生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

拙著10冊目出版、ぜひ読んでね!おかげ様で19年続いている老舗ブログです。

実は「学歴」はとても優しいシステム

2020-10-12 | 教育

菅首相の「学歴は関係ない」が話題に。

はっきり言って
「学歴」は、特にアピールポイントがない人のへの救済措置のようなものではないか?

(医学部や防衛大など特殊なところを除き除き)年齢の上限もないし、
(女子大でない限り)性別も関係ない、
国籍も人種も、出身地も家柄も容姿も一切関係ない。

テストで点数さえ取れば、誰にでも平等に門戸が開かれ、
理不尽の多い人間社会の中では
他に類を見ないほど優しいシステムなのだ。

年齢制限がない点では、司法試験や弁理士試験などにも
同じようなことが言える。

学歴という優しいシステムの価値が薄れてしまったら、
救済措置の少ない、もっともっときつい社会になってしまう。


お金がない人は大学行くのが難しい、
難関大学に入るのは、
小さい頃から学習塾などに通わないといけないから
平等なシステムとは言えないのではないか、という指摘もあるが、
受験に年齢制限はないのだから、
一旦就職してお金をため、中高年になって受験するという手がある。

それを認めない「年齢差別」のほうがはるかに卑劣だ。

とはいえ、せめて旧帝大くらいは、
授業料を無料にしたほうがいいとは思うが。

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「みんな辛いんだよ」は殺人、「生きているだけでいいんだよ」は詐欺?

2020-10-12 | 社会・法律・労働

女性の自殺が急増しているという。

原因の1つとして、「人の話を聞かない風潮」
あるのではないかと思う。
複数の書籍で「女性は話を聞いてもらうことで幸福感を覚える」
と読んだし。

「話を聞かない」といっても、無視するわけではない。
たとえば、Aさんが「仕事が辛い……」
と相談してきたときに、最悪の返答してしまうことなども含む。

その最悪の返答とは
「みんな辛いんだよ」と「もっと辛い人もいるんだよ」
である。

この返答には、Aさんの気持ちは完全なまでに切り捨てられている。
いつのまにか、主体が「みんな」や「もっと辛い人」に
入れ替わっており、
「あんたなんか知るか」とAさんを無視するという、
酷薄なメッセージを伝えるだけになってしまっていることに気づく。

そもそもだけれど、
「みんなが辛い社会」って存在価値なんかあるのかね?
そんな社会、潔く吹っ飛ばして
ゼロから作り直したほうがマシじゃない?

もう1つは、「生きていくことの難易度が恐ろしく高い」こと。

「生きているだけでいいんだよ」という気休めがあるが、
これは詐欺もいいところ。

フツーのことを無難にこなすのは当たり前、
ときにはエスパー並みの読心術や
超人並みのド根性が要求される。
それをこなさないと「生きていけない」のだ……。

言葉の綾などではなく、
本当に「(犯罪や倫理に反することをしない限り)
「生きているだけでいいんだよ」と言ってあげられる社会にするべきだ。

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