飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

男のセーフティーノーツ その7

2008-12-16 20:44:18 | ハング(hangglider)

翼のリーディングエッジをきれいに保つために入れられているルミラー。

機首から出し入れが出来るこのルミラーは、うっかりすると、中で折れてしまう事があります。

折れるときは、たいていが機首部分、ノーズコーンの直ぐ横。

このルミラーの折れは、実はとても怖いものなのです。

ルミラーが折れたまま飛んでしまうとどうなるか?実は、強いアドバースヨーが発生し、ハンググライダーは思った方向に旋回出来なくなってしまうのです。

つまり、ノーコン状態。

ルミラーの折れが原因で、翼につく突起の高さは、わずか1センチに満たないもの。しかし、このわずかな突起が致命的にグライダーのコントロールを失わせてしまうのです。

なぜこのようなことが起こってしまうのか?その原因は、以前私がFLYAIRでレポートを出したことがあるのですが、ハンググライダーのコントロール性を保つ上で、実は、翼の中央部分の気流の状態が非常に大事なようなのです。

以前の実験では、旋回内側の翼の中ほどでは、局所的な「失速」が確認できました。

どうもこの「失速」が、ハンググライダーにおける低速の旋回では重要な役割を担っているようなのです。

ルミラーの折れが原因で、そこから気流の剥離が始まってしまうと、上記のことがうまく行かなくなるため、旋回が出来なくなるのでは?というのが、とりあえず私の説です。

ともあれ、皆さんはプレフライトチェックの時は、ルミラーの折れにも注意してください。

ノーズコーンの直ぐ横。結構注意しないと発見できませんよ!

コメント
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