電車を乗り過ごすほど、おもしろい本には
初冬に出会うことが多い
そしてそれは、まったく考えずに
「これでいっか」みたいな買い方をした本だ。
今回も、『メフィスト作家だし』
という単純な理由で購入した小説であった。
ミステリーなどに嵌ったとき、
自分でも驚くほどのスピードで読んでた、
という経験がある方も多いのでは。。。
普段文字を読むときの、30倍速になると言っても、
強ちオーバーではあるまい?
さて、今回凄いっ!と思った小説とは、
Jの神話……乾 くるみ / 文藝春秋
↓お勧めBOOKLogにも加えておきました♪
http://booklog.jp/users/tooriame
である。
現実を忘れて読みふけってしまう小説には、
いくつかの共通点がある気がする。
一番は、「近さ」を感じること。
たとえば今回は、
「7月25日」という自分の誕生日が、
事件のキーワードとして登場し、舞台も東京であった。
そして、魅力的な人物が冒頭に出てくること。
――神々しいまでの美しさを持ち、性格も満点。
超秀才で、聖母のような慈しみに溢れる女性――――
この『朝倉麻里亜』という登場人物が登場したとき、
ある人を懐かしく思い出してしまった(笑)
いるんですよね……
生まれながらに、まばゆい虹色のオーラを噴出してる人って。
Jの神話は、ちょっとグロくてエロくて、
ヘンタイ度がかなり高めなので(笑)、
すべての人にお勧めということはできないが、
貴志 祐介さんや小林 泰三さんあたりが好きなら、
間違いなく楽しむことができるであろう。
※メフィスト作家
『メフィスト賞』からデビューした作家。
エンターテインメント系のコンクールでは、
『江戸川乱歩賞』がセンター試験に例えられるのに対し、
『メフィスト賞』は、一芸入試に例えられる。
斬新で、読者を驚かす作風が多い