前回、子供にケータイを持たせることの有害性について書きました。
それは、もっぱら学習塾の中におけるケータイのあり方という意味で書いたものなので、その他の場面でそのまま適用すべき話では勿論ありません。
しかし、それでも敢えて言わせてもらえば、子供にケータイを持たせることのメリットがどれだけのものであるのか、私には理解できませんし、そういう意味ではやはりデメリットの方が大きいと思います。
私には、ケータイの使用料(機器代金や通信料など)が企業努力や企業間競争の結果、かつてに比べて劇的に安くなったことが、こと子供を取り巻く環境にとってはマイナスでしかなかったという確信を持っています。
塾に通ってくる子供の中には、健気にも(それを健気と見るべきかどうかはこの際別ですが)中学生の今は親の考え方でケータイを持たせてくれない、と言って、それを受け止めている子供たちがいます。
そういう子達の多くは、高校入試が終わって、首尾よく志望校に合格したら、そこで初めてケータイを買ってもらえるんだ、といって、その日を楽しみにしています。
受験とケータイとを結びつけるやり方が必ずしもよいとも思えませんが、それでも受験生の間はそれを持たせないという方針を子供にも受け入れさせることは、そうではないケースに比べれば素晴らしいことだと思います。
いまどき、誰でも持っているものなら、いつまでもお預けしておくというのは、やはり無理もあるでしょう。
せめて条件を付けて持たせる、或いは、何かとセットした上で維持することを認め、それが果たせなかったら取り上げるくらいの姿勢はあってもしかるべきだと思います。
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