新たなクラスを持つにあたり、
初っ端の授業で話すネタを考えている。
今年は「変質プラグマティズムに走るな」という話を考えている。
『変質プラグマティズム』は私の造語。
とにもかくにも、「役に立つかどうか」で物事を見る価値観である。
現代日本人は、口を開けば
「それ、何の役に立つの?」と宣う人があまりに多過ぎる気がする
たしかに「必要は発明の母」という言葉はあり、
合理性はあるが、自然科学においては歓迎できる態度ではない。
たとえば、
チャールズ・ダーウィンは、生物学上最も偉大な人物と言ってよいが、
彼が唱えた「進化論」は何かの役には立っていない。
琴に、経済社会への影響は皆無と言っていい。
世界の宗教界に衝撃を与えたに過ぎない。
また、今や生活に欠かせない「電子」も、
当初は「電子? なんじゃそれ? 何の役に立つの?」
という扱いをされた。
研究を進めるにつれ、利用価値が高いことがわかってきたに過ぎぬ。
変質プラグマティズムは視野を狭くする。
また、私は「うつ病思想・自殺思想」としても警笛を鳴らしたい💀
「●●は何の役に立つのだろう?」と考える癖がつくと、
いつかは「私は何の役に立っているのだろう?」に行きつく。
そして、社会に微々たる影響だに与えていないことを悟り、
自己評価を下げて、性格が歪んだり精神を病んだりするのがオチだ。
愉しく生きたければ、
『変質プラグマティズム』は永久封印したほうがよかろう。