「少年のなかを流れる夏の川」2023年真夏のツアーレポート再掲です
最高気温32、8度。
「もうオワリか、あ~帰りたくない。まだまだこの川で遊んでいたいよう・・・」とぼくがつぶやいたら、
「じゃあ、ここに残って村の子になれば?毎日カヌー&川遊びができるよ」とさのっちが言った。
それはイヤだけど・・・でもまた遊びにきたいなぁ、と思った。
今日の「四万十川カヌー&川遊び。1日コース(B)」は、オモシロユカイだった。
ガイドのさのっちは、ノーテンキなおんちゃんだった。
おっす。僕の名前は、ゆうひ。神奈川からやってきた11才。
野球(ポジションはキャッチャー)をやってるよ。運動神経には自信があるよ。
とーちゃんとかーちゃんは、若いころ何度も四万十に遊びに来て、カヌーで川をくだってる。
僕も、小さいころとーちゃんと一緒に、2人乗りを漕いだことがあるよ。でも、今回は1人乗りにチャレンジ。
「今回は、ゆうひのために、小さめのカヤックを用意したからね」とさのっちが言った。
天気は、晴れときどき雨。
このような天気雨を、「きつねの嫁入り」とも呼ぶのだそうだ。ふーん。
口屋内沈下橋に集合した僕らは、
まず黒尊川にいき、シュノーケル&ライフジャケットをつけて川を流れてみた。
最初は、少し水が冷たく感じられたけど、エイヤ!と入ってしまえば、すぐに体がなれた。うーん、気持イイ。
黒尊川の淵の透明度はバツグンで、深いところを泳ぐ魚もよく見えたよ(川面の水温は、24度)。
そしてそのあとは、手長エビ探し。はじめて手長エビをゲットした僕は、ココロが震えたよ。やったぜ!と。
沈下橋にこしかけてお昼をたべたあとは、カヤックツーリング。いよいよだ。
まずは、川原でカンタンに漕ぎ方を教えてもらう。そして、トロ場で少しだけ練習して、川下りスタート!
(乗りはじめは、向きの変え方がうまくいかなかったけど)漕いでゆくうちに、だんだん慣れてきた。
となりでさのっちが、「考えるな、感じろ」と言った。
ブルース・リーの教えなのだそうだ、でも、ブルース・リーってWHO?
ゆるい流れを抜けると、ザァザァと速く流れる瀬に、艇がすいこまれていった。
初めての1人カヤック、はじめての瀬。ドキドキ。
緊張して顔が、体が少しこわばったけど、なんとかブジに通過。ふぅ~。これは、なかなかオモシロイなぁ。
川幅が広くなり、大きな景色のなかをゆくときは、
さのっちが自然のハナシなどをしてくれるけど、僕には、なんのこっちゃよくわからん。
それよりも、心地よい風と水のなかで、うとうとする方がイイ。
漕ぎ手をやすめ、フネの上でまどんでいると、バシャバシャ!
背中に、頭に大量の水がとんできた(さのっちがパドルで水をかけたのだ)。
ひゃー冷てぇ。一発で目がさめた・・・。くそー。やり返したいが、ヤツは逃げ足がはやい。
途中の川原に上陸し、オヤツを食べ、ポンジュースを飲んだあと、さらに下りゴールの勝間沈下橋へ。
もうすっかり自由自在に漕げるようになった僕は、まだまだもっと川をくだりたいなぁ、と思った。
ゴールから、スタート地点まで車でもどる。
そして、ラストは、空と川にむかって、大きくジャーンプ!ザブーン!
ああっ、ユカイな夏の日だった。いくつものはじめての経験ができたしね。
帰りたくないなぁ、でも・・・。さよなら、ありがと、夏の四万十川。
僕のなかを流れはじめた川よ。いつかまた戻って来るね。バイバイ。