アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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原発と「つくる会」教科書

2011年09月08日 22時44分12秒 | 戦争・改憲よりも平和・人権
 沖縄・八重山の教科書採択問題について、以前から気になっていた事を少し書いておきます。

・八重山教科書:教科書ネットの俵さんに聞く(沖縄タイムス)
(中略)
 5日までに、全国の公立582採択地区のうち十数地区で(注:右翼「新しい歴史教科書をつくる会」系の)育鵬社版の採用が決まったことが分かっている。全7社に占める使用冊数のシェアは推計で歴史3・6%、公民3・8%。市内一括採択となった横浜市が需要を押し上げ、全体の6割を占めた。
 「つくる会」系の扶桑社版が初登場した2001年採択時に歴史0・039%、公民0・055%で最下位だったことを踏まえると、今年は彼らにとって「大勝利」となるのだろう。年表の盗作があった同じ「つくる会」系の自由社版はほとんど採択されていないが、育鵬社は清水書院のシェアを上回る可能性がある。
 「つくる会」系が加わった採択は4回目で全国メディアの関心は低かった。教科書ネット21が採択に合わせて作成するパンフレットは01年は24万部、05年は30万部活用されたが、今年は約14万部。東京都大田区などの住民からは採択されて初めて「寝耳に水だった」という声を聞いた。問題意識を十分に浸透できなかったのは、私たちの反省点だ。
 だが、採択地域に共通するのは、保守系首長が自分の意をくみ取る教育長や教育委員を選び、教員ら現場の意見を聞かない制度に変更したことだ。逆に言えば、そういう強引な手法でしか採択されない。
 「つくる会」が結成されてから14年。この間、採択率10%を目指し、自民党有志でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」や日本会議など保守系組織の応援も受けたが、目標に届いていない。これらの教科書の採択に対する警戒は重要だが、国民の多くが使いたいと思っていない側面にも目を向ける必要がある。
 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-09-06_23072/

>だが、採択地域に共通するのは、保守系首長が自分の意をくみ取る教育長や教育委員を選び、教員ら現場の意見を聞かない制度に変更したことだ。逆に言えば、そういう強引な手法でしか採択されない。
 
 この教科書採択に見られる強引さには、これまで地方に原発を無理やり受け入れさせてきた手口を髣髴とさせるものがあります。如何に「保守系」と言えども、元々右翼系の人物は別として、今まで教科書問題についてまともに発言してこなかった首長や関係者が、急に現場の意見も聞かずに暴走し始めたのには、絶対裏に何かある筈です。
 況してや、沖縄戦では「戦争マラリア」の悲劇を経験し、2007年9月の「集団自決」歪曲教科書検定抗議の県民大会でも、沖縄本島集会に呼応して宮古・石垣でそれぞれ数千人規模の抗議集会が持たれた八重山です。単なる首長・教育長の「鶴の一声」だけで、今回の暴挙が強行されたとは到底思えないのです。

 それは、これら「保守系首長」や「教育長・教育委員」が、育鵬社の教科書を採択した理由を問われて、「改悪教育基本法の趣旨に合致している」「伝統重視の国家観を評価した」と、いずれも判で押したように、鸚鵡返しの回答しかしていない事からも明らかです。合致点や国家観の具体的中身も明らかにせず、まるで「そう答えろ」と、誰かから指示されているような感じで。その「請け売り」ぶりは、教科書批判派が、いずれも自身の戦争体験などに根ざした自分の言葉でこの教科書を批判しているのと、見事なまでに好対照を為しています。
 地元の八重山には自衛隊基地誘致の計画があります。沖縄県も普天間問題を抱えています。地元の反原発運動を切り崩した「原発マネー」と同様の、「防衛利権」がおそらく裏でうごめいているのではないでしょうか。

(追記)
 「防衛利権」も人間の良心までは買収できなかったようで。まずは一安心。>八重山教委協会 公民教科書、「育鵬社」を不採択(琉球新報)
 この件で御用メディアが早速犬の遠吠え。領土問題を取り上げないのはダメだが米軍基地問題を取り上げなくても全然OK、地元教委の暴走は正当な権限行使だが県教委の介入は違法。偏向しているのは一体どちらか。>教科書採択やり直しを要求 沖縄県教委、石垣と与那国は「介入」と反発 八重山教科書問題(産経新聞)
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