アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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シチュウー懐古から食の問題に話が及ぶ

2008年01月21日 23時35分07秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 この前の休日に、久しぶりにシチュウー(写真及び過去の関連記事参照)が食べたくなって、新世界に行きました。新今宮の駅で降りて、阪堺線の踏切を渡って、環状線のガード下をくぐれば、もう其処は新世界のジャンジャン横丁。確か串カツ屋の斜め向かいにあった様な・・・いくら探しても、シチュウーを出していた”いづみ食堂”が見当たらないのです。確かここら辺にあった筈なのに。

 仕方がないので、近くの別の定食屋でランチを食べました。そこのオバちゃんの話によると、”いづみ食堂”はもう店じまいして、かれこれひと月以上になるとの事でした。それを聞いて、もうがっくり。何故なら、あのシチュウーは、もうあそこでしか作っていないからです。
 あの店は、確かに今風の感覚からすれば合わないのかも知れません。お世辞にもお洒落とは言えない。新世界というどちらかといえばマイナーな立地条件も災いしたのかも。しかし、中にはそういうレトロな感覚が良いという人も少なからずいた訳で、だからこそ「魔法のレストラン」などのテレビ番組にも取り上げられていた筈なのに。

 その日はもうそれでガックリ来て、行きつけの定食屋で晩飯を食べた時に、そこの女将にその事を言ったら、「最近はもう庶民の味の嗜好が変わったからね~」という話になって、そこからマヨラーの話題に発展していきました。「最近の若い子は何にでもマヨネーズを掛けて食べる」というアレです。それで鮭マヨ丼なんてのがランチに出てきます。
 ご飯にマヨネーズなんて・・・考えただけでゾッとする。はっきり言って、あんなもの何処が美味しいのだろうと思います。何時ぞや私もネットカフェのランチでその鮭マヨ丼に遭遇した事があって、しかも当日はそれしかランチメニューが無くて、マヨネーズ抜きにしてもらった記憶があります。

 その女将が言う事には、最近の若い子はもうそういう濃い味付けに慣れてしまって、そんなモノしか食べれなくなっているのだとか。だから、シチュウーの様な昔風の淡白な味付けの料理は、段々と廃れていくのだとか。しかしこれって、オーバーに言えば、国民全体が味覚障害に陥っているという事ではないだろうか・・・。そう言えば、「すき家」のメニューにも「ホワイトシチュー牛丼」とか「メガチーズカレー」なんてのがありましたね。しかし、牛丼の上にホワイトシチュー、カレーの上にチーズ・・・そんなモノ食いたいかなあ。

 そんな事だから、成人男性にメタボな人が増え、腹回りを測る特定検診が導入され、「肥満度×%以上の人からは医療費を余計に徴収する」なんて事を言われるようになるのです。しかし、それだけで済まして良いのだろうか。
 確かに、肥満になるのは個人の自己責任も確かにあります。人間そう簡単にメタボになるものではないし、少し工夫さえすれば、ダイエットは無理でも体重の現状維持くらいなら何とか成るものだからです。私の場合でいえば、タバコは吸わないし酒もそんなに飲まないのですが、かつてはコーヒーをよく飲みました。多い時は一日5杯は飲んでいた。そのウチの殆どをお茶に切り替えただけで、気がついたら体重が2キロは減っていましたから。

 しかし、自己責任だけではどうにもならない部分もある事も確かです。これだけ共働きが増え不規則勤務が増えたら、どうしても外食中心になるし、家庭の食事も出来合いの惣菜で済ます「中食」が中心にならざるを得なくなります。また食品メーカーはメーカーで、一旦濃い味付けに慣れてしまった国民に販路を拡大するためには、更に濃い味付けのものを売ろうとする。子どもを景品でおびき寄せてジャンクフードの味に慣れさそうとしているハンバーガー・チェーンの経営戦略なんて、その最たるもので。そういう店のハンバーガーが得てしてソースとマヨネーズでギトギトなのも、パテ(肉)の味をそれで誤魔化しているという面が無きにしも非ずで。

 それに、肥満の裏にはストレスの蔓延があります。仕事や生活で溜め込んだストレスを紛らわせる為に食欲でそれを満たそうとするから、過食症や摂食障害が広がるのでしょう。それを全て個人責任だけに求めるのは、どうかと思います。特定検診でメタボの注意を喚起するだけでは不充分。今の働き方(働かされ方)や生き方(生かされ方)にもメスが入れられなければ、メタボも味覚障害も解決しないと思います。況してや、それを個人の医療費増の口実にするのには絶対反対。そこまでするのなら、食品メーカーにも健康増進税を課さなければ不公平です。

 更に忘れてはならないのは、こういうレトルト食品やジャンクフード、外食チェーンの蔓延の裏には、先進国プレカリアートの食生活の貧しさや肥満の激増や、食の安全性にまつわる諸問題の発生と並行して、開発途上国におけるアグリビジネス(農業多国籍資本)による農産物買叩き・低賃金搾取・環境破壊が起こっているという事です。そうでなければ、あんな安価なコストで商品が作れる筈が無い。
 ついでに言えば、昨今のバイオ燃料需要増大によるとうもろこし農地の拡大・乱開発も、その発生の根は同じ。先進国の地球温暖化ガス削減は掛け声倒れに止めておきながら、そのくせ自分達の金儲けのためにはバイオ燃料確保に汲々として、途上国の麦作農地を無理やりとうもろこし農地に転換させて、彼の国々で食糧不足や更に新たな環境破壊を引き起こしているのですから、本末転倒も甚だしい。

 本当にメタボも肥満も無くそうとするのなら、それを生み出しているこれらの構造的な問題についても、解決にむけての取組みが為されなければウソになると思います。

 しかし、シチュウーはもう食べれないのだろうか。どっか他で作っていないのだろうか・・・。こんな事になるんだったら、前に”いづみ食堂”に行った時にレシピを聞き出しておけば良かった。
コメント (1)
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