平泉文化の中心をなす名刹の中尊寺は、
850年、慈覚大師円仁によって開かれます。
その後、12世紀初頭に奥州藤原氏初代清衡により
大規模な堂塔の造営が行われました。
最初の写真は、中尊寺本堂ですが、
町営の駐車場から老杉と山の空気が作り出す
荘厳な雰囲気の月見坂を登って行きます。
国宝の金色堂は更に先になります。
地蔵堂
1877年の再建で、本尊は地蔵菩薩。
隣に建つ祠には道祖神が祀られています。
本坊表門
本堂の正面に建つ表門は、
薬医門とよばれる形式の門。
伊達兵部宗勝の屋敷門を
移築したものと伝えられています。
法華経の教えに浄土教や密教を加え大成された
天台宗の教えに基づく伽藍が境内に建ち並び、
盛事には四十の堂塔、三百余りの
禅坊(僧の宿舎)を数えたといいます。
鎌倉時代以降、大きな庇護者を失い次第に衰退、
1337年の火災で多くの堂塔、宝物を焼失しました。
讃衡蔵
奥州藤原氏の残した文化財3000点あまりを所蔵する
寺宝展示施設となっています。
平安期の諸仏、国宝中尊寺経をはじめ、
多数の仏教美術工芸品を収蔵しています。
拝観券にて、讃衡蔵・金色堂・経蔵・
旧覆堂を拝観できます。
国宝建造物第1号の金色堂は、
創建当初からそのまま残る唯一のもので、
奥州藤原氏四代の御遺体が安置されています。
黒漆塗りに金箔を施した華麗な小堂の前に人だかり、
極楽浄土を描いた内陣がまばゆく輝き魅了します。
経蔵
創建時の古材を用いて再建されたもので、
堂内には平安時代の彩色文様が確認されるとか。
国内最古(1122年)の棟札が伝えられます。
1716年に建立された弁財天堂。
水面に映える紅葉も美しく、
思わずシャッターを切ります。
能楽殿
毎年5月4日・5日に古実式三番と神事能が
中尊寺一山の僧侶によって勤められます。
能舞台が正統かつ本格的な能舞台として
2003年に国の重要文化財に指定されています。
松尾芭蕉『おくの細道』の
「五月雨の降残してや光堂」でも有名です。
岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関 202
2023.11.1
にほんブログ村