仇同士の家に生まれながら運命的な恋に落ち、
争いの終結を願いながら、ひたむきに互いを愛した
シェイクスピアの名作が原作。
2001年にフランスで生まれたミュージカルで、
2011年に日本オリジナル版として新たに誕生し、
2021年新たなキャストで上演されることに。
幕開きに歌われる迫力満点の<ヴェローナ>、
若者たちの躍動感溢れる<世界の王>、
ロミオの心象風景を鋭く描き出した<僕は怖い>など
歌とダンスで、登場人物の葛藤をより繊細に描いています。
特に強烈な存在感を放つ〝死のダンサー〟
愛と死、破壊と再創造といった哲学的テーマを
表出させているそうですが、視線を注ぐのは、
ロミオより〝死のダンサー〟になってしまいました。
(ダンスがあまりにも上手なのですもの)
〝近未来を思わせる、破壊された世界で起こる物語〟ですが、
原作の「ロミオとジュリエット」も改めて読みたくなり、
小説で楽しむ戯曲シリーズで読んでみるとこれが

永く愛され続けてきた素晴らしい物語は、
戯曲としても小説としても優れたものは時を超え、
現代まで生き残り、さらに輝くもののようです。
若さは止まるということを知らず、死をも恐れない。
これが「ロミオとジュリエット」
作:ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出:小池修一郎
出演:黒羽麻璃央/天翔愛/前田公輝/大久保祥太郎/
吉田広大/春野寿美礼/小㞍健太他
TBS赤坂ACTシアター
2021.6.3