江戸時代から明治にかけて中国筋第一の銅山町。
幕末から明治にかけて「弁柄の町」として
全国に知られていた吹屋。
こちらだけを見学して吹屋を後にと思いましたが、
受付の女性にせっかく遠くから来たのだからと
お得になるセット券を勧められ、
確かに次回はなさそうと購入しました。

この家は、弁柄窯元片山浅治郎家の総支配人
片山嘉吉が分家され、明治7年頃より企画し本家の
材木倉より良材を運び、石州の宮大工により、
明治12年に完成されたものです。

2021年に公開された映画「燃えよ剣」の
ロケ地の一つとなっている吹屋の町並みですが、
このふすま絵もロケに利用されています。
新選組副長・土方歳三の生涯を描いた司馬遼太郎原作、
脚本・監督は原田眞人、主演は岡田准一の映画。

建設された当時の模様が最もよく保存されており、
当主に請い、郷土館としているそうです。

間口5間、奥行16間、中級の商家の定形で、
店より通り庭で母屋の奥に味噌蔵、米蔵を配し、
土台と外側の柱はすべて栗の角材を使い、
縁敷居は桜の巨材を使っています。

母屋の採光のため中庭をとっています。
専門家も「これほどの良材と大工の手のそろった
家は世にすくない」と感嘆しているとか。
岡山県高梁市成羽町吹屋
2024.5.16
