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アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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大阪市長選挙の結果をどう見るか

2007年11月20日 11時30分22秒 | 都構想・IRカジノ反対!
 11月18日投票の大阪市長選挙で、民主党・社民党などが推薦する平松邦夫氏(元MBSナウ・ニュースキャスター)が、自民党・公明党推薦の現職市長、関淳一氏を破って、初当選を決めました。この大阪市長選挙での与党敗北は、私も全然予想していませんでした。「大阪市長選の方は、どうせ現職の関が勝ちよるわ」と思っていたので、東大阪市長選挙の方に関心が向いていました。

 私とて、この関という人物は大嫌いです。この際はっきり言ってやりますが、当人の写真を見てもらったら分る様に、<如何にも腹に一物もってそうな面構え>をしているでしょう。実際にやった事も、あいりん地区の住民票削除やホームレス排除を強行して、「臭い物に蓋」でお茶を濁そうとしたり、人気取りの為に元非行少女だった大平光代弁護士をいきなり助役に抜擢して、最後には大平氏に愛想を尽かされたり。
 歴代大阪市政のガンとも言える、WTC・ATC・フェスティバルゲートなどの三セク乱開発や、乱脈・職員厚遇問題についても、オール与党と一緒になってさんざん隠蔽に回った挙句に、問題が覆い隠せなくなると、今度は一転して「自分だけ良い子になろう」という態度を露骨に示し、あろうことか市営地下鉄の叩き売り(民営化)まで言い出す始末で。

 大阪市政というのは、昔からそうでした。90年代にも、花博開催による梅田地下街再開発に名を借りて、そこで長年営業してきた新聞販売の屋台を強制撤去する暴挙に踏み切り、散々世論の指弾を浴びました。当時の梅田地下街には「トラ(阪神タイガース)はタテジマ、市役所はヨコシマ」なんて壁新聞が張り出されたりしました。大阪を舞台にした漫画「ナニワ金融道」「ミナミの帝王」には、そういう役人の傍若無人ぶりを論った場面が一杯出てきます。要するに、「市民の嫌われ者」だったのです。しかし、オール与党体制のお陰で、選挙はいつも無風で、関も含めて、助役上がりが常に市長の座に居座ってきました。

 そういう意味では、今回の選挙結果は、投票率が10ポイントもアップし、民主党推薦の新人が前回比で得票を倍増して与党推薦の現職を打ち破っているという点では、確かに「反自民の風が吹いた」「民主党が参院選勝利の余勢を駆って、小沢騒動のダメージにも打ち勝った」という見方も出来ると思います。事実、マスコミにもそういう論調が目につきます。

・大阪市長選開票結果
 今回(2007年11月18日投票、投票率43.61%)
   367058 平松 邦夫 無新【民】【社】当選
   317429 関  淳一 無現【自】【公】
   113201 姫野  浄 無新【共】
    89843 橋爪 紳也 無新
     8199 藤井 永悟 無新
 前回(2005年11月27日投票、投票率33.92%)
   278914 関  淳一 無現【自】【公】当選
   189193 つじ  恵 無新【民】【社】
   165874 姫野  浄 無新【共】
    46709 松下 幸治 無新
 http://www.city.osaka.jp/senkyo/index.html

 しかし、割りと身近に大阪市政を見てきた人間としては、オール与党の実態をそれなりに知っているだけに、余り手放しでは喜べない、というのも正直な所です。上記の【民】【社】(民主党・社民党)にしても、今まで散々【自】【公】(自民党・公明党)と一緒になって、オール与党の甘い汁を吸ってきたではないですか。 南港や北港をバカバカ埋立てて、WTCとかATCとかいう誰も来ないテナント高層ビルを作って、無人の埋立地に地下鉄を通したりして、一杯赤字を作って。そして市役所の職員を手なずける為に、連合・自治労傘下の御用労組幹部や解同(解放同盟)に甘い汁を吸わせて、彼らを陰の選挙動員部隊として散々利用してきたくせに。

 そのくせ、問題が覆い隠せなくなると、今度は「自分だけ良い子」を装い、罪を全部御用労組や解同だけに擦り付けて、市政の問題を「職員厚遇問題」だけに矮小化して、その背景となったオール与党の癒着や三セク乱開発の問題から巧妙に目を逸らさせようとして。その結果、大阪市民は、バカ高い国保料・住民税の負担を強いられ、セーフティネットの相次ぐ後退に見舞われる破目に陥っているのではないですか。

 今回の市長選は、民主党が反自公の受け狙いで擁立した即席候補に、関の「裏切り」に怒った御用労組や解同が乗っかって、反自公の追い風をバックに当選を果たした、という事です。そういう意味では、「関市政が倒れた、与党推薦候補が敗北した」という一点については歓迎しますが、「平松新市政にも余り期待が持てない」というのが、正直な感想です。
 自民対反自民の構図という点では今年の東京都知事選や参院選と似ていますが、この時はまだ民主党系候補には多少なりとも反自民・革新色が感じられたのと比べても(何せ相手があの安倍や石原でしたから)、今回の候補者にはそれが何も感じられません。敢えて言うならば、かつての青島幸男・横山ノックや今の東国原・宮崎県知事のキャラに近いものを感じます。平松新市政が、当初の新市長の思惑も越えて「闇の北九州方式」の見直しに踏み出しつつある、今の北九州市政の様な展開に至れば良いのですか。

(参考記事) 
・大阪市長選、公開討論会 市政改革や地下鉄民営化で議論沸騰(JANJAN)
 http://www.news.janjan.jp/election/0710/0710274664/1.php
・自民、地方での党基盤の脆弱さ露呈…大阪市長選(読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071118i115.htm
・大阪市長選挙 創価学会の大敗北(オフイス・マツナガ)
 http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50483211.html
・元MBSアナウンサーのH・K大阪市長候補が解放同盟の機関紙に登場!(嶋ともうみ☆たしかな野党を応援し続ける勇気を!)
 http://shima-spirits-jcp.cocolog-nifty.com/taiki/2007/11/post_6a81.html
・大阪市問題まとめサイト(2007年大阪市長選挙特集)
 http://osakasi.livedoor.biz/
・市民グループ「見張り番」
 http://mihari.exblog.jp/
・大阪市問題の真相(全労連・大阪市労組)
 http://homepage1.nifty.com/osaka-shiro-so/seisaku_teigen/20061117_oosakashimondainosinsou.htm
・大阪ベイエリア研究会
 http://www10.plala.or.jp/bay_area/index.html
コメント (2)
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