西武秩父とは別線の「お花畑駅」。
なんの事はない、歩いて10分と掛からなかった。
そちらの駅から番場町通りを進むと、古い作りの建物がチラホラと見え始める。
ニ階建て洋風建築の病院も目立っており、このような大正ロマン溢れる建物が、いまも使われているのは嬉しい。
タバコ屋にも風情が残り、洋食屋や喫茶店にも同様な店構えがチラホラ。
まぁ、中身は結構フツーなのが面白いが。
都内には、わざとレトロな雰囲気出した店が目立つのだが、こちらはヤリっぱなし(笑)。
普通に「ラーメン」「チャーハン」「カツ丼」がウインドウに並んでいる。
「レトロ洋食」に徹して「チキンライス」「オムライス」「ポークソテー」なんて並べたら、もっと繁盛すると思うんだがなぁ。
あざといプロデュースやられたら腹が立つ反面、中途半端にヤリっぱなしなのも「勿体ない」と思っちゃうねぇ・・・。
気がつくと、先方に白髪の男性と20代後半と見える女性のコンビが建物を指さしながら散策中。
これが、「愛人と…」みたいな感じじゃなく「教授と助手」みたいな雰囲気なのが素晴らしい(笑)。ホントにそうかも知れんがね。
街並を楽しみつつ歩みを進めると、秩父神社に行き当たる。
まぁ、番場通りは参道でもあるので当然なのだが。
なに気に、門をくぐって参拝。
「一礼、二拍、二礼だっけ?」などと言いながら賽銭入れて願掛け。
あんまり熱心に願掛けしてないから何を祈ったか忘れたわ(笑)。
社殿を拝むと、特色ある装飾に驚かされる。
歴史が随分とある古社が、家康時代に権現造りの社殿が建立されたようで。どうりで日光東照宮に似た装飾だと思ったわ。
説明看板に「左甚五郎作」とあって、なおさら納得。
日光は「眠り猫」だが、こちらは「つなぎ竜」。
嵐のたびに「この竜が濡れている」というので、鎖で繋いだら静まった・・・・なんて伝説も名工・甚五郎らしい伝説で。
いまだに鎖に繋がれた竜の彫刻。「そんな荒唐無稽な迷信・・・」なんて言うのもヤボで。
最近は、そんな「民間伝説」がすっかり好きになっている私なのでした。
前の一行の長老みたいな御爺さんが、「良く残ったわねぇ」なんていう御婦人に「戦火から逃れたからね」と説明しており。
「あと一週間、終戦が遅かったら危なかっただろうね。秩父にはコンクリート工場があるから、終戦間際にはB29が上空を飛んでいた。熊谷が爆撃受けてたから、時間の問題だったねぇ」なんて話が聞こえてきて。
最近は余り聞かなくなった有り難い昔話、思わず御老人にも手を合わせそうになってしまいました(笑)。
もっと年長者の話聞いとかなきゃな。親父も亡くなる前には、そんな話ばかりしてたし。
最近「自虐的」「本当の歴史を知れ」とか言ってるヤツって戦争体験ないヤツばっかりだし(笑)。
――行き当たりばったりで思わぬ収穫あって、ご機嫌のワタクシ。
「チミゃ~、最高のガイドだよ」と、行程をすっかり任せている連れに感謝。←自分で仕切れよ!
脇にある「秩父まつり会館」にも、勢いでそのまま入る。
入館券は400円だが、まぁ「旅のついで」というワケで(笑)。
今回初めて知ったが。日本三大曳山祭と言われる「秩父夜祭」。
大きな笠鉾や屋台が展示され、ハイビジョンで夜祭の模様が上映され、疑似体験を楽しめた。
「だんじり祭りみたいに荒っぽくなくてイイね」と語る連れ(まぁ、ありゃ「街中ブッ壊し祭り」だからねぇ)。
なるほど、神道民俗系の祭りらしく子供歌舞伎が行われるなど、成人男性だけが主役じゃない雰囲気で。
笛や太鼓も女児が奏でたり、長老がシメ縄を結ったりと住民あげて300年以上の歴史を支えている風情なのが素晴らしい。
あぁ、なんか素敵な日本に出会えた・・・そんな気分に浸る。
ハイビジョンに映る花火・提灯・屋台の曳き踊りを見ながら、「ガキの頃、TVでやった『日本沈没』、エンディングの『日本が消えていく』とのナレーションとともに流れる同様の映像を見て、無性に寂しかった思い出」が甦った。
電車の時間も迫ってきた。
「良き日本を見た」感慨を抱きつつ西武秩父駅に戻り、仲見世を散策。
帰りの車中で楽しむべく「おやき(茸)」「みそポテト」「一番絞り」を購入。
土産の「芝桜ロール」も購入するが、これは後で「ナムコのロールケーキ博覧会でも人気」なんて文句見つけて「なんだよ、都内でも買えるんじゃね~かよ!」と落胆したが(まぁ、職場じゃ好評だったし、美味しかったので良かったとする)。
ポテトフライ・・・と言うより「天ぷら」に秩父名産の味噌を塗った雰囲気の味噌ポテトが、ビールに合う(も少し辛味噌で良かったが。おやきも濃い味が欲しかったが)。
良い旅だった。日帰りでも充分に満喫できた旅だった。
良い日本に出会って、「良い日本人にならなきゃな」と思い直した旅だった。
年長者を敬わなきゃな。
今の職場、PC出来ない横文字覚えられない年長者をバカにしたりする雰囲気あるのだが、そんな連中だっていずれは年老いるのだ。
その時シッペ返しを食らうがいい。
ワタシャ、今のうちに年長者を敬って徳を積んどくもんね。
――そんな事を思った秩父の旅だった。また夜祭の時期に行きたいな(12月で寒いだろうが)。
――完(あ~、また長くなった)
なんの事はない、歩いて10分と掛からなかった。
そちらの駅から番場町通りを進むと、古い作りの建物がチラホラと見え始める。
ニ階建て洋風建築の病院も目立っており、このような大正ロマン溢れる建物が、いまも使われているのは嬉しい。
タバコ屋にも風情が残り、洋食屋や喫茶店にも同様な店構えがチラホラ。
まぁ、中身は結構フツーなのが面白いが。
都内には、わざとレトロな雰囲気出した店が目立つのだが、こちらはヤリっぱなし(笑)。
普通に「ラーメン」「チャーハン」「カツ丼」がウインドウに並んでいる。
「レトロ洋食」に徹して「チキンライス」「オムライス」「ポークソテー」なんて並べたら、もっと繁盛すると思うんだがなぁ。
あざといプロデュースやられたら腹が立つ反面、中途半端にヤリっぱなしなのも「勿体ない」と思っちゃうねぇ・・・。
気がつくと、先方に白髪の男性と20代後半と見える女性のコンビが建物を指さしながら散策中。
これが、「愛人と…」みたいな感じじゃなく「教授と助手」みたいな雰囲気なのが素晴らしい(笑)。ホントにそうかも知れんがね。
街並を楽しみつつ歩みを進めると、秩父神社に行き当たる。
まぁ、番場通りは参道でもあるので当然なのだが。
なに気に、門をくぐって参拝。
「一礼、二拍、二礼だっけ?」などと言いながら賽銭入れて願掛け。
あんまり熱心に願掛けしてないから何を祈ったか忘れたわ(笑)。
社殿を拝むと、特色ある装飾に驚かされる。
歴史が随分とある古社が、家康時代に権現造りの社殿が建立されたようで。どうりで日光東照宮に似た装飾だと思ったわ。
説明看板に「左甚五郎作」とあって、なおさら納得。
日光は「眠り猫」だが、こちらは「つなぎ竜」。
嵐のたびに「この竜が濡れている」というので、鎖で繋いだら静まった・・・・なんて伝説も名工・甚五郎らしい伝説で。
いまだに鎖に繋がれた竜の彫刻。「そんな荒唐無稽な迷信・・・」なんて言うのもヤボで。
最近は、そんな「民間伝説」がすっかり好きになっている私なのでした。
前の一行の長老みたいな御爺さんが、「良く残ったわねぇ」なんていう御婦人に「戦火から逃れたからね」と説明しており。
「あと一週間、終戦が遅かったら危なかっただろうね。秩父にはコンクリート工場があるから、終戦間際にはB29が上空を飛んでいた。熊谷が爆撃受けてたから、時間の問題だったねぇ」なんて話が聞こえてきて。
最近は余り聞かなくなった有り難い昔話、思わず御老人にも手を合わせそうになってしまいました(笑)。
もっと年長者の話聞いとかなきゃな。親父も亡くなる前には、そんな話ばかりしてたし。
最近「自虐的」「本当の歴史を知れ」とか言ってるヤツって戦争体験ないヤツばっかりだし(笑)。
――行き当たりばったりで思わぬ収穫あって、ご機嫌のワタクシ。
「チミゃ~、最高のガイドだよ」と、行程をすっかり任せている連れに感謝。←自分で仕切れよ!
脇にある「秩父まつり会館」にも、勢いでそのまま入る。
入館券は400円だが、まぁ「旅のついで」というワケで(笑)。
今回初めて知ったが。日本三大曳山祭と言われる「秩父夜祭」。
大きな笠鉾や屋台が展示され、ハイビジョンで夜祭の模様が上映され、疑似体験を楽しめた。
「だんじり祭りみたいに荒っぽくなくてイイね」と語る連れ(まぁ、ありゃ「街中ブッ壊し祭り」だからねぇ)。
なるほど、神道民俗系の祭りらしく子供歌舞伎が行われるなど、成人男性だけが主役じゃない雰囲気で。
笛や太鼓も女児が奏でたり、長老がシメ縄を結ったりと住民あげて300年以上の歴史を支えている風情なのが素晴らしい。
あぁ、なんか素敵な日本に出会えた・・・そんな気分に浸る。
ハイビジョンに映る花火・提灯・屋台の曳き踊りを見ながら、「ガキの頃、TVでやった『日本沈没』、エンディングの『日本が消えていく』とのナレーションとともに流れる同様の映像を見て、無性に寂しかった思い出」が甦った。
電車の時間も迫ってきた。
「良き日本を見た」感慨を抱きつつ西武秩父駅に戻り、仲見世を散策。
帰りの車中で楽しむべく「おやき(茸)」「みそポテト」「一番絞り」を購入。
土産の「芝桜ロール」も購入するが、これは後で「ナムコのロールケーキ博覧会でも人気」なんて文句見つけて「なんだよ、都内でも買えるんじゃね~かよ!」と落胆したが(まぁ、職場じゃ好評だったし、美味しかったので良かったとする)。
ポテトフライ・・・と言うより「天ぷら」に秩父名産の味噌を塗った雰囲気の味噌ポテトが、ビールに合う(も少し辛味噌で良かったが。おやきも濃い味が欲しかったが)。
良い旅だった。日帰りでも充分に満喫できた旅だった。
良い日本に出会って、「良い日本人にならなきゃな」と思い直した旅だった。
年長者を敬わなきゃな。
今の職場、PC出来ない横文字覚えられない年長者をバカにしたりする雰囲気あるのだが、そんな連中だっていずれは年老いるのだ。
その時シッペ返しを食らうがいい。
ワタシャ、今のうちに年長者を敬って徳を積んどくもんね。
――そんな事を思った秩父の旅だった。また夜祭の時期に行きたいな(12月で寒いだろうが)。
――完(あ~、また長くなった)