さて護衛艦一般公開でのあるあるです。
①速度標
光人社と言う出版社があります。戦争体験記とか兵器の解説本などが多数シリーズ化されています。「軍艦入門?」を以前持っていたのですが、その中で「速度標」と言う仕掛けが面白く、なるほどと言った感想を持っていました。実物を一度見たいと思っていました。
新習志野の岸壁で5月24日に、護衛艦「やまゆき」の一般公開でそのことを思い出し探してみるとありました。4月19日の横須賀のイージス艦一般公開では忘れていました。どんなものかお見せします。
5月24日新習志野 護衛艦「やまゆき」
8月2日横須賀 護衛艦「いかづち」
システム化された護衛艦で、このアナログさ。面白いでしょう。
これは「速度標」といいます。ヤード両端に装備され、自艦の速度を他艦に知らせる為に用られるそうです。旗艦で掲揚されると後続艦の信号係りが確認し、その速度に合わせて艦隊を組んで航行するようです。通信で連絡すれば済むと思うのですが。
この様な形も昔は何か意味があったのでしょうが、円錐形で籠状のもので赤色に塗られており、これを決められた位置に上下させることで速度を知らせるようになっているそうです。
たとえば後続艦から見て、両舷後進半速…左右同じ高さ(これを仮に基準の高さとする)
両舷前進微速…基準より左右とも低い位置する。
とかいろいろ組み合わせるそうです。
②錨の位置
4月19日のイージス艦の情景です。「アレッ」と思いませんか。
同じく、米軍のイージス艦です。こちらも同じです。共通なことがあります。
気が付きましたか、艦の右舷側に錨が無いのです。船首センターと左舷に錨があります。
8月2日の横須賀での「いかづち」の錨なめの対岸の米軍艦にも、右舷に錨がありません。
5月24日の新習志野の退艦した「しらせ」の船首です。わたしは、錨はこんなイメージだったのです。両舷にありますね。
8月2日の横須賀の「むらさめ」の船首のアップです。最新の錨はこんなデザインです。千葉の香取神宮には昔の軍艦の「かとり」の錨が献納されていますが、昔の錨の絵の通りでした。
さて「むらさめ」が係留されている岸壁で知り合ったかなり高官の自衛官の方の解説によりますと、港内に投錨する場合、投錨ポイントが指定され、そのポイントに正確に投錨することが要求されるそうです。そのため、艦のセンターライン上に錨がある方が、正確に投錨することが出来るので、最近はこの様になっているとの事です。
かなり専門的な解説でしたので、わかりやすく翻訳したので、正確にお伝えできているか心配です。
一般商船はどうなっているのか聞きそびれました。念のため5月に進水した大型客船の画像を見てみましたが、両舷についていました。
軍艦だけの事情なんでしょうか。また疑問が増えました。
説明していただいた高官の方は、乗り組んでいる方ではなく、横須賀の海上自衛隊の施設の高官のようでした。艦の名前がネームプレートになかったのが、チラと気が付きましたので。
いつも思うのですが、隊員の方々、素人の質問に大変親切に応対していただきます。こちらといたしましては、くだらない質問はせず、少しでも隊員の方々を感心させる質問をするように心がけているのです。それが礼儀かなと思っています。
これでヨコスカマリンフェスタの報告は終わりです。長い間ご覧いただきありがとうございます。