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何でもかんでもバイトに丸投げするな

2018年07月23日 11時16分14秒 | 職場人権レポートVol.3

私は大阪市××区の××物流センターで、株式会社××の契約社員として、構内作業に従事していますが、職場は慢性的な人手不足で、それを外国人バイトでどうにか補っている状態です。

先日7月21日(土)も欠員が出て、1番の仕分けラインは作業者不在のまま仕事が始まりました。後の作業配置は何とか埋まりましたが、7番、8番ラインはベトナム人バイトだけで回す事になりました。特に7番ラインは、新人のベトナム人女性が一人で仕分けしているような状態でした。彼女はまだ入社3日目で、ライン機器の操作がどうにか出来る程度にしか習熟しておらず、商品の積み方については完全に無知でした。

その為、私の部署にも応援要請が来て、急遽、私が午前9時15分から7番、8番ライン仕分けのフォローに入る事になりました。

8番は特に問題もなくフォロー出来ましたが、7番の新人ベトナム人女性は積み付けの基本が分からず、商品をほとんどカゴの棚の上に積んでいました。

 

普通は、大きな重い商品は棚の下に、小さな軽い商品は棚の上に積んでいくものですが、この女性は、大きな商品も小さな商品も、お構いなしに全て棚の上に積んでいたのです。

おそらく、彼女は自分の積み方に自信がないので、後で積み直そうと、全て棚の上に積んだのでしょう。しかし、こんな事をされたら、後で応援に入った人は、もう何も積めなくなってしまいます。そこで私は、女性の積み方を手直ししながら、自分の持ってきた商品を積んで行きました。

ところが、そんな「ながら作業」では、下手すれば、今度は自分自身が積み間違えてしまいます。案の定、この時も仕分け中に商品の数が合わなくなりました。仕分け後もラインの実績ランプが点滅したままになっている(仕分け未終了)のに、商品はどこにも見当たりません。

そこで、社員のノブ太さん(仮名)に調べてもらい、他店のカゴに商品が積まれていた事が分かりました。積み間違い箇所が見つかり、事なきを得ましたが、その時のノブ太さんの言い方に、すごく不信感を感じました。

ノブ太「××さん(私の本名)は積み方が丁寧過ぎる。積めなくても、仕分けを先に終わらせて、後で商品を積み直せば良い」
私「その場で積み直さなければ、自分の持って来た商品が積めない。後で積み直すなんて、二度手間な事なぞやってられない」
私「新人のベトナム人に積み方までちゃんと指導して下さい」
ノブ太「それは××さんが指導して下さい」

しかし、指導しようにも、その新人ベトナム人は、どうにか挨拶が交わせる程度しか、日本語が理解できないのです。
「商品の箱の大きさはマチマチだが、形は正方形と長方形しかない。それをパズルのように上手く組み合わせて、カゴの隙間を埋めて平らに積んで行けば、君も早く正確にキレイに積めるようになるよ」と、アドバイスしようとしましたが、その程度の日本語も理解できないのです。

 

そこで、再びノブ太さんを呼んで、「これでは仕事にならない」と言いましたが、ノブ太さんからは、「最初は誰でもそんなものだ。場数を踏む中で皆んな成長していく。ジェスチャーも交えて教えるのが先輩の役目」と、交わされてしまいました。

しかし、それも程度問題です。前述の簡単な説明すら理解できないで、どうやって日本で働けると言うのですか?どうやって仕事を教えろと言うのですか?

そもそも、外国人バイトの教育なんて、社員がすべき仕事ではないですか。バイトに任せるにしても、社員が不在の時に、一時的にバイトに任せるだけに留めるべきです。しかし、これでは完全にバイトに丸投げではないですか。もし、これで商品の積み間違いや破損が起こったら、一体誰が責任を取るのですか?

外国人バイトの教育まで既存のバイトに任せるなら、それに見合う教育をバイトに施し、それなりの時給を払った上で、実施すべきです。ところが、我が社は、最低賃金並みの安い時給でバイトをこき使いながら、事前の告知もベトナム語会話の教育もせずに、いきなりベトナム人バイトを大量に現場に投入して来ました。

「人手不足の穴を埋めるには外国人を雇うしかない」と会社は言いますが、そうなったのも、元はと言えば会社の責任ではないですか。勤務先は埋立地で、ただでさえ交通の便が悪いのです。しかも、職場は冷蔵倉庫で、夏は外気温との差が30度近くにもなります。そんな所なのに、時給900余円そこらで、交通費も一部しか払わない会社に、一体誰が来ると言うのでしょうか?

しかも、社員のレベルも低く、労働法や社会保険の知識もなく、労務管理もできず、それを根性論や偉そうな物言いで取り繕ってきた為に、今までも現場では社員とバイトとの間でトラブルが絶えませんでした。それで会社に愛想を尽かせて辞めていったバイトも決して少なくはありません。今の人手不足も、自ら招いた結果ではないですか。

7月21日の欠員も、人自体がいないのではなく、人はいるが欠勤者続出で人手不足になったものです。労務管理が全然できていないから起こった事ではないですか。そんな状態では、いくら人を雇っても、また同じ事を繰り返すだけです。

それを棚に上げ、何でもかんでもバイトに丸投げしないで下さい。作業ミスの責任を労働者個人にだけ押し付けないで下さい。

※以上の内容を、同じタイトル・文章(固有名詞は実名)で、会社HPの問い合わせページから送信しました。

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2 コメント

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人手不足 (まこと)
2018-07-23 14:45:13
「軽作業と言う名の重労働」である倉庫内作業で時給900円は、大阪のような都市圏では安すぎますよ。せめて時給1200円から1300円はないと、戦力になる人材は厳しいのではないかと。

いわゆるガテン系の現場の労働力不足は、リーマンショッククラスの世界的大不況が起こればともかく、ここ10年以上は変わらないというのは、採用現場では常識中の常識です。

ならばこそ、労働環境を改善する、教育体制を整備する、給与を上げる、残業を減らす、有給を取れるようにする、短時間正社員などフレキシブルな正社員制度を積極的に導入し、やる気のあるパートタイム労働者は積極的に正社員に登用して雇用の安定とキャリアアップの道を開くという取り組みを行えば、スタッフは定着するし、生産性も向上するはずです。

例えば、業種は違いますが、IKEAのようにビジネス的にも成功している企業は、従業員の待遇改善に積極的ですね。こういう企業は人手不足の世の中でも人気があります。

労働集約型産業だからこそ、労働者の待遇改善がビジネスの面からも不可欠だと思うんですけどね。
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昨日の報告 (プレカリアート)
2018-07-25 07:33:46
 ほぼ同じ内容で昨日コメントを書きましたが、仕事の後で疲れていた事もあり、余り詳しく書けませんでした。今日は丸々休みなので、もう少し詳しく書く事にします。

 会社HPへの意見投稿を機に、他のバイトからも「これも言ってほしい、あれも言ってほしい」という声が私の元に寄せられ、予想外の反響に驚いています。その内容も「しんどい事は全てバイトに押し付け、社員はバイトチーフと事務所でダベッてばかり」とか、もう惨憺たるものです。

 さて、その中で、会社からどんな反応が来るか、恐る恐る楽しみにしていたら、案の定、所長から「次長が君と会って話がしたい」と。そして、当日の夕方には実際に本社から次長が来られ、会議室で所長も同席の上で、短時間ですが私と面談してくれました。

 次長は、私が元いた事業所の所長で、私もよく知っている人です。数年前の業務改善プレゼン発表会の際にもお世話になりました。そういう人が対談相手だったので、少し安心しました。

 それでも最初は、私も何か怒られるのではないかと身構えていましたが、開口一番「君は何も悪くない」と言っていただき、私は内心ホッとしました。

 次長いわく「社員の丸投げについては、私も視察のたびに現場で嫌というほど味わっている。嫌な事、面倒な事は全てバイトに押し付け、自分は施設点検やデータ入力や商品運搬などの定型業務に埋没してしまっている(困難から逃げている)。それで仕事した気になっている。現状は君の報告よりも、もっと酷い」と。

 そして、「外国人バイト教育用の自動翻訳機も既に購入済みだが、ここでは誰も活用していない。私もここの社員には渡す気になれない。翻訳機は君に託すから、退職するまで自由に使ってもらえば良い。現状を打開するには、もうそれしかない!」とまで言い切って下さいました。

 「でも、自動翻訳だけでは、しょせん機械翻訳なので、ちゃんと訳してくれるか不安です。自分でもある程度はベトナム語で会話できるようになりたい。でも、本屋にはベトナム語のテキストなんてどこにもない。大きな本屋さんに行けば少し置いてあるが、どれもこれも内容が難しく値段も高い」と次長に言ったら、本社で講習会の時に使ったベトナム語会話のテキストも私にくれる事になりました。

 ベトナム語は私も試しに少しかじった事があります。文字は英語のアルファベットと同じで、その上下にコンマやコロン等の発音記号を付けて、「同音異義語」を使い分けるようになっています。だから、文字を読めば発音できるようにはなっているのですが、6種類あるその発音(声調)の違いが私にはさっぱり分からないのです。

 ここでは便宜的に「同音異義語」と書きましたが、正確な名称は何と言うのか私には分かりません。日本語で言う「橋と箸」「雲と蜘蛛」の違いが、ベトナム語ではもっと多岐に渡っていて複雑なのです。ネットで視聴してみましたが、私にはその違いが全然理解できませんでした。その声調の違いも、翻訳機とテキストを使いこなせば徐々に分かるようになるのだとか。

 そこから「中国人観光客相手に商売している黒門市場の屋台の兄ちゃんも、自動翻訳機使っているのだろうか?」という話になり、「あそこで売っている商品は全部ボッタクリだ。地方に行けばもっと安く買える」と、話が脱線。

 最後に「君の投稿は全部私の所に来るようになっており、今までの意見投稿も全部読ませてもらった。会社HPに投稿するのも良いけれど、せっかく所長がいるのだから、今後は何でも所長に言えば良い」(所長)。しかし、実際は「普段は事務所におらず、夕方からは現場で社員と一緒になってライン仕分けに追われているので、話す機会はほとんどない。特に、今回みたいに言いたい事が一杯あるような場合は、とても現場の立ち話だけでは埒が明かない」(私)。そういう感じで、面談は15分ほどで終わりました。

 私は、まさかそこまでトントン拍子で話が進むとは思っていませんでしたので、何か肩透かしを食らったような感じになりました。お陰で、こちらから言いたい事は何も言えませんでした。(ひょっとして、これが次長の作戦なのだろうか?)

 しかし、たとえそうだとしても、翻訳機も語学のテキストも、私が以前から欲しいと思っていた物だったので、私はそれで了承する事にしました。少しでもベトナム語が喋れるようになれば、それは退職して以降も、自分の財産になる訳ですから。

 ちなみに、もう一人の当事者である社員のノブ太は、昨日は公休日で面談には参加していません。私と入れ違いに、今日の出勤日に、この件で所長と面談する事になっているそうです。
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