今日、新世界のドン・キホーテに買い物に行ったらPCR検査キットを2種類販売していました。1万5千円のにしたんクリニック製と1万3千円余のジーンライフ(GeneLife)製の2種類です。両方とも自宅で唾液を採取し検査機関に郵送するタイプのものです。コロナ禍の中でも休めず仕事をせざるを得ない身としては、検査キットを買いたいのは山々ですが、簡単に買える額ではないので、帰宅してからもっと安い検査キットはないかネットで探しました。
すると、大阪の難波でPCR検査を予約なしで受けられる事が分かりました。大阪PCR検査センターという所が行っている検査で、費用もたったの2980円です。そこで早速、その難波の会場に行って来ました。場所は近鉄・地下鉄の難波駅から御堂筋の南西角に出た所にあるビルの1階にありました。タリーズコーヒーの隣です。看板が出ているので直ぐに分かります。
入口に検査キット購入用の券売機が数台あり、1回2980円の利用券を1枚から4枚まで買えるようになっています。私は利用券を1枚だけ買い、受付で検査キットを受け取りました。そして、ビニール製の手袋をするように言われ、自分の氏名・連絡先・生年月日などを受付票に記入するよう指示された後、奥の検査ブースに案内されました。
そこにはパーテーションで区切られた1人用のブースが、コの字型に10個ぐらい並んでいました。検査キットには6桁のIDナンバーが割り振られていました。ブースで、自分の唾液をストローを使ってキットの容器に流し込み、受付票にIDナンバーを記入して一緒に受付に渡せば、もう検査完了です。時間にしてわずか数分です。そうすれば、翌日23時以降には、大阪PCR検査センターのサイトにログインすれば、自分の検査結果が分かる仕組みになっています。
但し、これはあくまでも現時点において唾液中に新型コロナウイルスが含まれているか調べる為だけのものであって、これだけでコロナ感染の有無を証明する事は出来ないそうです。本当は陽性なのに、たまたま検査で引っかからなくて陰性と判定されてしまう場合もある訳ですから。これでは単なる「気休め」にしかなりません。
その上、検査結果を当日中に知りたい場合は、これとは別に3千円支払わなければなりません。陰性証明書の発行を求める場合は更に5千円追加です。最初は「たったの2980円」と言っておきながら、「当日結果を知りたい」「陰性証明書が欲しい」と言っただけで、その倍以上の価格に釣り上げる様子は、まるで「ぼったくりバーの手口」そのものです。
そもそも、にしたんクリニックやジーンライフの検査も、大阪PCR検査センターのそれも、検体郵送と会場受付の違いはあれど、同じ唾液でのPCR検査に違いはありません。それなのに、何故片方が2980円だけで済むのに、もう片方は1万円以上も値段がかかるのか?これでは相場なぞ、あってないようなものです。
それでもPCR検査が必要なのは、もうこれしか新型コロナウイルスを隔離する方法がないからです。たとえ、唾液による大まかな検査であっても、多くの国民が定期的に受ける事により、陽性者をある程度隔離する事が出来ます。隔離さえできれば、後は集中的に治療して感染を食い止める事が出来ます。そうすれば、やがてワクチンも開発され、患者の中に抗体も生まれ、感染を徐々に減らしていく事が出来るのです。
そうであるにも関わらず、何故こんな大きな値段の開きが出るのか?何故それを国は放置しているのか?そもそも、国も企業も、二言目には「新型コロナ感染防止が最優先」と言いながら、何故、自費診療でないと検査も簡単に受けられないのか?誰も好きでコロナにかかった訳ではないのに。国民に「外出自粛」を要請しながら「仕事は休むな」と言うのも、余りにも虫が良すぎると思います。
国も企業も、コロナ感染の広がりを「国難」と言い、「国民一丸となって、この国難を食い止めよ」と言うのであれば、コロナの検査ぐらい誰でも気軽に受けられるようにすべきです。そして、治療費も全額公費で負担すべきです。それでこそ初めて、国民も国を、従業員も企業を信頼できるようになるのではないでしょうか?
私も一週間前に下痢と発熱をもよおし、会社から「PCR検査受けて欲しい」と言われて受けようと思ったら「検査代2万5千円」と言うではないですか。
ちなみにその医師いわく「検査と言ってもピンキリだからねぇ」
なんだかなぁ、やっぱりこの国は変です…
それにしても、このPCR検査センター、やはり変です。幾らセルフ検査とは言えどもウイルス検査なんだから、スタッフに白衣ぐらい着せるのが普通。しかし当日のスタッフ男女3名はいずれも営業マンみたいなスーツ姿で、受付にボーッと突っ立ってるだけでした。それで私が「本当に信用の置ける検査なのか?」スタッフに質問してもボソボソと答えるのみ。多分このスタッフ達はどこかの派遣会社からろくに研修も受けずに来たのでしょう。
とにかく雰囲気がユルユルだったので、お構いなしに証拠写真をバシャバシャ撮らせて貰いましたが、これもちゃんとした所なら咎められる筈。スタッフにとってみれば、誰が何しようが所詮、他人事なのでしょう。
これは裏返せばボロい商売です。どこかワンフロア借りて、どこかの研究所と委託契約を結び、検査キットを融通して貰えば、後は派遣会社にスタッフを発注するのみ。PCR検査も客のセルフサービスなので、自分達はただの案内係に徹すればそれで良いのですから。
その代わり、コロナ感染と隣り合わせのリスクを背負う事になりますが、そんな事言い出せば、他の病院・介護や運輸・配送業も全て同じです。他のエッセンシャルワーカーと同程度のリスクでボロ儲け出来るのだから、まさにウハウハです。
しかし、そんな詐欺みたいなPCR検査でも、他にないから頼らざるを得ません。国がもっとしっかりしていたら、PCR検査なんて公費で全国民対象に実施出来る筈です。コロナ感染を食い止めるには、検査で感染源を絞り、集中的に治療するしかないのですから。
一応、当該PCR検査センターの提携先研究機関の名称をこちらに載せておきます。肥後橋夜間診療所、新福島ナイトクリニック、西梅田シティクリニックの3つです。時間があれば裏取りをしてみましょう。