もう日本は暦の上では冬だ。
ここ南昌でも
足元はスースーするし、風邪は引くし、
暦の上でも下でも「冬」であることに異論はない。
最近、キャンパスの歩道には、
街路樹のクスノキの黒い実がたくさん落ちている。
学生達が通った後、多くは踏まれてぺちゃんこに潰れているが、
私はまだ潰されていない実を注意深く見つけながら進む。
見つけたらもちろん、靴で踏む。
「プチッ」という音を聞きたいからだ。
立て続けに3つ以上踏んだときには、ニヤリ顔( ̄ー ̄)になる。
今日も、外は穏やかないい天気だった。
昼、クスノキの実をさんざん踏んでニヤニヤしながら資料室に行くと、
隣の部屋のドアが開け放されていて、
新平老師がパソコンに向かい、声に出して日本語を読んでいた。
その姿を見て(よし、やるぞ)と私もコーヒーを飲みながら採点などしていると、
その新平老師が赤いスーパーの袋に一杯入ったリンゴを持って来てくれた。
「富士」という日本からの輸入品種だ。
富士にもいろいろあって、瑞々しく、甘いのは高い。
安いのは、固過ぎて美味しくない。
私は本能的に高いものは避けて通る性格なので、おのずと安もんばかり買い、
不味いと文句を言いつつ林檎ジャムを作ったりして暮らしているが、
今日いただいた富士は、本当に美味しかった~!
やっぱり、ケチくさく、しみったれた生活ばかりしていてはダメだ。
一ヶ月に一度ぐらいは香り高い高級リンゴを買うべきでは、
と心が揺らぐ程の美味しさだった。
午後の会話授業の後で、2年生の余りゅうくんさん達に連れられて、
いわゆる「第三食堂」、つまり、キャンパス北門の外の食堂街に行った。
お目当てはおいしい麺の店である。
「蘭州麺」と看板が出ているその店に入ると、
入口のガラス窓のすぐ向こうで、麺の制作実演をしていた。
小麦粉を捏ねて、綿棒のような細さに引き伸ばし、さらにそれをビューンと空中に振り回してまな板にバシッと叩きつける。
その作業は、ずっと見ていたいほど魅力的だった。
(ああ、暇になったらこんな麺を作って暮らしたい!)
小さくて丸い白帽(いかにも料理人という感じの帽子)をかぶった店員さんは、白い割烹着のような服を着ている。とても清潔な店だった。
(第三食堂にしては珍しい、本格的食堂だな)と私は感心した。
大体多くは、食堂というより掘っ立て小屋といった雰囲気の店が多いのがこの食堂街なのだ。
奢ってもらうつもりじゃまるでなかったのに、私は100元札しか財布になくて、
余さんがサッと先払いしてくれたのに、甘える結果になってしまった。
教師が学生におごってもらうとはナサケナイ。
と言っても実は、ここに来て以来数年間、私は何回も学生に奢ってもらっている。
何故ならば、皆とても素早く、ササッとお金を払ってしまうのだ。
私がそのタイミングをいまだに習得できず、モタモタしているうちに
またもやご馳走になるという結果になる。
今日ご馳走になった「刀削麺(卵焼きを上に乗せたもの)」は、
これまた、実に、美味しかった。
ぜひまた行きたい。
(今度こそ、私がご馳走しなくちゃ)
ここ南昌でも
足元はスースーするし、風邪は引くし、
暦の上でも下でも「冬」であることに異論はない。
最近、キャンパスの歩道には、
街路樹のクスノキの黒い実がたくさん落ちている。
学生達が通った後、多くは踏まれてぺちゃんこに潰れているが、
私はまだ潰されていない実を注意深く見つけながら進む。
見つけたらもちろん、靴で踏む。
「プチッ」という音を聞きたいからだ。
立て続けに3つ以上踏んだときには、ニヤリ顔( ̄ー ̄)になる。
今日も、外は穏やかないい天気だった。
昼、クスノキの実をさんざん踏んでニヤニヤしながら資料室に行くと、
隣の部屋のドアが開け放されていて、
新平老師がパソコンに向かい、声に出して日本語を読んでいた。
その姿を見て(よし、やるぞ)と私もコーヒーを飲みながら採点などしていると、
その新平老師が赤いスーパーの袋に一杯入ったリンゴを持って来てくれた。
「富士」という日本からの輸入品種だ。
富士にもいろいろあって、瑞々しく、甘いのは高い。
安いのは、固過ぎて美味しくない。
私は本能的に高いものは避けて通る性格なので、おのずと安もんばかり買い、
不味いと文句を言いつつ林檎ジャムを作ったりして暮らしているが、
今日いただいた富士は、本当に美味しかった~!
やっぱり、ケチくさく、しみったれた生活ばかりしていてはダメだ。
一ヶ月に一度ぐらいは香り高い高級リンゴを買うべきでは、
と心が揺らぐ程の美味しさだった。
午後の会話授業の後で、2年生の余りゅうくんさん達に連れられて、
いわゆる「第三食堂」、つまり、キャンパス北門の外の食堂街に行った。
お目当てはおいしい麺の店である。
「蘭州麺」と看板が出ているその店に入ると、
入口のガラス窓のすぐ向こうで、麺の制作実演をしていた。
小麦粉を捏ねて、綿棒のような細さに引き伸ばし、さらにそれをビューンと空中に振り回してまな板にバシッと叩きつける。
その作業は、ずっと見ていたいほど魅力的だった。
(ああ、暇になったらこんな麺を作って暮らしたい!)
小さくて丸い白帽(いかにも料理人という感じの帽子)をかぶった店員さんは、白い割烹着のような服を着ている。とても清潔な店だった。
(第三食堂にしては珍しい、本格的食堂だな)と私は感心した。
大体多くは、食堂というより掘っ立て小屋といった雰囲気の店が多いのがこの食堂街なのだ。
奢ってもらうつもりじゃまるでなかったのに、私は100元札しか財布になくて、
余さんがサッと先払いしてくれたのに、甘える結果になってしまった。
教師が学生におごってもらうとはナサケナイ。
と言っても実は、ここに来て以来数年間、私は何回も学生に奢ってもらっている。
何故ならば、皆とても素早く、ササッとお金を払ってしまうのだ。
私がそのタイミングをいまだに習得できず、モタモタしているうちに
またもやご馳走になるという結果になる。
今日ご馳走になった「刀削麺(卵焼きを上に乗せたもの)」は、
これまた、実に、美味しかった。
ぜひまた行きたい。
(今度こそ、私がご馳走しなくちゃ)