トニー賞「最優秀ミュージカル作品賞」に輝く
巨匠ソンドハイムのミュージカル日本初演。
1980年制作のイタリア映画『パッション・ダモーレ』をもとに
ミュージカル化したそうですが、
19世紀後半のイタリア・ミラノが舞台です。
幕が上がるといきなりのベッドシーン。
ミュージカルでありながらこの始まりには驚きましたが、
ミラノを舞台にめくるめく男女の愛は、
「パッション」の名にふさわしいものでした。
若く凛々しい将校のジョルジオと愛し合うのは
人妻のクララでしたが、上官の従妹フォスカに求愛され、
奇妙な三角関係を描く作品です。
「ただ愛すること」が愛なのか?
「ひたすらに愛されること」が愛なのか?
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フォスカは、バツ1で病弱で醜女。
(財産目当ての結婚で騙されたのですが…)
避けられているとわかりながらもジョルジオへの
愛しい想いがエスカレートしていくのです。
難しい楽曲に挑む実力ある演者のミュージカルで、
ミュージカルの奥深さを知りました。
作詞・作曲:S・ソンドハイム
台本:J・ラパイン
演出:宮田慶子
出演:井上芳雄、和音美桜、シルビア・グラブ、福井貴一他
新国立劇場(中)
東京都渋谷区本町1-1-1
2015.10.22