実家を出て早や2年。ようやく馴染んだ西成・釜ヶ崎(あいりん地区)のホテルですが、隣人との騒音トラブルを機に、引き払う事にしました。
最初は、ホテルの今の部屋に住み続ける事や、部屋替えで対応する事も考えました。しかし、幾ら観光客向けにリニューアルされたホテルでも、所詮は釜ヶ崎の元ドヤ。壁がベニヤ板で出来ている事を知り、引越す事に決めました。幾ら部屋替えしても、ベニヤ板造りの部屋では、また同じようなトラブルが起こるでしょう。これではネットカフェ難民と変わらない。
新しい転居先は、同じ大阪市内の住之江区にある賃貸マンションです。洋間六畳のワンルームで、家賃は賃料2万8千円、共益費8千円、水道代2千円の計3万8千円。通常なら、これ以外にも、敷金や保証金、火災保険の金額も入れて10万円前後の初期投資が必要です。しかし、現在サービス・キャンペーン中で、たった1万7千円の初期投資で済みます。初期投資の安いのが何よりも魅力です。(上のチラシには、他に家具プレゼント特典もあるように書かれていますが、こちらは既に終了してしまいました)
賃貸マンションだけあって、一応キッチンもユニット・バスも付いています。今まで見たいな共同トイレ、共同浴場ではありません。遮音性も、SALC(鉄骨に高温で焼いて補強した気泡コンクリート)造りの建築構造なので、ベニヤ板造りのホテルよりはマシだと思います。エレベーターが無いので引越しが大変ですが、荷物も少ないし、2階部屋への引越しなので、何とかなるでしょう。
問題はむしろ、その後です。引越しだけでなく、電気とガスも、その日から使えるようにしなければなりません。そうしないと、エアコンも使えないし、風呂も沸かせないし、夜も暗闇で生活しなければならなくなります。
ベッドもしくは布団も、入居初日には用意しておかなければなりません。そうしなけば、硬い床の上で、寝なければなりません。出来れば、テレビ・冷蔵庫やパソコン用の机・椅子も、初日から使えるようにするに越した事はありません。
いずれも、通常の引越しならば、今まで使っていた家具や家電を、そのまま使う事が出来ます。しかし、私は今までホテル住まいで、テレビも布団もホテルの備品だったので、全て新たに購入しなければなりません。
隣近所との関係も、一応は賃貸住宅なので、西成のホテルよりは遮音性や耐震性に優れているのは確かです。西成の騒音トラブルみたいな事にはならないと思います。しかし、こちらも格安物件なので、果たしてどんな人が住んでいるか不安です。
職場のバイト仲間に聞いても、家賃5万円未満の賃貸に住んでいる人は、大なり小なり騒音に悩まされていました。家賃は収入の4分の1以下に抑えるのが理想だそうですが、月収20万弱の非正規雇用で、家賃に6万も7万も払える訳がないでしょう。住まいは人権。安価で良質な公営住宅をもっと建てろ!
幸い明日も休みなので、まだ引越しまで間がある今のうちに、周辺環境の下見に行って来ようと思います。本当に駅から徒歩2分なのか?周辺にスーパー、飲食店、弁当屋、銭湯、コインランドリー、リサイクルショップがどれだけあるか?その上で、今後の生活設計を組み立てて行こうと思います。
当初考えていた住之江区の1Rへの転居ですが、初期費用の安さの裏に2年縛り(最低2年間居住しなければ家賃数ヶ月分の違約金徴収)や不当請求(退去時に経年劣化も賃借人の不注意とされ賠償請求される)の可能性がある事が分かりました。
他にも、駅近の割には変に家賃が安かったり、初期費用の安さや入居祝い金などで顧客を釣る物件については、事故物件の可能性や、ヤクザ・隣人とのトラブルが潜んでいる事が多々あります。住之江の当該物件についても、その可能性が出てきました。
今のホテルなら、もしその様なトラブルに見舞われても、部屋替え等で比較的容易に対応できますが、2年縛りの物件で賃貸契約を結んでしまったら、その間、嫌でもトラブルと向き合わなければならなくなります。
それ以外にも、もし私が病気などで入院しなければならなくなっても空家賃を払わされるリスクや、転居に伴うランニングコスト上昇、あいりん地区の物価の安さや交通の便を考えると、たとえ隣人との騒音トラブルがあったとしても、あいりん地区から転出しない方が得策との結論に至りました。
その為、先程、不動産業者に当該賃貸契約の解除を通告しました。まだ正式に契約書を交わしていない今なら、まだ間に合いますので。
隣人との騒音トラブルについては、同じ地区内での系列ホテルへの転居で対応しようと思います。そちらの方が通勤最寄駅や行きつけの弁当屋にも近いので。
詳しい転居先が決まり次第、またお知らせします。