るのけ?』
僕『うん、家から歩いてきたからくたびれちゃってね』
婆『ほーけぇ、そいつは大変だったねぇ』僕の家がどこかも知らずにおばあちゃんはさらに二度頷きました。
婆『おらも一度だけ男体山までお祭りあったでね、行ってみだごどあんだけっとも、そりゃぁもう(手でイヤイヤしながら)てぇへん(大変)でなぁそれっきり登ってねぇなぁ』
なんだかお店でお客様とお話しているような気持ちになって楽しかったです。少しの間疲れを忘れられました。
僕『おばあちゃん、そんじゃ僕行ってみるね』
婆『あぁあぁ、気ぃつけてなー』
立ち上がってザックを背負う時、背中がそれを嫌がっているのが分かりました。
歩き始めるとちょっとよろけました。
だいぶきてるなぁ。
とにかくゆっくりでも前に。
市営の無料駐車場まで来ました。
エンジンをかけた車が停まっています。
誰も乗っていませんでした。そのかわり工事中通行止めの交通整理をするお父さんがその先の切り株に座ってお弁当を広げていました。
僕もその少し上の段差に腰掛けてザックを降ろしました。日影になっています。
それにしてもとにかく暑い。
地獄の釜に落とされる順番を待つような気分でした。温度計は36℃を指していました。
そこで冷やしながら持ってきたフルーツを食べました。
しばらく休んで立ち上がり歩きはじめました。
ようやく旧筑波郵便局が見えてきました。
目の前の石段を登ると筑波神社の赤鳥居の通りに出ます。
その石段に再び腰掛けてしまいました。
嫌気がさしながらも再び立ち上がって石段を登ります。
車道を渡って石の階段を登った先が筑波神社です。
一般的な登山はここからとなります。
ケーブルカーを使う観光客がいます。
この時点で13時。
やっと、やっと、御幸ケ原登山口です。
ここから先は後戻りできない場所に入ります。
もはや登りきる体力は残っていないかもしれません。
それでもここで諦めるわけにはいかないと、とにかくゆっくり登っていきます。
ベンチが出てくるとすべて座りたくなります。
現に人が座っていなければ腰掛けました。
まずはケーブルカーがすれ違うところのベンチを目指します。
普段ならすぐに現れる場所なのにこの日ばかりはなかなか着きませんでした。
スニーカーのかかとを踏んだお兄さんとその彼女にも抜かされました。
今のこのザマを誰にも見られたくないので、後ろから来る方にはすべて先を譲りました。
こんなこと初めてです。
そしてようやく男女ノ川の水場に到着しました。
頭から水をかぶって冷やしたかったのですが、なんと枯れていました。
しばらくベンチにうずくまります。
ようやく最後の木段が現れました。
これが出てくるとあと少し。
少しなんだけどこれがキツいのです。
とにかく一段ずつ這うように登るしかないのです。
水もちょうど無くなり、うめきながらも御幸ケ原に到着しました。
なんと2時間かけてここを登ってきました。
普段の倍かかりました。
水筒には氷がまだ残っていて、そこにコーラを買って流し込みます。
食欲がないので、カロリーのある飲み物にしました。
辛かったあとの炭酸は身体全体に染み渡る快感でした。
さ、女房がつつじヶ丘に到着したと連絡あったので、先を急ぐことにしました。
ガマ石。
今日はただ僕を見つめるだけでした。
僕も静かにそこを通り過ぎました。
地味に登っていくのです。
ああ、山頂神社が。
この石段を登れば終わるんだ。
最後の本当に最後の力を振り絞ってここを登りました。
出来るだけ平気そうな顔をして自撮りしました。
時刻は15時35分。
実にスタートしてから12時間と25分も経過していました。
とにかく、ラストが登りというのが辛かったです。
でも、もう少し若い頃は15時間とか登ってた訳だし、やはり今年還暦という肉体はすでにそれに耐えられる状態にはないと分かりました。
ありがとう筑波山。
ありがとう妻よ。
ここからタオルを振ってつつじヶ丘にいる女房に合図します。
電話しながら手を大きく降ると『おー見えた見えた』と嘘をついてきました。(笑)
つつじヶ丘までは何十年ぶりかでロープウェイに乗りました。
歩行時間 12時間30分
歩行距離 41.5km
累計登坂標高差 +1,292m
61,000歩