まるみのあっちこっち巡り

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那谷寺 西国33カ所を巡礼したご利益があるという古刹

2017-09-15 14:11:36 | お出かけ 中部


西国33カ所を巡礼したご利益があるという古刹。
芭蕉が愛した白山信仰と胎内くぐりの寺である
那谷寺の開基は養老元年(717年)で、
平成29年開創1300年を迎えました。







初めて訪れたので、特別拝観区域も可能なチケットを購入し、
山門をくぐりましたが、見応えがありそうです。







朝の雨に濡れて緑が目にしみるようでした。







ゴールデンウイークの頃の日本は、
シャッターを切りたくなる光景にたくさん出会えます。







杉並木や石灯篭の並ぶ参道から回遊式に境内をめぐると
一歩踏みしめて歩くごとに心が洗われてくるようです。
見事な庭園にも目を見張るのですが、
驚きの光景はもう少し先です。







国名勝指定園の奇岩遊仙境

元禄2年(1689年)「おくのほそ道」の松尾芭蕉は、
弟子の河合曾良と山中温泉で別れ、こちらに参詣し、
奇岩霊石がそそりたつ遊仙境の岩肌を臨み句を詠んでいます。

「石山の 石より白し 秋の風」 芭蕉







境内165,000㎡に奇岩遊仙境、大慈悲本殿、三重塔、
護摩堂、鐘楼堂など7棟の国重要文化財と、
名勝指定園があり、四季折々の美しい景観を楽しめます。







「自然こそ神仏」の教えによって大切に守り続けられた
美しい境内は、心を癒す場所に違いありません。







岩窟内にある本殿は、古代より人の魂の輪廻転生の場、
禊再生、胎内くぐりのの聖地にあり、自然の教えを大切にし、
境内を心癒す天然の道場としました。

この本殿の「胎内くぐり」もしました。
この世に生きている諸々の罪を洗い流し、
再び母の胎内より白山のように白く清く生まれ変わり、
出直せたのかどうかは定かではないのですが・・・。







白山の神を信仰し、自然の岩山洞窟を本尊とする寺院で、
もとより神仏をともに祀ってきたそうです。







平安時代花山法皇により岩屋寺より那谷寺と改名され、
境内全体を観音浄土不陀落の山の如き
庭をつくられたのだそうです。







重要文化財の三重塔

中世、一向一揆等の戦乱で堂塔はことごとく焼失。
ほとんどの建物は寛永17年(1640年)
加賀藩主前田利常公が荒廃を嘆き、寄進されました。








金堂華王殿

平成2年に650年ぶりに再建された金堂。
総桧造りにて鎌倉時代和様建築様式、
本尊丈六の十一面千手観音を始め、白山曼荼羅、
秦澄神融禅師、中興の祖花山法皇を安置しています。






新緑の季節に訪れることができ、
絶妙の自然美にも本当に驚かされましたが、
紅葉する秋にぜひもう一度訪れたい、
その時は、山中温泉に宿泊しようと思います。

石川県小松市那谷町ユ122
自生山 那谷寺

2017.5.1
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