毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「新学期が始まった」  2012年9月5日(水) No.433

2012-09-04 21:28:21 | 中国事情
また新学期が始まった。
「新学期」とは言え、3年目ともなると新鮮味がほとんどない。
顔ぶれは同じで、それぞれ1年→2年、2年→3年へとスライドしているだけだ。
それは始めは分かっているのに、
自分で授業をしながら頭がクラ~っとするような、
目眩がするような、ねじれちゃったような感じを味わっている。
時の経つのが速いのだ。
原因はきっとそれだ。

3年なんて、ついこの間まで『みんなの日本語』をワイワイやっていたのに、
今など急に、
「文学=言語芸術である。では芸術とは何ぞや?」
などと講義をしているんだから。
(吉本隆明の「言語にとって美とは何か」なんてタイトルの本があったな。
あれ、今読んだらバッチリ役立ちそうだな)
なんて心で呟きながら。
「自分の頭で考えよう」と言いながら、結構参考書を頼るこの頭。
骨組みが分かるとあれこれの思考がスッと秩序だつのだ。
自分で骨組みから考えられたら、ああ、どんなにいいでせう。
と、言いつつそこまで粘り強く思考を深める気もない。

吉本隆明は、昔憧れていた。
名前がリュウメイなんてカッコイイ( ´∀`)というレベルでしたが…。
彼は自分の身を持って、
人間が組み立てた論理が全てを説明できるわけもない、と証明してくれた。
「原発」しかり、「麻原彰晃」しかり。

彼の間違いの源は、『幾何学的思考』と村瀬学さんが名づけた思考の方法だったのではないだろうか。
紙が空中をヒラヒラ舞い落ちるのを正確に狙撃する者が、
蝶(鳥でもいい)が同様にヒラヒラと舞い落ちて来た時に、思わずたじろぐことが出来るか否か。
幾何学的思考は、そのたじろぎを欠落させる。
その欠如が、「原発O.K.、麻原O.K.」につながる気がする。

あれ、何の話やねん?
なんやかんや言って『言美」が読みたくなったという話でした~。
(#^.^#)チャンチャン。 







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「中国全土から電話あり」  2012年9月4日(火) No.432

2012-09-04 21:28:21 | 中国事情
今日は9月4日。
シアトルの友人、千栄子さんの誕生日だ。
なぜ覚えているかというと彼女が
「子どもの頃、学校で9月4日が誕生日だと言うと、すぐ男の子が
『うわ!9るしんで4ぬ(苦しんで死ぬ)や~!』
って言うから、自分の誕生日を公表するのが苦痛だったわ」
と話してくれたのが耳にこびりついて離れないのだ。
では4月9日生まれはどう言われるだろう。
別に誰の誕生日でもないけどさ。

ちなみに彼女の連れ合いの誕生日は9月11日。
あのワールドトレードセンターに飛行機が突っ込んで行った日だ。
「僕の誕生日にそういうことされたくなかった」
とズレたことを言っていたっけ。
10年前、シアトルでお世話になっていた頃の思い出だ。

今日の夜は、珍しく電話が次から次から鳴りっぱなしだった。
金曜日の授業に出られない4年生からの電話が3件。
一人は昌北麦盧園の寮に住んでいるが、他の二人はそれぞれ深圳、杭州からだ。
もう就職したという。
大学4年なのにもう就職して遠くに住んでいる。
それを大学が許可する。
これが中国だ。
4年生みんながそれをしたら授業は成り立たないのだが…。

あと2人は北京の大学院に進学した斯麗さん、夢婕さんからだった。
斯麗さんの寮はお風呂がないので、みんなで公衆浴場に行くという。
「初めて公衆浴場に行って、本当に恥ずかしかったです~!」
と可愛いことを言う。
北京はそんなところがあるんだ。

その後にかけてきた夢婕さんにそれを教えると、
「あのバア~カ!」
といつもの口調。
言っとくけど、私が教えた言葉じゃないですからね。

斯麗さんはともかく、ケチケチ夢婕さんからまで電話があって、しかも、
「やっぱりたまには先生の声が聞きたいですから」
なんて言われると、
(なんて可愛い子たちなんでせう)
と、一日の疲れもどこかに消えゆくブルーはーとだった。







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