あるBOX(改)

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キース・エマーソン逝去(2)

2016年03月12日 | 英国ロック
キース・エマーソン(享年71)

3月10日、カリフォルニア州サンタモニカの自宅で死亡しているのが
発見されたとの事。
彼の頭部には銃傷があり、サンタモニカ警察は、拳銃を使っての自殺と
みて調査を進めている模様。



彼の死を受け、Billbord Japanが4月に予定されていた来日公演の中止を
発表している。

近年の彼は、右手の神経障害の8本の指でしかキーボードを弾くことが
出来ない時もあり、一時は「引退」を仄めかしたりもしていました。

現役こそ続けていたが、症状がさらに悪化するのを自覚し、深く気に病んで
いたという・・・。

いざ鍵盤に向かうと「以前は可能だった事が出来ない」ジレンマに悩まされ
続けていたという事なのか・・・。

私のような者は「年齢的に仕方ない」「いま出来る事をやってくれれば」と
簡単に言うが、ロック界のトップに立った男には耐え難い苦痛だったという
ことなのか・・・。



私も色々言いつつ、どこかで期待していた部分はあるから、彼が持つ
「ファンに応えたい」気持ちに負荷を掛けていたのかも知れない。
彼のミュージシャンとしての自負もある・・・。

2月にはYouTubeで日本のファンへのメッセージを公開してくれた
キース・エマーソン。

東日本大震災では被災者に捧げる曲「The Land Of Rising Sun」
(日出ずる国へ)を字幕メッセージと共にYouTubeで公開する心優しき男でも
あった。

代表作「タルカス」は近年も吉松隆、佐渡裕らによりクラシックの編曲で
披露され、吉松氏が手掛けたNHK大河ドラマ「平清盛」の劇中音楽でも
オーケストラ版が流れ、多くの日本人の耳に触れる事になった。



吉松氏の還暦公演で演奏された「タルカス」を会場で聴いたキースは、
プロの日本人オーケストラが熱演してくれたのを心底喜んでいたとの事。

昔と違い、コンサートマスターが「キースは神!」と言い切るプログレの
おたくだったり・・・と、70年代後期とはまるで違う環境。
※「モンスター・モジュラー・システム」もギャグ扱いだったもんな。
 「ただのコケおどし」「今なら、ずっと小さなサイズで同機能が可能」
 ・・・とか言われてね。

それを心地良いと感じてくれていたのなら、ファンとしても喜ばしい思い
だった。



2010年のレイクとの日本公演はエマーソンの結腸ポリープ手術のため
中止(あの時もチケットを取ったものだが・・・)。

今回の来日公演も最悪の結果で中止となった。
クリス・スクワイアに続き、プログレ界のVIPの逝去。
本当に残念としか言いようがない。

A・フレイザーとスクワイアは前年の来日公演で素晴らしい勇姿を拝んだ後。
キース・エマーソンは、まさにこれから来日して公演を行おうかという時期。
※それに先駆けてTV出演の予定もあったそうだ・・・。

実に悲しく、寂しい。
素晴らしい楽曲、パフォーマンスの数々には感謝あるのみです。

キース・エマーソンよ、安らかに・・・。


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