今日も快調に燃えています!我が家のアクレイム‥。
さて、この二次燃焼という言葉‥。
一次燃焼室で燃え残ったガスに、もう一度高温と十分な酸素を与えることにより再燃焼させて、薪を無駄なく、そして、煙も出さない効率的でクリーンな燃焼をさせていることを言います。
たいていの高級薪ストーブは、二次燃焼室で再燃焼させる方法か、クリーンバーン方式といって、一次燃焼室の上部で再び十分な酸素を供給することによって再燃焼させるか、この二つの方法に分けられ、先の二次燃焼室を用いる方法には、触媒を使う方法と、セラミックを使って燃焼しやすくする方法とに分けることが出来ます。
で、我が家のアクレイムは、セラミックを用いた二次燃焼室を持つタイプになるのですが、ストーブが暖まるまでは、上部の「ダンパー」をあけて燃焼させ、十分にストーブが暖まって二次燃焼が起こる温度に達したら、このバンパーを閉めて後ろの二次燃焼室に未燃焼ガスを送り込み燃焼させる構造になっています。
早い話が、最初はストーブを温めるために一生懸命に薪をくべて、「よし!」というところでバンパーを閉めて本領発揮!ということなのです。
しかし、実際薪ストーブを扱ってみると、この二次燃焼を確実にさせるには、結構経験が必要なのです!
マニュアルでは、「ストーブトップの温度が260℃を超えたらダンパーを閉めて‥。」と書いているのですが、実際にはこの通りにやっても、おそらく二次燃焼には入りません(驚)!
最初のうちは、マニュアル通りの手順でダンパーを閉めてみると、煙突から白い煙がモクモクと立ち上り、「おかしいな‥」と私も思っていました。
煙突掃除をしてみても、思った以上に煤が出てきてしまう‥。
しかし、私も薪ストーブを使っているうちに、大事なことに気が付くことが出来ました。
マニュアルは、あくまでストーブを絶対に壊さないようにマージンをもって書かれたもの‥。
実際に二次燃焼させるには、ストーブトップの温度だけでなく、ストーブ全体が暖まったことを自分の感覚で確認し、それからダンパーを閉めないと、本当の二次燃焼は起こらない‥。
このことに気付いたのです。
特にウチのアクレイムは中型ストーブといわれながらも、重さは200キロ近く、大型ストーブに匹敵する重さがあり、なかなかストーブ全体が温まりにくい機種なのです。
そのため、ストーブトップの温度計の示す温度は、正直参考程度にしかなりません。
実際に、ウチのアクレイムを確実に二次燃焼させるには‥。
まずストーブに詰めた薪が、すべて熾火になるくらい燃焼させて、その後、再度薪をくべてストーブトップの温度計が280度から300度に達するのを確認しながら、ストーブからくる輻射熱が十分であることもチェック。その後にダンパーを閉める‥。
二次燃焼が成功したら、「ゴー‥」という低周波の音が静かに流れ、ストーブの背後から「カンッ、カンッ」という鋳物が熱膨張する音が聞こえてくる‥。
これが完全な二次燃焼を開始した証です。
ここに至るまでは、ストーブに火を入れてから1時間以上はかかります。
我が家のアクレイムは、特にその炊き方にクセがある機種ともいわれ、どうも触媒を用いた機種よりも扱いが難しいようです。
ここで私の素朴な疑問‥。
ウチは毎日ストーブを焚くヘビーユーザーなので、この使い方がわかりましたが、別荘などで週末だけしか焚かないユーザーは、はたしてこの機種を使いこなしているのだろうか‥。
そんなこともちょっと思いました。
しかし、ウチのアクレイム。重くて暖まりにくいということは、逆にいうと冷めにくいということでもあり、一度、二次燃焼を始めてしまうと、何も考えずに大薪を突っ込んでも平気で燃えてしまう、使いやすいストーブに変身してしまうのです!
エアコンはスイッチ一つですぐに暖まりますが、薪ストーブは、こんな燃焼の理論を考えながら扱わないと、その本当の性能を発揮することが出来ません。
しかし、そこがまたいかにもアナログ的で面白く、長く付き合っていても飽きが来ないからいいんでしょうね!