講演前のごあいさつをされているのは、この春新しく赴任なさった副町長の小西さんです。
若々しいうえに(実際にお若いのだと思いますが)、なんというか人情味あふれる魅力的な方でした。
県からの派遣で小布施町にいらっしゃったのがご縁で、「ここ小布施で仕事がしたい」と思われたそうですから、小布施町の皆さんにとっては宝物が飛び込んできてくれたようなものですね。
「高校時代、落研(落語研究会)だったんですよ」とおっしゃっていましたが、ごあいさつの「落ち」は
「ボケ予防とかけて、信濃名物お焼きと解く。その心は、どちらも味噌が肝心」
さすがに「お後がよろしいようで…」とはおっしゃいませんでしたが。
こんなごあいさつで始まる講演会ってあったかしら?
宝物のゆえんです!
左の箇条書きは式次第ではありません。
いつものように講演会の前に、どこかの教室が「出し物」を披露してくれるのが小布施流なのです。
林・中扇地区が名乗りを上げてくださったみたいで、私が会場に着いた時にはもうこの歌詞は用意されていました。
一番、これは草津節の替え歌だな。
二番、小布施は花の町なんです。
三番、江戸時代から、小布施の栗は有名!確かにリンゴもおいしいし、サクランボだってとれます。
四番、言わずと知れた葛飾北斎の美術館は小布施にあります。
五番、私の知ってる小布施おなごは、気立てがいいだけでなくガッツもあります。
六番、なに?なに!
♪ボケぬ為なら一息入れて、仲間作って♪ここまではだれでも気がつくところです。最後がすごい。みんなでボケ予防をして「町おこし」だと歌ってるのです。
林・中扇地区の皆さんの、独創だと聞いて、最初に思い浮かべたのは
前センター長のT田保健師さんのことでした。
もう10年近く前に、ボケ予防をやりたいとエイジングライフ研究所二段階方式の導入を決めた方です。
それから各地区での教室の立ち上げ、人材の育成、もちろん個別指導・・・
それに応えた在宅介護支援センターの皆さん方の顔、顔、顔
保健師さんたちの活動をずーと支えてくださった林さんが、今センター長を務めていらっしゃいます。スタッフの頑張りがあったからこそ、ここまで住民の皆さんもボケ予防の意味を分かってくださったんでしょう。
さあ、みなさんの登場です。
私はまじめにここまでを報告しましたが、見てください。
楽しそうなこと!
思い思いの扮装でにぎやかに歌い踊るのです。それも結構派手な扮装です。ほっぺに赤丸も貼り付けてあります。
これにはおまけがあって、会場をさんざん沸かせたあと
「小西副町長、高槻先生、ご一緒にどうぞ」
「えっ!聞いてない。第一踊りを見るよりも歌詞に感動してたんだもの」なんていう言い訳を聞いてくれるような 林・中扇地区の皆さんではありません。
引っぱり出されて、ほっぺに赤丸付けて踊りましたとも。もちろん歌いましたとも!!!
小布施町では、この春、介護保険料を上げずに済んだということは、もう既に一つの町おこしになっていると思います。さらにまたどのような町おこしにつながるか、興味津津。