木の陰にやうやく見られ花八つ手
ウコギ科の常緑低木。
関東以西の暖地の海岸近くの山林に自生するが、多くは庭木として植えられる。
七~九裂した「天狗の羽団扇」といわれる葉があることからその名がある。
初冬の頃、花茎が伸びて枝分かれし、その先に白色の小花を球状につける。
翌年の初夏に、黒い球形の実を結ぶ。
八手は本来十一月頃に咲くが、今年は猛暑だったせいか十二月になってようやく咲いた。
それは、木の陰にひっそりと咲いていた。
父逝きて十年(ととせ)余りや花八つ手