中央競馬の厩務員組合がストを構えていた事をネットのニュースで知りました。
厩務員とは厩舎で働くスタッフです。調教師からもらう給与とレース賞金額5%の進上金が主な収入です。その中で2011年以降に入厩したスタッフは給与を安く抑えられていました。それまでJRAの売り上げが年々減っていたから。その削減額が半端ない。基本給2割削減の上、勤続給もカット。
しかしJRAの宣伝が功を奏して以後は売り上げが年々増加。にも関わらず給与は安く抑えられたままだったので、厩務員の不満が遂に爆発し、今回のストライキに至りました。
馬や騎手だけで競馬が成り立っている訳ではありません。裏方の厩務員がいてこそ初めて競馬が成立するのです。ところが、その厩務員の給与の安い事。中央競馬でも基本給は最低月15万円しかありません。地方競馬に至ってはわずか月12万円。勿論それに前述の進上金がボーナスとして加わりますから、強い馬を管理している厩務員はもっともらえますが、それでも精々月30万円超。地方競馬に至っては月20万円が限界です。
そんな安い給料でも働く時間は長時間。早朝2時には起きて3時過ぎから馬の餌やりや体調チェック、その日の調教準備をしなければなりません。調教後も馬のトレーニングをして、9時半過ぎに朝食を取り14時頃まで仮眠。その後も馬の世話や厩舎の掃除をして16時過ぎにようやく1日の仕事が終わります。しかも、調教や馬の世話中は事故の危険と隣り合わせ。それでも給与は月たったの10数万円。非正規の私の給与と同等か、それより更に酷いかも。
今回のストで競馬開催が危ぶまれる事を危惧した調教師会・JRA側は、非組合員の厩務員やOB、臨時のアルバイトで厩務員の穴埋めをする事になりました。俗に言う「スト破り」です。しかも、裏では労働組合の分断工作まで行っていました。4つある厩務員組合のうちの1つを切り崩し、ストから脱落させて、スト全体を切り崩しにかかりました。
そのせいでストは不発に終わりました。今週の中央競馬は通常通り開催されます。でも安い給与はそのままで、またいつ問題が再燃するか分かりません。組合員と非組合員、常勤スタッフと臨時スタッフの対立もそのままです。何ら問題は解決していません。スポーツ紙もJRAに遠慮してストの事にはほとんど触れず。触れてもJRAの肩持つ記事ばかり。
競馬ファンもこのストライキには概して同情的です。ネトウヨ(ネット右翼)の様に「ストはゴネ得だ!」なんて罵る輩はほとんどいません。競馬ファンの声の一部を下記に紹介しておきます。
厩務員組合可哀想すぎる。若手の給料を低い水準のまんまにしていいわけないよ。ちゃんとみんな同じ給与体系にして、待遇良くしてくれよ。そのためにこっちは勝っても負けても馬券買うんだから。
何らかの条件が飲まれたのか厩務員側が折れたのか
後者の場合待遇は改善されないので厩務員のなり手はどんどん減っていくだろうね
事実競馬学校厩務員課程の受験者も新給与体系になって12年で3分の1以下まで落ち込んだし
もう10年もすれば厩務員の確保すら困難になっていくだろうよ
最悪の結果になりましたね。
これではますます労組が機能しなくなります。
元厩務員の方が「毎日10時間労働で土日は休めない、それなのに手取りは10万台前半」と言ってました。
勝てる厩舎は賞金5%のボーナスがありますが、ないと地獄ですよね。
給料あげてほしいな。。。
これは物流業界で働く私にとっても、決して他人事ではありません。安い賃金に長時間労働。それに嫌気がさして人手不足に拍車がかかる。なのに経営側は臨時雇用でその場しのぎ。全くウチの会社と同じじゃないか!
既にツイッターでは#馬券ストライキのハッシュタグで厩務員組合を応援する動きも出ています。私もそれに呼応して、今日の阪神大賞典(阪神11レース)は馬券を買わずにテレビで観戦する事にしました。今日のメーンレースの阪神大賞典は◎ボルドグフーシュ、○ジャスティンパレス、▲ディープボンドの3頭で決まりでしょう。ひょっとしたら△アイアンバローズあたりが3着に食い込んで▲と順位が入れ替わるかも知れませんが、もし波乱があっても精々その程度まで。今日はテレビで◎○▲3強のしのぎ合いを楽しませてもらいます。JRAはスト切り崩しだけで済むと思ったら大間違いだ。
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◎①ボルドグフーシュ
〇③ジャスティンパレス
▲⑬ディープボンド
馬単①③⑬ボックス6点、3連単①③⑬ボックス6点の計12点。
三強馬の中では◎ボルドグフーシュが最も強い。神戸新聞杯では〇ジャスティンパレスに負けていたが菊花賞では逆転、有馬記念で更にその差を広げる。
次に強いのが〇ジャスティンパレス。鮫島駿・マーカンドからルメールへの乗り替わりで再度◎ボルドグフーシュに勝てるかも知れない。
三番手は▲ディープボンド。一昨年、昨年のこのレースの勝ち馬で、今回主戦の和田竜二が再び手綱を取る事になった。有馬記念では〇に0.1秒差に詰め寄った事からも、〇とは僅差で、ひょっとしたら◎にも勝てるかも知れない。
馬券の対象になるのはここまで。四番手評価のアイアンバローズは、昨年のこのレースこそ▲とは0.1秒差の2着を確保できたが、その後▲との差は広がる一方。ここでは無印。四番手評価でもこのレベルであるから、それ以下の他の馬はもう完全に馬券の対象外。
しかし結果は、
1着〇③ジャスティンパレス 3分6秒1
2着◎①ボルドグフーシュ 1.3/4
3着 ⑦ブレークアップ クビ
4着 ⑪アフリカンゴールド クビ
5着▲⑬ディープボンド 1.1/4
単勝③310円、馬連①③230円、馬単③①540円、三連複①③⑦1360円、3連単③①⑦3860円
3着にアルゼンチン共和国杯勝ち馬ブレークアップが入線。当該レースではキラーアビリティ(ホープフルS馬)やテーオーロイヤル(天皇賞春3着馬)も下す。なのに当該レースをハンデGⅡという理由で過小評価してしまい同馬を消しにしてしまった。
お陰で馬単を〇◎マルチで的中も、3連単を外してしまった為に、12点の買い目に対し配当わずか540円。もし馬券を買っていたら取りガミになる所だった。出走馬の過去の戦績を調べる際は、競馬新聞の馬柱に載っている分だけでなく、それ以外の情報もきっちり精査すべき。
競馬界も大変なんですね・・。
裏方さんのおかげで成り立っているはずなのに、その方々を蔑ろにするなんてありえません!
ましてや、表側の立場の人達がストを潰すなんて、言語道断でしょう。
いい記事を読ませていただきました!
m(_ _)m