若桜鉄道と言えばSLや給水塔、転車台のある終着駅の若桜駅が有名ですが、途中駅の隼(はやぶさ)駅も見所満載です。
まず何と言っても隼駅祭りの開催が上げられます。元々この駅は近くにある隼神社の最寄駅として開業しましたが、モーターバイクの月刊誌が駅名にちなんで、スズキのGSX1300Rハヤブサ愛好家に「8月8日をハヤブサの日にして隼駅に集まるようにしよう」と呼びかけてからは、毎年8月8日前後の日曜日にハヤブサライダーが集まるようになりました。
それがきっかけで隼駅が注目されるようになり、地元で駅の保存会が結成され、前述の隼駅祭り開催や駅の保存・清掃活動が行われるようになりました。駅自体も、終点の若桜まで鉄道が開通するまではこの駅が終着駅だった関係で、駅員の駐泊所や荷物取扱い設備が残っていて、国の登録有形文化財に指定されました。私が訪れた時も、駅のプラットホームには荷物の重さを計る秤が保存されていました。
それだけでなく、ホームの片隅にはED301型電機機関車とJRのブルートレインが静態保存されています。この電機機関車は昔、石川県の北陸鉄道でダム工事の資材運搬に使われていたのを廃車後に譲り受けたものだそうです。ブルートレイン内部には隼駅祭りのパネルも飾られていました。
それと、もう一つ特筆すべきなのが、この駅が石破茂・現総理の生家の最寄り駅でもある事です。総理自身も、有名な鉄道ファンで、若桜鉄道の一日駅長も務められた事がありました。私は自民党の裏金政治は到底支持できませんが、総理の鉄道に対する愛情については、同じ鉄道ファンとして共感できる部分もあります。
週末にはこの駅にもカフェがオープンして隼駅関連グッズが販売されます。カフェ営業日には駐泊所として使われていた部屋も休憩所としてオープンします。私はそこで隼駅のポスターを無料でいただく事が出来ました。