ディスク3には、更に注目される要素あり。
「ドラマ期」の高音質ライヴ収録。
あったんだねぇ、こんな音源が・・・。
3. Go Through This (New York 1980)
4. We Can Fly From Here (New York 1980)
5. Tempus Fugit (New York 1980)
トーマトの不出来もあってか、アンダーソンとウェイクマンは
グループを飛び出したが
なんと残ったメンバーは、ニューウェイヴ畑の「バグルズ」
(ヒット曲「ラジオスターの悲劇」で有名)から、Vo.とKeyを
参加させ、新生イエスを編成。
パワフルで疾走感ある力作「ドラマ」を発表した。
さすがに歌は少し弱い感あったが、看板メンバーが抜けた穴を
埋めようとリズムセクションとギターが気を吐き、新メンバーも
健闘し、それがそのまま「ドラマ・ツアー」にも現れている!
5曲めのTempus Fugit(光陰矢の如し)なんて、
スタジオ版の再現度が高いし、その上でライヴならではの
ダイナミズムと疾走感があるんだからサスガです。
この時期のライヴのみで披露されてた「We Can Fly rom Here」も
2011年にスタジオ・アルバム用に再録。
トレヴァー・ホーンをプロデューサーに、ジェフ・ダウンズを
キーボードに再び迎えたアルバムは、なかなかの力作となったのでした。
「Go Through This」も、この時期のみのライヴ音源だが、
せっかくなら「レンズの中に」や「マシーン・メシア」も収録して
欲しかった。
そして3枚目の後半は、いよいよ「9012イエス」。
6. Rhythm of Love (Houston 1988)
7. Hold On (Houston 1988)
8. Shoot High, Aim Low (Houston 1988)
9. Make It Easy/Owner of A Lonely Heart (Houston 1988)
トレヴァー・ラビンをギターに、キーボードに初代メンバーの
トニー・ケイを迎え、J・アンダーソンもヴォーカルに返り咲いた
80年代後半のイエス。
若い感性のラビンが作るシャープでポップな曲調で
シングル「ロンリー・ハート」をヒットさせ。
アルバムの方もヒット(原題は「9012」)、完全にシーンの
トップへと復活した。
その勢いを駆ってのライヴだから、やっぱり充実してます。
ラビンの“ロック”ギターも軽快に走ってます。
録音もイイです。
こうなるとアレですな。
やっぱり「9012LIVE」の公式フルヴァージョンが聴きたくなりますな。
結論。
YES3枚組LIVEアンソロジー「Word Is Live」
(邦題「ライヴ・イヤーズ」)は、素晴らしい発掘音源盤であると共に
すごくフラストレーションが溜まるライヴ音源集・・・なのでした。
まぁ、「こんなのがあったんだ」という嬉しい発見と、
「これだけの音源が残ってるなら、もっと膨大なライブ・データが
残ってる筈だ。それらが完全な形で公開されたら!」という“希望”も
残されてるんですけどね。
その希望が叶えられる時が来ることを信じておりますよ。