飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

鎧が出来るまで その38

2009-10-07 22:50:09 | ハーネス(HG harness)

Dscf0031 削りだされたピッチトリマーの原型たち。

この後、穴あけ加工がなされ、研磨処理が施されます。

実はこのピッチトリマー。技術的にはもっと小さく作ることが出来ます。

しかし、以前、納品したばかりのハーネスで、顧客がピッチ角が簡単に変わるからと面白がってしまい、シミュレーターに下がった状態で連続して30分ほど動かし続けたところ、ロープの表面が融ける不具合が発生したとのクレームがあったため、対処として、ピッチトリマーの表面積と熱容量を稼ぐため大きくしました。

と、いっても、これは通常では考えられない使用方法。

ロープスライドタイプのハーネスと違い、RXCシリーズはレールスライドタイプのため、メインラインはしっかり後ろまで移動するので(だからピッチ安定のよいハーネスになる)前方に張られたピッチラインには、体重の1/5ほどの荷重がかかってしまいます。

その荷重を支えるため、ピッチトリマーには大きな摩擦力が必要になるわけです。

そのため、ピッチトリマーの動作時は、どうしても摩擦熱が大きくなってしまうのです。。

しかし、マニュアルも読んでくれない、インストラクターのレクチャーもほとんどなされない現状としまして、どんな使い方をしても壊れなくしておかなければならないため、仕方なくこのような対応をしたものです。

常識的な使い方をしていただければ、もっとカッコいいハーネスが作れるのですが…。

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鎧ができるまで その37

2009-10-07 08:15:23 | ハーネス(HG harness)

Dscf0030 旋盤で、削りだして形を作っていきますが、ピッチトリマーには二つの形があり、凸型をした方、平らな方があります。

凸型の方は、その出っ張り分の寸法がシビアで、寸法を管理しながら精度を出していきます。

また、ロープに接する面は滑らかさが要求されるため、後に研きはかけますが、この段階でもできるだけきれいに削っておきます。

只今の納期状況。バックオーダー7着、納期は2ヶ月ほどです。

お待たせし、申し訳ございません。 

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