アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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労働組合は2人揃えば作れる

2013年08月29日 20時02分57秒 | 職場人権レポートVol.3
  

 前の記事では「順法闘争の芽生え」なんて事を書いたものの、もうバカらしくてこんな所で仕事する気にならなくなりました。
 だってそうでしょう。ここは仮にも物流センターですよ。それが何で納品も出荷(収納)も同じ場所で、身動きも取れないような状態の中で、怪我の危険に怯えながら働かなければならないのですか。作業や収納の為のスペースが充分に確保され、物や人が淀みなく整然と流れてこそ、物流センターと言えるのじゃないですか。それが身動きも取れず怪我の危険に怯えながら仕事しなければならないとは。これではレンタルの資材置場やトンネル工事現場などとも何ら変わりません。
 商品を入れる所と出す所(出す為に置いておく所)が同じと言うのは、家に例えれば玄関とトイレが同じ部屋という事です。郵便局や宅急便の兄ちゃんが「判子下さい」と玄関のドアを開けたら、家の人が外にお尻を向けて大便している様を想像してみて下さい。それがどれだけ異常な事か分かるでしょう。

 既に何人かのバイトとは「一体今の状態についてどう思う」という話もしました。聞くと確かに皆も「こんな状態おかしい」「仕事がやりにくい」「もうブチ切れる寸前」と口々に言います。中には「こうしたら良いのと違うか」と対案を示す人もいます。でも、誰も何も会社や上司には言いません。いや個人的には言ったりもしている様ですが、それが声となって現れません。
 その一方で、私も含めて、皆それぞれ仕事を抱えており、いつまでも他人の事には構っていられません。どうせ会社に言っても仕方ないので、とにかく目の前の自分の仕事を片付けようと、後先の事も考えずに、夕方には後ろで仕分けしていた分まで一斉に前に持ってきます。今ですら身動き取れなくなっているのに。

 もうバカらしくてやってられないので、今の仕事を続けながら、また転職活動を再開する事にしました。
 幸い、社員の方で勤務シフトを組み間違えて、申請もしていないのに私は今週27~29日を3連休にされてしまいました。前半の2日は定休で最後の1日が有休です。そのしわ寄せで、先週は6日連続ぶっ通しで出勤させられるというオマケまで付いて。社員の裁量で組む定休についてはまだしも、申請もしていない有休を何故勝手に放り込まれたのか。社員に尋ねたら、どうやら先月の有休を今月も勘違いして入れてしまった様です。
 私は当初、勝手に入れられた有休なぞ取り消して29日は出勤するつもりでしたが、前述の理由で心変わりし、再び29日の有休も生かして3連休を転職活動に充てる事にしました。

 

 そこで3連休の初日に、ハローワークで見つけてきたのが上記の求人票です。勤務地は大阪市中央区の、市の外郭団体が運営する会館です。結婚式場も併設されています。そこの事務・企画職です。
 当初は、この求人については余り応募に乗り気ではありませんでした。会館のHPを見ても、一体どんな用途で使われ、どんな特色があるのか良く分かりませんでした。単なる役人の天下り先ぐらいにしか思っていませんでした。でも良く調べたら、これまでこのブログでも取りあげて来た集会にも使われたりしています。そこには実際に私も足を運んだ事がありました。そう言えば、おしゃれなカフェテラスもあったなあ・・・と、徐々に応募する気が湧いて来ました。

 給与は月15~16万円と今より若干低めですが(上記求人票の青色下線部参照)、これは土・日に加え祝日も休みだからでしょう。私の所は土・日・祝日なんてお構いなしに、会社のシフトで休みが割り振られます。一応事前に希望日の打診はありますが。年間休日数が同じなら給与は今と同じ水準でしょう。
 何より嬉しいのが、準社員だが契約更新が原則で、正社員登用や定年後の再雇用制度がある事(同上、赤色下線部参照)。この手の自治体関連の求人は、大抵が半年や1年限り、長くても2年で雇止めとなるケースが大半ですから。仕事の有無ではなく予算が付くか付かないかで、契約が更新されたり雇止めにされたりするのです。

 しかし、「履歴書だけでなく職務経歴書も送れ」と言われたのには、ハタと困ってしまいました。今まで殆ど物流関係の仕事ばかりしてきたので、畑違いの職種に転職しようにも、自慢出来るキャリアがありません。フォークリフト運転免許や「はい作業主任者」の資格なんて、上記の職場では何の役にも立ちません。
 でも、それでも敢えてこの仕事を選んだのには訳があります。それは、一つには「腰痛を抱えたまま、いつまでもガテン系の仕事ばかりしていられない」という消極的な動機からです。これは現実問題そうなのだから仕方ありません。しかし、それとは別に「退職後に折角身に付けたパソコンの技能やブログの文章力を生かしたいし、それが市民運動やNGOの手助けになるなら更に願ったり叶ったり」という積極的な動機もあるのです。
 
 結局、志望動機は「生協で培った食品安全性や環境問題の知見と、物流業務で培った作業効率化や業務改善の手法に加え、退職後に自学で培ったパソコン・インターネット技能も生かして、市民運動やNGO活動を支援したい」という内容で、どうにかソツなくまとめました。
 「PC基本操作が必要」との事なので、履歴書も職務経歴書も無料作成ソフトをダウンロードしてパソコンで作成したので、志望動機さえ決まれば後は比較的スムーズに作業が進みました。
 ただ、過度に期待は出来ないでしょう。たった1名の採用枠に、この時点で応募者は既に10名に膨れ上がっていましたから。

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 しかし、その後はバイト求人誌を見て幾つかチェックしたものの、もう応募は全て取りやめて残りを全て休養に充てる事にしました。求人誌に載っている様な仕事は営業かガテン系が大半で、かなりの確率でブラック企業に遭遇する可能性も高いですから。今更、腰痛を抱えて、今と同じ様な仕事や会社に転職した所で何もなりません。

 特に、上の「月刊サイゾー」今年5月号(?)の記事「耐えても逃げても終わらない! ブラック企業“負の連鎖”をどう断ち切る?」の、NPO法人「労働相談センター」副理事長・須田光照さんの下記の発言を読んだ後は、一層その感を強くしました。

―みんな、ブラック企業に当たってしまった自分は運が悪くて、転職すればホワイトな会社に行けるんじゃないかという幻想を抱いている。でも、僕らは7000件の事例を見ていますが、大企業から中小零細まで、正直、ブラック企業ばっかりなんですよ。そこを“運が悪い”と捉えるのではなくて、その環境をどう変えていくか。ブラック企業に入らないようにするのではなく、入った後どうするのか。みんな、自分や家族の生活を守るために隣で働いている人を出し抜いたり、足を引っぱったりして自分だけ生き残るという処世術を身につけてしまっていますが、それは破滅への道でもある。企業内で労働者が立ち上がらなければ何も変わりません。一人では弱いけれど、数が多くなればなるほど力も強くなり、労働者と対等な立場に立てるんです。

―労組は2人以上集まれば組織として認められます。細かい手続きなど必要ありません。会社にとっては厄介な存在ですが、労組は憲法で認められた権利ですから、経営者は不正に解雇したりできない。そこから地域の労組と協力することで、さまざまな交渉ができるようになります。労組というと何かイデオロギーや人権意識が強くないとできない、と思っている人も多いかもしれませんが、そんなことはありません。海外ではごく普通なことですよ。労働三権はすごくよくできたものですし、私たちはそれをもっと上手に生かしていくべきだと思います。

 前職場での労働条件切り下げや「モノ扱い」に怒って、単身で労組に加入した私ですら、労組と言えばまだまだ、規約作って役員決めて仲間増やしてビラ撒いて・・・とにかくシンドくて大変で、何か大層な物というイメージがありました。実際、国鉄闘争の記録動画などを見ても、「毛沢東」みたいなオッサンが一杯出てきて、腕章まいて旗押し立てて盛んに当局とやりあって・・・みたいな場面が幾つもありました。
 それで方や私の職場はと言うと、芸能人とプロ野球の話しかしない奴とか、競馬友達とか、そんな人の顔しか思い浮かばず、そんな中で、俺だけ「毛沢東」みたいな真似なぞ出来るか・・・と言うイメージでいました。

 でも、「労働組合はたった2人からでも作れる」と考えたら、途端に気が楽になりました。念のために、手元にある労働法のテキストやネットの解説も見ましたが、そこでも「団体交渉」や「団体行動(スト・デモ)」で言う所の「団体」とは一体何名からなのか調べたら、「2名以上」と言うのが答えでした。

 「規約作って役員決めて、団交(団体交渉)でも会社を向こうに回して啖呵切って」とか「毛沢東」とか出てきたら、流石に私も「うわ~邪魔くさ、もうええわ」となりますが、「たった2人からでも作れる」と考えたら、すっと肩の荷が降りました。既に私は地域労組に個人加盟していますので、後一人誰か入れたら、他の会社から寄せ集めの地域労組ではなく、自分の職場でも自分たちで組合を作れるのです。
 勿論、現実には「たった2人」では何程の事も出来ず、もっと大勢の人間が必要なのですが、でも法的には2人揃えば、職場の労働組合として認められて、会社に団体交渉を申し入れる事だって出来るのです。

 自分の人生は自分だけの物ですから、転職活動も可能な範囲で続けながら、しかし、ただそれだけでなく、今の職場をどう変えていくかという事も一方で追求して行こうと、今は思っています。
コメント (1)
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